1894年の創業から今年で130周年を迎えるギブソン。このたび、往年のビンテージ・トーンを再現する真空管アンプ2機種の国内販売が開始となった。

　1950年代後半から1960年代前半のビンテージ・ギブソン・アンプにインスパイアされ、現代のプレイヤーのために再構築された「Falcon 5」および「Falcon 20」は、良質なサウンド、シンプルなデザイン、使いやすさを重視し、米国カリフォルニア州ペタルマにてハンドメイド。1930年代に遡るギブソンのアンプにおける画期的なイノベーションの歴史を継承しつつ、リバーブを搭載した初のギター・アンプである1960年代のファルコンに捧げるオマージュとなっている。高品質で優れた操作性を持ち、現代のライブ・シーンやホーム・スタジオなど、さまざまな演奏環境で使い勝手の良い、まさに多くのプレイヤーが望んでいたアンプと言えるだろう。
　ビンテージ・スタイルのクリーム・ブロンコ・ビニールとオックスブラッド・グリル・クロスの下には、メサ／ブギーの創設者であるランドール・スミスとペタルマのギブソン・アンプ・デザイン・チームによって開発された、まったく新しい回路が搭載されている。

Falcon 5

　小型ながら6V6パワー管1本から約7ワットのシングル・エンド信号のクラスAパワーを供給し、約3ワットまで切り替え可能。よりワイドで使いやすいレンジのボリュームとトーン・コントロールに加え、オール・チューブ・スプリング・リバーブのレベル・コントロールも搭載している。さらに、10インチのジェンセン・ブラックバード40アルニコ・スピーカーにより、タッチ・センシティブでハーモニー豊かなチューブ・トーンを生み出す。

Falcon 5

Falcon 5

Falcon 5

Falcon 20

　パワーと機能面でも、より充実したモデル。デュアル6V6パワー・ステージは、特許取得済みのMulti-Watt（マルチワット）テクノロジーを採用し、12W、5W、1WのクラスAパワー・モードを提供する。さらに、オールチューブ・トレモロとスプリング・リバーブを搭載したエフェクト・セクションも特徴的。12インチのジェンセン・ブラックバード40アルニコ・スピーカーは、低音域のレスポンスを向上させるとともに、広がりのある音響を実現している。

Falcon 20

Falcon 20

Falcon 20

▲「Falcon 20」の付属フットスイッチ。

　なお、両モデルとも付属の6V6パワー管をオプションの6L6管で代用できるように設計されており、柔軟性、ヘッドルーム、パンチがさらに向上。エレガントなデザインと緻密なブティック的な作りで、ギブソン・ギターとの相性は抜群となっている。