新製品を試奏動画で紹介!New Gear Showcase

Ken Jordin
New Tube 35R Jensen

ジェンセン搭載のリバーブ付きチューブ・コンボ・アンプ!パリッとした張りのあるサウンドが持ち味

 上品な色味のカバーリングがビンテージ・アンプを思わせるケン・ジョーダンの小型コンボ・アンプ、NEW TUBE35R JENSEN。その名が示す通り、真空管搭載(プリ/12AX7×3、パワー/EL84×2)、リバーブ付き(こだわりのスプリング・リバーブで、ドライバーに真空管/12AT7を使用)、そしてジェンセンのスピーカーを搭載しているモデルだ。

 クリーン・トーンから、サウンドをチェックしてみる。動画ではわからないと思うが、音がでかい! 出力35Wということだが、流石、真空管アンプ。トランジスタやデジタル系のアンプの35Wでは体感できない音量と音圧だ。 続いて、リバーブを入れてみる。割とあっさりした上品なリバーブという印象。真空管駆動なので、暖まってくるとまたかかり具合が変わってくるかもしれない。

 ドライブ・チャンネルのサウンドは、高域にパリっと張りがあり、歪みの粒は比較的粗め。どちらかというと、ブルース、ロック系との相性が良さそうだ。歌モノのバックやフュージョン系など、キメの細かい歪みが必要であれば、オーバードライブをブースター代わりにカマすと表情が一変しそう。個人的には、粗めの粒立ちを楽しみながら、ファズ的サウンドを必要とするような曲で使ってみたいと思った。

 低価格で、持ち運びしやすく(16kg)、バンドで使えるくらい音がでかいリバーブ付きの真空管アンプは、実はほとんどない。その意味で、本機は良いところを突いた良いアンプだと思う。

  • Ken Jordin / New Tube 35R Jensen

Specifications

● 出力:35W● チャンネル:2● 真空管:12AX7×3(プリ部),EL84×2&12AT7(パワー部)●スピーカー:ジェンセンCH12/70●コントロール:ゲイン×2,チャンネル・セレクト・スイッチ,トレブル,ミドル,ベース,リバーブ,マスター●入出力端子:インプット,スピーカー・アウト,フットスイッチ×2,エフェクト・ループ(センド/リターン)●外形寸法:500(W)×260(D)×500(H)mm●重量:16kg
価格:73,000円(+税)

製品情報・問い合わせ:日本エレクトロ・ハーモニックス

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[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)

大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。