9月13日、ヤマハミュージックジャパン新製品内覧会にてエレキ・ベースのニュー・ライン=TRBXシリーズがアナウンスされた。「アクティヴ・ベースの次世代スタンダード」を目指してヤマハが開発した同シリーズは、弾きやすさと幅広いサウンドをコンセプトとしたエレキ・ベースの新ラインだ。
同社には似た名前でスーパー・ロング・スケール採用のTRBシリーズがあるが、それと本シリーズは似て非なるもの。300と500という2つのラインナップがあり、それぞれに4弦、5弦モデルを用意する。両シリーズに共通してボディにマホガニーを採用し、スリムかつ立体的なボディ・シェイプは、楽器自体の軽量化と体へのフィットを高めると同時にパワフルな低音を生み出す。プレイアビリティを重視したネックはヤマハの既存ラインナップの中で最もスリムなシェイプを採用し、スムーズなフィンガリングを実現。ジョイント構造はいずれもボルトオンで、指板はローズウッドとなる。
▲左側の2本がパフォーマンスEQを搭載した300シリーズで、4弦モデルがTRBX304、5弦モデルがTRBX305となる。
▲こちらは3バンドEQとアクティヴ/パッシヴの切り替え機能を搭載した500シリーズ。4弦モデルがTRBX504、5弦モデルがTRBX505となる。
新開発のアクティブ・サーキットに関しては300シリーズと500シリーズで仕様が異なる。前者には5つのEQセッティングを瞬時に切り替えられるパフォーマンスEQを搭載。スラップ/ピック/フラット/フィンガー/ソロと奏法別に最適化されたプリセットを選択でき、併設される2バンドEQでさらに音色を追い込める。500シリーズにはアクティヴ/パッシヴの切り替えスイッチを設置し、アクティヴ時は3バンドEQが幅広い音色作りをサポートする。また、楽器本体の電池が消耗すると、ボディバックに内蔵したLEDが点灯するバッテリーアラート機能を搭載し、演奏中のバッテリー切れを防ぐことができる。
内覧会では女性ベーシストの高原未奈がデモ演奏を披露。300シリーズではパフォーマンスEQに焦点を当て、同じフレーズでサウンドの比較を実践。演奏を聴くと、各シチュエーションによってかなりの音色、キャラクターに違いがあることが分かった。500シリーズはアクティヴ/パッシヴの両モードを使い、そのいずれにおいてもクセの少ないヤマハの素直なサウンドを体感することができた。演奏の合間に高原は同社のラインナップで最もスリムなネックついて「細めのシェイプで弾きやすいが、しっかりした握り心地があるので非常に手に馴染んで弾きやすい」と語っていた。
300、500シリーズはぞれぞれ3色のカラー・バリエーションを用意し、前者がブラック、キャンディアップルレッド、ホワイトで、後者はトランスルーセントブラック、同ブラウン、同レッドとなる。
[SPECIFICATIONS]
【TRBX300、500シリーズ共通部分】
■ボディ:マホガニー ■ネック:メイプル&マホガニー(5ピース)■指板:ローズウッド ■フレット数:24 ■スケール:863.6mm
【TRBX300】
■ピックアップ:セラミック×2 ■コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ベース、パフォーマンスEQ ■価格:47,250円(4弦)、54,600円(5弦)
【TRBX500】
■ピックアップ:アルニコV×2 ■コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ミドル、ベース、アクティブ/パッシブ切り替えスイッチ、バッテリーアラートLED ■価格:68,250円(4弦)、75,600円(5弦)