ピーヴィー独自の“Trans Tube”テクノロジーを使った人気のモデリング・アンプ『Vypyr』シリーズに、電池駆動で持ち運びが便利な『Nano』が加わった。
アンプ・モデル11種、エフェクター10種が搭載されており、これ1台あれば、ほとんどの音楽はできるのではないかと思う。
試奏の際には、様々なアンプ・モデルを順に変えていきながら、同じフレーズを弾いているので、サウンドの違いがはっきりわかると思う。これだけあれば、好みのサウンドがいくつかあるはずだ。エフェクターも同様で、ここではサウンドの違いを明確にするためアンプ・モデルは固定にしてクリーンで試しているが、アンプ・モデルとの組み合わせの中で、好みのサウンドを探っていってほしい。私は、動画の最後の方で出てくる笛のような音色で弾くのが面白かった。
キャビネットを傾けてスピーカー面を斜め上に向けることができたり(これによって音を遠くに飛ばすことができる)、電池駆動ができることから、ストリートでのパフォーマンスでも威力を発揮するだろう。チューナーも搭載されているので、ギターとシールド1本、そしてこれ1台ですぐに演奏できるのも、嬉しいポイントだ。
(使用ギター:Gibson SG Classic '10)
[SPECIFICATIONS]
■出力:7W ■スピーカー:8インチ ■コントロール:マスター、ゲイン、ロー、ミッド、ハイ、ディレイ、リバーブ、エフェクツ・モーフ、アンプ・モデル(11種)、エフェクト・モデル(10種)、ディレイ・タップ/チューナー・ボタン、マイク・レベル ■入出力端子:ギター・イン、マイク・イン、エクスプレッション・ペダル、AUXイン、ヘッドフォン ■外形寸法:260(W)×250(D)×260(H)mm ■電源:付属アダプター、単一電池4本(別売) ■重量:4.53kg
価格:29,400円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。