ID認証システムなど精密機器メーカーとして40年以上の歴史を持つポーランドの老舗Elzab。その楽器部門として2007年に起ち上げられたのが、G-LAB(ジーラブ)だ。成り立ちこそ異色だが、母体の技術力と開発力を背景にした独創的な製品には目を見張るものがある。
BC-1はA/Bの2チャンネルを持つコンプレッサーで、COMPとBOOST、アンプ音色の設定によってはブースター的な使い方も可能。強制的にツマミがフルになるチャンネルCも選択できる。
SD-1は50ms ~1280msに対応するデジタル・ディレイ。トーンの効き幅なども設定でき、テープ・エコー風の音も作れるうえ、本機オフ時のディレイ音の残り方なども選択できる多機能モデルだ。両者ともMIDI対応など、システムの拡張性も高い。
野村:コンプのBC-1はチャンネルAとB、ブーストの他にCっていうモードもあって、いろいろな設定を使い分けられます。これは、曲や音色によって使い分けるっていうのもいいけど、例えばシングルコイルとハムバッカーで持ち替える時なんかにも、それぞれの設定にしておけて便利だね。とにかくどれを選択しても、通すだけで音が元気になるし、月並みだけどいいコンプです。
ディレイのSD-1も、音の良さはもちろんだけど、フィードバックとかのツマミが大きくて、かつゴムが張ってあるから足で操作もできるのがいいですね。それ以外のツマミは小さくて誤動作しないように設計されているのも親切。タップ・スイッチも、踏みごたえがしっかりしていて安心だし、踏む度にテンポを計測してくれるから間違いがない。テンポ出しって、1拍を8分で2回踏んで計ることが多いんだけど、3回踏んじゃった時に戸惑うモノもあるんだよね。その点これは安心ですよ。ディレイのキャラクター自体はそれほど幅広くないですけど、返りのレベルをほとんど上げなくても存在感があるし、すごく真面目に作っていると思います。欲しいものだらけで、いくらお金があっても足りないなあ。
[SPECIFICATIONS]
【BC-1】●主要コントロール:COMP(A/B)、BOOST(A/B)●入出力:イン、アウト、MIDI IN、MIDI THRU ●サイズ/重量:120(W)×120(D)×60(H)mm/560g ●価格:31,290円
【SD-1】●主要コントロール:FEEDBACK、BASS、TREBLE、TIME、LEVEL、SMOOTH(L/H)、FREQ(L/H)、RANGE(L/H)、HARD/SOFT切替、TAP TEMPOモード選択 ●入出力:イン、アウト、CTRL OUT、MIDI IN、MIDI THRU ●サイズ/重量:145(W)×120(D)×65(H)mm/650g ●価格:34,200円
【共通】●電源:専用ACアダプター(9VDC、センター・マイナス)