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- 2024/11/16
Headway/HD-SHIKIZAKURA’23 SF,S-ESU/ATB
ヘッドウェイが2014年から作り続けている桜モデルには、日本の四季をテーマにしたものがラインナップされている。今回はその中から、“秋の四季桜と紅葉”にインスピレーションを受け、2023年に製作された印象的な1本をピックアップ。そこに秘められたストーリーを紐解いていこう。
四季をテーマにした桜モデルで、最後に登場したのが秋。秋桜モデルは2021年に作られ、日本の桜と四季をテーマにしたモデルが出そろった。秋と言えば紅葉だが、その時期に見頃を迎える“四季桜”をモチーフにして、秋桜モデルが誕生する。
四季桜は、愛知県豊田市の小原地区が有名で、川見薬師堂の本堂までの階段を囲む風景からインスピレーションを受け、それがインレイに反映されたという。実際にスタッフも現地に赴き、写真を撮影して製作に生かしている。日本人には馴染み深い桜と紅葉のコントラストは、より一層“和”のテイストを際立て、春とはまた違った情景を描き出してくれる。
また四季モデルの中では特にロゼッタのデザインも個性的で、近年では紅葉や秋の夕焼けを感じさせてくれる斜めのグラデーション・カラーが施されるなど、さらに独創性が高まっている。
2021年に登場した秋の四季桜モデルは、トップにアディロンダック・スプルースが使われたナチュラル・フィニッシュだったが、2022年からはシトカ・スプルースとなりグラデーション・カラーが採り入れられた。紹介する2023年モデルは、秋の紅葉や夕焼けを想起させる斜め方向のグラデーションが印象的だ。
杢目が美しいヘッド、パープルハートの指板には四季桜と紅葉が象嵌され、ポジションマーク代わりにもなっている。ロゼッタは2種類のアクリル素材が埋め込まれ、インパクトのあるルックスだ。
サイド&バックはフレイム杢が浮き出たヤマザクラで、センターのカエデにはバックと異なるグラデーション・カラーが施され、まるで秋の夕暮れを表わしているようだ。また紅葉のインレイと和傘の女性が描かれ、日本らしい風情を感じる秋のワン・シーンが表現されている。
本記事は、『アコースティック・ギター・マガジンVol.100』(2024/04/26発売)に掲載された「Sakura Model 10th Anniversary 2014-2024~桜モデルが紡いだ物語」を抜粋/再編集したものです。誌面ではさらに、マスタービルダーの安井雅人氏へのインタビューやアニバーサリー・モデルの紹介コーナーも掲載。
詳細はこちら:https://www.rittor-music.co.jp/magazine/detail/3124112001/