低音側と高音側の2連構造のテイルピース、ヘッドのインレイ、そしてミニ・ハムバッカー……インパクトのある本機は、セミアコ・シェラトンの50周年アニバーサリー・モデルだ。
このギター、ブルースやファンクなどのブラックミュージックで使えば間違いなくかっこいいだろうが、轟音ファズなどをかけても良さそう。というわけで、ファズは使えなかったがアンプで極力歪ませて、アノ曲を弾いてみた。
やはり!深い歪みもハマる!セミアコにありがちなハウリングも起きない。これは扱いやすい。その後、クリーンでファンク系、クランチでブルース系を弾いてみたが、どれも良い感じだ。もっとポップな感じの演奏にも合いそう。
ミニ・ハムバッカーはもっとトレブリーかと想像していたが、そうでもない。ネックの握りも、太すぎず・細すぎず。見た目のインパクトはあるが、サウンドや弾き心地の面ではクセのないギターなので、パフォーマンスに集中できそうだ。
ソリッド・ギターに比べるとボディは大きいが、女性プレイヤーが弾いたらかっこいいと思う。もちろん、男性プレイヤーもどうぞ。特に、レス・ポールを買った、ストラトを買った、次は……と考えている人の3本目のギターに最適だと思う。
[SPECIFICATIONS]
■ボディ:メイプル ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:ギブソンUSAミニ・ハムバッカー×2 ■コントロール:ボリューム×2、トーン×2、3ウェイ・トグル・スイッチ ■ペグ:グローバー ■ブリッジ:ロックトーン・チューンOマティック ■カラー:チェリー(写真)、ナチュラル、ビンテージ・サンバースト
価格:107,100円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。