斉藤和義氏のギブソン・シグネイチャー・モデル第2弾は、ゴールド・トップでP-90をリアに1発搭載したレス・ポール“スタンダード”タイプというメチャクチャかっこいい1本。Jrならわかるが、スタンダードでP-90・1発なんて、実にニクイ仕様である。
手に取ってみると、ボディのバックやネックなど、良いマホガニーが使われていることがよく分る。ネックの握りはやや太め、少し△っぽい感じがしたが、グリップ感が実にいい!本人所有の53年製ゴールド・トップのネックがこんな感じなのだろうか?それとボディとネックのジョイント部のヒールが斜めにカットされ、ハイ・ポジションの演奏性がアップしているところも見逃せない。
演奏してみると、ローの“ゴリン”とした感じや、ミドルの張り出した感じなど、もうリアのP-90の音ですとしかいいようがない。何しろ多彩な音色の出るギターではないし、アンプのセッティングを深めのクランチ位にしておいて、ボリュームやトーンを少しずついじってスイート・スポットを探していくしかない。でも、うまく探りあてたら……天国だ。
斉藤和義氏のファンはもちろん、そうでないプレイヤーにもぜひ弾いて欲しい1本。この柄のついたピックガードはかっこいいけれど、これを外しても絶対にかっこいいはずだ!それは購入した人だけの、密かな楽しみになるだろう。
[SPECIFICATIONS]
■ボディ:メイプル(トップ)&マホガニー(バック)■ネック:マホガニー ■指版:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:カスタムP90 ■コントロール:ボリューム、トーン ■ペグ:ビンテージ・スタイル・グリーン・キー・チューナーズ ■ブリッジ:ラップ3ラウンド ■カラー:アンティーク・ゴールド
価格:517,560円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。