リバーブ、フランジャー、オクターバーが合体
変態度も3倍でスーパー・マッドな世界に突入！
Electro-Harmonix
EPITOME
[2013/6/13] 文＆試奏：井戸沼 尚也／写真：星野 俊
エレハモの新製品は、人気の3機種、Holy Grail Plus（リバーブ）、Stereo Electric Mistress（フランジャー／コーラス）、Micro POG（オクターブ・ジェネレーター）の合体版だ。3台が1つになると、パッチ・ケーブルは要らないし、アダプターも1つでいいし、ペダル・ボード内で場所をとらないし……といった常識的なメリットが考えられるが、本機の凄さはそんなところにはない。一人だけでも持てあますようなイカレタ人を3人、狭い場所に押し込めたのが本機だと思ってもらいたい。だって、エレハモだから。
まずは素の音で弾き始め、各エフェクトを個別にかけてチェック。だが、最初のリバーブのつまみを少しいじった段階で既におかしい。何かが、ウニョウニョしている。その後、各エフェクトは各々のおかしさを遺憾なく発揮。それらを合わせ、さらにアンプを歪ませて……と進めていくうちに、スーパー・マッドな世界に突入していった。
ギターを弾いてエフェクターの試奏をしていたはずなのに、この動画の後半は、つまみを操って物語を作るインプロビゼーションの記録のようになっている。もはやギターはあまり関係ない。最後の1分で聞こえるのは、宇宙のどこかにいる怪獣か何かが死ぬ前の声だ。
このエフェクターはあなたに挑戦している。“俺をちゃんと使ってみろ”と。受けて立つという猛者は、動画右上の「この製品を探す」をクリックしてください。
Electro-Harmonix
EPITOME
[SPECIFICATIONS]
■コントロール：【Holy Grail Plus】モード（スプリング、ホール、ルーム、フラーブ）、シマー、ブレンド、AMT 【Stereo Electric Mistless】フランジャー、レート、コーラス 【Micro pog】ドライ、サブ・オクターブ、オクターブ・アップ ■入出力端子：インプット×2、アウトプット×2 ■電源：付属アダプター ■外形寸法：144（W）×119（D）×60（H）mm ■重量：590g
価格：71,400円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也（いどぬま・なおや）
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター／エディターの2本立てで活動中。
