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“ONE DAY GUITAR SHOW”で発表された桜モデルの注目機種を総ざらい!

Headway、Momose/Sakura Model

2024年はディバイザーの桜モデルがスタートしてから10周年ということで、デジマート・マガジンでもその動向を追い続けてきた。今回は、そんなアニバーサリー・イヤー後半の大きな山場として11月に行なわれた、新製品/限定品の発表会“ONE DAY GUITAR SHOW”にてお披露目された桜モデルに注目したい。

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まずは桜10周年記念モデルを駆け足でおさらい

1月に発表されたヘッドウェイのHD-SAKURA'24 SF,S/STDを皮切りに、2月にはアスカ・チーム・ビルド(以下ATB)の10周年モデル、3月には同じくATBの夜桜と、続々と記念モデルをリリース。また一般的な桜の見頃となる4月には、鮮やかな“Jewel Colors Series”がヘッドウェイとディバイザー・スペシャル・スペシフィケイションから届けられた。

一大イベントである5月の“ディバイザー大商談会”では、ヘッドウェイのカスタムショップ・ビルダーによる豪華なモデルに始まり、バッカスの枝垂桜、モモセの椨桜と京桜、サクラ・ウクレレなど、一挙に大放出! さらにヘッドウェイからは豪華な零れ夜桜と、京都の伝統的な“京織り”をエッセンスに加えた京桜もリリースされた。

そして6月には涼しげなデザインの夏桜、7月には伝統的な漆塗りを用いた漆桜、8月と9月には色づく紅葉を意匠に取り入れた四季桜、10月にはOMカッタウェイ・スタイルのHCシェイプの桜ギターと、ヘッドウェイからは新作が毎月登場してきた。

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“ONE DAY GUITAR SHOW”の桜モデルを総括!

桜モデル10周年アニバーサリー・イヤーもいよいよ後半戦。その最大の盛り上がりを見せたのが、11月に行なわれた新製品/限定品の発表会“ONE DAY GUITAR SHOW”。それまでにも数多くの記念モデルが発表されてきたにも関わらず、ここでお披露目された桜モデルの総数なんと合計33! 今回登場した桜モデルのシリーズを、その中の注目器種とともに見ていこう。

能登桜

さまざまな国産材を使用してきたディバイザーが今回チョイスしたのは、2024年の元旦に起こった地震による被害が最も大きい石川県の能登半島産の桜。ヘッドウェイからは“能登桜”として、ATBによるHDモデルとHFモデルの2種が登場した。

Headway/HD-NOTOZAKURA'24 SF,S-ESU/ATB

10周年のテーマである鶴ではなく、石川県の“県の鳥”であるイヌワシをデザインの随所に採用。センターにマダガスカル・ローズウッドを配した桜のボディ・バックには、白山連峰をモチーフとした意匠もあしらわれている。

また、金沢を代表する金箔職人集団“箔一”とのコラボレーションによって生まれた、限定ラベルとサウンドホール・カバーが付属する。

なお、石川県産の桜材は後述する“冬桜”のエレキ・ギター/ベースにも採用されており、これらの売上の一部は震災復興の支援金として石川県へ寄付される。

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冬桜

恒例の“冬桜”は、ヘッドウェイからアコギが4モデル、モモセからエレキ・ギターが5モデルとベース2モデル、バッカスからはホロウ・ボディのJBタイプ2モデルがリリース。

Headway/HD-FUYUZAKURA'24 SF,S-ESU/ATB

ヘッドウェイのATBによるドレッドノート・モデルは、シトカ・スプルース・トップに、フレイムの入ったトチ材をセンターにした水目桜との3ピース・バックという材構成。

雪の結晶と桜の花びらが同居する華麗な指板インレイ、サウンドホール・リングやバインディングのターコイズ・ブルーが目を引く1本だ。

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Headway/HF-FUYUZAKURA'24 SF,S/STD

比較的手の届きやすい価格帯のスタンダード・シリーズからも冬桜が登場。写真のHFモデルは、ボディ・トップにシトカ・スプルース、サイド&バックに山桜を採用し甘いトーンを奏でてくれる。

シンプルで味わい深いルックスと、000サイズに近い抱えやすいボディに628mmスケールの取り回しの良さは、自宅でまったりと弾くのにもおすすめ。

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Momose/MT-FUYUZAKURA WSE'24

モモセの“冬桜”は、前述のとおり石川県産の桜を採用しており、本器はトップにソメイヨシノを有するアルダー・ボディのTLタイプ。

“能登桜”同様、ヘッドやピックガードなどのデザインにはイヌワシを取り入れている。指板は深い色味のエボニーで、桜とイヌワシとのコントラストも美しい。また、金沢“箔一”とのコラボで生まれたワンポイント・デザインをヘッドにあしらっている。

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Momose/MJ・Five-FUYUZAKURA WSE'24

モモセの“冬桜”にはベースもラインナップ。写真は5弦のJBタイプで、ソメイヨシノ・トップ&アルダー・バックのボディ、400Rのエボニー指板にメイプル・ネックという材構成。

