1976年にデビューしたバンド、ボストン。初期のアルバムは軒並み大ヒットし、トム・ショルツの独特なギター・サウンドはまたたく間に世界に浸透していった。本機は、トム・ショルツ本人が改造し、愛用していた1968年製レス・ポールを復刻したもの。ボディのゴールド・トップが剥がされナチュラル・カラーになっていること、'68年製なのでオリジナルはフロント・リア共にP-90ピックアップだったが、トム・ショルツはリアのみディマジオ・スーパー・ディスト―ションに交換していること等が、特徴だ。
本機であの有名なリフを弾いてみると、おお、それっぽい。これ、ロックマン・アンプに繋いだら、本人になりきれそうだ。ついつい、ピック・スクラッチもおかわりしてしまう。リア・ピックアップのエッジが効いてこってり歪んでいるが嫌みがないサウンド、フロントのちょっとブルージーなサウンドも良い感じ。両者のバランスも悪くない。それから、動画でも確認できると思うが非常にサスティンが長い!!これだけ伸びると、弾いていて、とても楽。今回は試していないが、クリーン・トーンにコーラスをかけても良い具合にハマりそうだ。
ボストン・サウンドが欲しい人にはもちろんおススメだが、70年代ロックの音が欲しいという人にも良いギター。本数限定らしいので、欲しい人はお早めにどうぞ。
[SPECIFICATIONS]
■ボディ:メイプル(トップ)、マホガニー(バック)■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:P-90(フロント)、ディマジオ・スーパー・ディストーション(リア)■コントロール:ボリューム×2、トーン×2、3ウェイ・トグル・スイッチ ■ペグ:シャーラー ■ブリッジ:ライト・ウェイト・アルミニウム・ストップ・バー&ABR-1 ■カラー:アンティーク・ナチュラル
価格:862,050円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。