創業から37年、様々な楽器機材とそれに対する反応に触れ続けてきたイケベ楽器店。メーカーとユーザーの橋渡しという立場で培ったノウハウを、オリジナル・ブランドでの製品開発・リリースという方法で還元しているのがNOAH'SARKだ。今回紹介する2モデルは、ビギナーの入門機にもなるスタンダード・シリーズからで、シンプルさと確かな実力、手頃な価格などがまさしく“ユーザーの声”を実現している。
オーバードライブのYellowは、DRIVEツマミの設定次第でコシのある歪みからクリーン・ブーストまでが可能な、まさに基本。
一方コンプレッサーのRedも、SUSTAINを上げるごとに太さとサステインが増すという、効果を実感しやすいモデルとなっている。余計な色付けもなく、原音にこだわりたい中級者も納得だろう。
野村:Yellowは原音のニュアンスがしっかり残ってくれるのがいいね。ソロでも使えるけど、コードを弾く時にピッタリなオーバードライブって感じかな。僕らの年代、“昭和”のロックの音ですよ。決して“70年代”ではなくてね(笑)。下品ではないけど、不良な音っていう感じがするな。これで平成のロックをやったらすごく面白そうだし、アラフォー以下の人にぜひ試してもらいたい。“あなたの知っている歌謡ロックがその手の中に!”っていうコピーでどうですか(笑)。
Redはとにかく気持ちいいね。9時ぐらいの設定でもしっかりかかっているのがわかるし、単純にすごく上手くなった気がする(笑)。なんだろう、ちょっと押さえつけられているぶん弾く時にがんばろうって感じになるのかな。ピッキング・ノイズのイヤな部分だけ軽減させて、うまくバランスを取ってくれるっていうイメージ。音がすごく太くなるっていう感じではないですけど、クリーンやクランチで弾く時にかけるだけで安心できますよ。コントロールはあまりいじらなくてもOKで、これに通しただけで出てくるサステインがありますね。どちらも、つなげてオンにすりゃOKっていう安心感があるね。