ゴールドでまとめたペグやブリッジなどのハードウェアと、ホワイト/ピンク・ヴァーティカル・グラデーションのボディのマッチングがキュートな1本だ。

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京桜 -冬-

“大商談会”でも登場した京桜だが、その第二弾が早くも登場! 引き続き京都産の桜材を使用しつつ、雪や氷を想起させるデザインが新たに施された。

Headway/HO-KYOZAKURA SF,S-ESU/ATB

ヘッドウェイから登場したのは、HFサイズのボディに645mmスケールを採用した、いわゆるOMスタイルのHOモデル。“京紫-冬-”と名づけられたグラデーションを纏うボディ・トップは黒えぞ松、サイド&バックには京都産の桜が使われ、3ピース・バックのセンター材にはローズウッドを採用。

西陣織の技術を活かした京織の織元=立野矢とのコラボで生まれたサウンドホール・カバーも付属。また、同スペックでカッタウェイが施されたHCモデルもラインナップ。

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Momose/MJS-KYOZAKURAⅡ WSE'24

モモセからは“京桜-冬- ヴァーティカル・グラデーション”を纏ったSTタイプ、TLタイプ、JMタイプ、JBタイプの4モデルが登場。写真はJMタイプで、ボディ・トップに京都産の桜材を採用。

ネックにサーモウッド(メイプル)を採用しビンテージ・ライクなサウンドを実現しながらも、210Rのフラットな指板はモダンなプレイにも対応してくれる。

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HC桜

ヘッドウェイのスタンダード・シリーズでも、OMカッタウェイ・スタイルのHCモデルがカラー違いで2種登場。

Headway/HC-SAKURA'24 SF,S/STD

写真は桜スラント・グラデーションで、淡く温かみのある色味が魅力。ATBモデルなどに比べると指板インレイは控えめだが、ヘリンボーンのトリムなども相まってラグジュアリーな雰囲気を醸している。

ボディ・トップはシトカ・スプルース、サイド&バックは山桜、ネックはアフリカン・マホガニーで指板はリッチライト。645mmスケールならではのふくよかなサウンドと、カッタウェイ付きのプレイアビリティは、フィンガースタイルにもうってつけだ。

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辰桜

本サイトでも紹介したとおり、今年の干支である“辰”をテーマにしたモデルもリリース。ヘッドウェイからは豪華絢爛な装飾が圧巻の3モデル、モモセからは“軽井沢彫”による龍と桜がボディに大きく描かれたLPタイプが3モデル登場した。

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Headway/HC-辰桜

ハイポジションへのアクセスもしやすいHCモデルは、ATBによる1本のみの生産。“桜色”のボディ・トップはアディロンダック・スプルースで、バックにはセンター材にマダガスカル・ローズウッドを採用した山桜との3ピース構造。

ヘッドから指板にかけてのインパクト抜群のインレイ、サウンドホールやパーフリングの装飾、ブリッジに控えめに入れられた“軽井沢彫”の桜と、ゴージャスな1本だ。

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Momose/ML-SAKURA DRAGON WSE’24/E BLU

モモセの“辰桜”はカラー違いのLPタイプ3モデルで、どれも限定1本ずつの生産。ヘッドウェイ同様のヘッドから指板にかけての見事なインレイ・ワークに加え、美しい杢の桜トップに“軽井沢彫”で雄々しい龍と桜が彫られている。

写真はブルー・フィニッシュで、表面の着色を一部落とすことによって、龍に立体感が生まれている。

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月見夜桜

夫婦YouTuber“ヨメトオレ”のヨメちゃんのシグネチャー・モデルに第二弾が登場した。前回の月見夜桜は深いバイオレットの“夜桜”カラーだったが、今回はホワイト・グラデーション。

Headway/HF-TSUKIMIYOZAKURA 神楽Whiteグラデーション

ボディやネックには桜材は使われていないが、前シグネチャーのルーツとなったヨメちゃんの愛器=HF-YOZAKURA’21 DX F,S/STDの系譜にあたる1本。桜はサウンドホール・ラベルに使用されている。

ボディはソリッド・シトカ・スプルース・トップにラミネーテッド・マートル・サイド&バック、ナトー・ネックにミカルタ指板と、ヨメちゃんのパーカッシブなスタイルが生きるチョイス。夫のMarcoがヨメちゃんの誕生日にプレゼントした1本がもととなっており、淡いピンク&ホワイトのグラデーションがキュートな印象を与えている。

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まだまだあるぞ、“桜モデル”!

ヘッドウェイからはミッド・ポイント・シフテッドXブレイシングを採用した“The Eagle ‘25”が2モデル、モモセからは“額縁塗装(アンティークフレーム)”という伝統技法で桜を描いたTLタイプも登場した。

それぞれ個性の違う多くのモデルが登場した“ONE DAY GUITAR SHOW”。お気に入りの1本をぜひ探してみてほしい。

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