伝統的な使い方から未知のプレイまでOK
フェンダージャパン30周年を記念したダブルネック・モデル！
Fender Japan
Double Neck Stratocaster ST-W
[2012/10/11] 文＆試奏：井戸沼 尚也／写真：星野 俊
フェンダージャパンが30周年を記念してダブルネック・ストラトキャスターを発表した。ヘッドの高さが揃えられた２本のネックが、強烈な存在感をアピールしている。本機の黄色が強いサンバースト・カラーも、実に良い雰囲気だ（ホワイトもあり）。
実際に弾いてみて、改めてフェンダージャパンの企画力や技術力の高さに驚いた。12弦側の精緻な作り（ブリッジの凝った造りは特筆モノ）と弾きやすさ、それと合体した6弦側の“ストラトキャスターとしての出来の良さ”は、単に１＋１＝２以上の可能性を感じさせる。
例えば、12弦側でメロディックなアルペジオを演奏し、エフェクトでループしながら6弦側でソロをとったり、あえてその逆で6弦側でカッティングして、12弦でグリグリに弾きまくるというのも面白いだろう。12弦と6弦の切り替えスイッチは「両方イキ」も選択できるので、12弦をオープンチューニングにしてドローンサウンド的に鳴らしながら、6弦側（こちらはトレモロアーム付き）でさらにオカシナコトをやってみるという、未知の領域まで踏み込むこともできる。もちろん、普通にダブルネックを駆使した名曲（天国だのホテルだの）を弾いても、最高に気持ちがいいはずだ。
とにかく、ありそうでなかったストラトのダブルネック。しかも限定生産なので、気になる人はすぐに“商品を検索”をクリックするべきである。
Fender Japan
Double Neck Stratocaster ST-W
[SPECIFICATIONS]
■ボディ：アルダー ■ネック：メイプル ■指板：ローズウッド ■フレット：21 ■ピックアップ：ST-SINGLE（JAPAN）×6 ■コントロール：ボリューム×2、マスタートーン、5ウェイ・ピックアップ・セレクター、ネック切替スイッチ ■ブリッジ：ダイキャスト・ブロックS5Dビンテージ（6弦）、GTC-12（12弦）■カラー：3CS（写真）、VWH ■付属：専用ハードケース
価格：オープン・プライス（市場実勢価格：246,750円）
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也（いどぬま・なおや）
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター／エディターの２本立てで活動中。
