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3チャンネルの全てがグッド・サウンド!
自宅録音からライブ・パフォーマンスまでサポートするチューブ・アンプ

Hughes & Kettner
Tube Meister 36

[2012/10/11] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 もはやヒュース&ケトナーの顔となった青く光るパネルが美しい『Tube Meister36』。2チャンネル・18ワットで好評を博している『Tube Meister 18』の兄貴分的な新製品だ。

 フロント・パネルにはクリーン/クランチ/リード3チャンネルそれぞれのゲインとマスター・ボリューム、それとクリーンとクランチ/リード2系統のトレブル・ミドル・ベースの各コントロールが配置されており、チャンネル数の割にはシンプル。感覚的に扱える。リア・パネルには、ワット数の切り替えができる(36W、18W、5W、1W、Off)パワーソーク、リバーブなどが配置されている。

 肝心のサウンドだが、これがどのチャンネルの音も素晴らしく、文句の付けようがない。基本的にはモダンなアンプのサウンドで、ビンテージ・アンプのような枯れたニュアンスはないが、非常に上質な音の艶が感じられる。しかも“ピッキング・ニュアンスが出過ぎて弾くのが難しいが、うまく弾けばよい音が得られる”類のアンプではなく、誰がどのセッティングでどう弾いても、よい音が得られそうだ。

 36Wをフルに活かしてライブで使うのはもちろん、1Wを選択してマスター・ボリュームを調整すれば自宅でも使える。しかもスピーカー・シミュレーション機能が付いた出力端子・RED BOXも装備され、宅録機材に直接繋ぐこともできるという優等生ぶり。何でもできるが全てそこそこではなく、全てのレベルが高いのが本当に凄い。コンボ・タイプも発表されるようなので、ぜひ弾いてみたい。

Hughes & Kettner
Tube Meister 36

[SPECIFICATIONS]
【ヘッド】■出力:36W/18W/5W/1W/0W ■チャンネル:3 ■真空管:12AX7×3(プリ部)、EL84×4(パワー部) ■コントロール:【クリーン】ゲイン、マスター、ベース、ミッド、トレブル、クリーン・ボタン【クランチ】ゲイン、マスター、クランチ・ボタン【リード】ゲイン、マスター、ベース、ミッド、トレブル、リード・ボタン ■入出力端子:インプット、MIDIイン/LEARN、フットスイッチ、エフェクト・ループ(センド/リターン)、リバーブ、レッドボックス、TSC、パワー・ソーク・ボタン×4(18W/5W/1W/0W)、スピーカー ■外形寸法:446(W)×171(D)×152(W)mm ■重量:7.7kg ■付属:フットスイッチ(別売)
価格:126,000円(ヘッド)
【キャビネット:TubeMeister 112 Cabinet】■スピーカー:12インチ・セレッション・ビンテージ30×1 ■外形寸法:480(W)×450(D)×285(W)mm ■重量:13.5kg
市場実勢価格:41,790円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。