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レリック処理が生々しい56年スタイルのストラトキャスター
アッシュ・ボディの“ゴリッ”とした鳴りが魅力的!

Fender Custom Shop
1956 Relic Stratocaster

[2013/4/11] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 フェンダーカスタムショップから、ゴールド・パーツ、アノダイズド・ピックガード、そしてレイクプラシッド・ブルーというレアな仕様の56年スタイルのストラトキャスターが発売された。

 まず、歪ませて弾いてみる。ボディがアッシュのせいか、リア・ピックアップを選んだ時は、テレキャス的な“ゴリン”とした感触の男気溢れるサウンド。アームなどの操作性はストラトそのものだ。面白い。

 クリーンにして弾いてみると、歪ませた時とは少し印象が異なる。ストラトらしい少し軽快なトーンで、特にハーフ・トーンでアルペジオを弾くと、もう絶対にストラト以外では得られない鈴なり感を感じる。「56年仕様で5ポジション・スイッチ?」と思う人もいるかもしれないが、私はこういう実用的な配線はありだと思う。

 ごく軽くクランチさせてのカッティングも非常に気持ちが良い。ラージVシェイプのネックは、それほどV感がきつくなく、日頃Uシェイプに慣れている人でも違和感がないだろう。

 フェンダーらしい素晴らしいサウンドが欲しくて、でも、ありきたりの仕様じゃないストラトキャスターが欲しい。そんな人にはぜひおススメした1本。

Fender Custom Shop
1956 Relic Stratocaster

[SPECIFICATIONS]
■ボディ:アッシュ ■ネック:メイプル ■指板:メイプル ■フレット:21 ■ピックアップ:カスタムショップ・ファット'50sストラト×3 ■コントロール:ボリューム、トーン、5ウェイ・ピックアップ・セレクター ■ブリッジ:ビンテージ・スタイル・シンクロナイズド・トレモロ ■ペグ:ゴトー ■カラー:エイジド・レイクプラシッド・ブルー(写真)、メロン・キャンディ、キャンディ・タンジェリン
価格:オープン・プライス(市場実勢価格:440,000円前後)

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。