予想以上にいろいろなモデルがありましたね。定番のヴォックスとCry Babyはもちろん良かったんですけど、個人的に気に入ったのは、まずミュージシャン・サウンド・デザインのSilverMachine。コレは面白いです。それからモーリーのMini Morley Wahは買いですね。他には、ジム・ダンロップ(C.A.E.+MXR)のMC404もアイディアが素晴らしかったし、ボスのPW-10もオッと思いました。それと、ちょっと主旨から外れるかもしれないけど、ヴードゥー・ラボのWAHZOOはオートワウとしても使ってみたくなりました。
僕のワウ選びの判断基準は、まず原音とワウ音の混ざり具合ですね。それから、かかり方としてはやっぱりグワッとなってほしい。あとはやっぱり、ノイズですね。これまでにもワウは頻繁に換えているんですけど、使い込んでガリとかノイズとかが出始めるようになると、すごく気になってしまうんですよ。これはギターとかシールドもそうなんですけど、トラブルの原因になるようなものは最初から完全に排除しておきたいし、とにかく演奏だけに集中したい。特にライヴの時は、いかに自然体でいられるかっていうところにこだわっていますからね。もうひとつ、これは当然ですけど、ピッキングとかのニュアンスが生きるモデルっていうのは大事です。
モデルによって、「ココを出したい!」っていう売りはあるはずなんですけど、やっぱりエレキ・ギターの場合はそれほど単純じゃないんですよ。伴奏楽器でもあるし、メインに聴かせるテーマっていうのは他にあるわけですよね。その中でギターがどういうふうに伝わっているかっていうのは、すごく大切なことです。ワウの場合だと、あまり低域がモゴモゴしちゃうのは僕としてはダメですね。もちろんバンドの編成にもよるんですけど、聴こえる帯域を探して、そこでしっかりかかってくれるモデルのほうが僕は好きです。ワウに限らずですけど、ドラムやベースとの相性っていうのは絶対考えて機材を選んでいますよ。
僕の中では、ワウはエフェクターというより楽器に近い機材ですね。自然にあるものでギミックとは違うっていう感じがするんですよ。フランジャーとかフェイザーは、言ってしまえばギミック。コーラスもそうかな。それらに比べるとワウやディレイ、リバーブなんかはもっと自然にあるものに思えるし、一時期エフェクターをどんどん減らしていったんですけど、ワウとディレイだけは残りましたね。......ワウは、ピッキングと同じなのかな。オンにしておしまいじゃないし、チョーキングの時に踏み込んだりするし、演奏するっていうニュアンスが強いですよ。
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