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- 2024/11/16
Headway, SAKURA, YOZAKURA
ヘッドウェイが手掛ける桜ギターは2014年から製作が開始され、今年でついに10周年。節目となる2024年、まずはATBとスタンダード・シリーズから記念モデルが8機種登場した。今後も続々も新しい桜モデルが登場するということだが、まずは第一弾として発表された10周年記念モデルを、おさむらいさんの試奏動画とともに見ていこう。
ヘッドウェイが手掛ける桜ギターは2014年から製作が開始され、今年でついに10周年を迎えた。初号機が作られた時点では、桜がアコースティック・ギターの製作に使われることは極めて珍しく、この桜ギターの成功は国産材が注目されるキッカケともなる。また、“和”を感じさせるデザインは国産ギターの独自性を高め、国内のみならず海外のユーザーにも注目されている。
当初はアスカ・チーム・ビルド(ATB)のみだったが、スタンダード・シリーズやマスター・ビルダーの安井雅人氏や降幡新氏、さらには名工として知られる百瀬恭夫氏のカスタム・モデルなどのハイ・エンド・モデルも登場。徐々に使われる桜材の種類も増え、ブレイシングも変更されるなど、進化していった。そして、夜桜や四季桜といったストーリー性のある和のデザインも登場し、常に桜ギターは洗練されていく。
そして10年の節目となる2024年、まずはATBとスタンダード・シリーズから記念モデルが8機種登場した。そのすべてに、世界へと羽ばたくギターになって欲しいという願いを込めた“鶴”のヘッド・インレイや10周年を記念するロゴが入り、美しい仕上がりだ。今回、そんな桜ギターの10周年記念モデルを紹介しよう
桜ギターの中では、最も求めやすい価格レンジのスタンダード・シリーズ。しかし、細部に渡りヘッドウェイの妥協ないクオリティで仕上げられている。このモデルは、オーソドックスなドレッドノートで、名工として名高い百瀬恭夫氏も得意とするボディ・シェイプ。ヘッドには鶴の象嵌、指板には桜のモチーフが用いられ、サイド&バックには国産の山桜が用いられている。上品な桜色に着色されたシトカ・スプルースには、百瀬が考案したという“34セミ・フォワード・シフテッド・スキャロップドXブレイシング”が施され、豊かな鳴りを生む。
こちらは000に近いシェイプで、632mmスケールのHFシェイプで作られたスタンダード・シリーズの10周年記念モデル。基本的な仕様はドレッドノートと同様で、サイド&バックには山桜が使われている。山桜は中低域に特徴が出る甘いトーンが特徴の材だが、このシェイプも相まって、バランスの良いトーン・レンジにまとめられている。そのため、フィンガーピッカーにもオススメだ。抱えやすいシェイプは、高い演奏性をもたらす。カラーにはスタンダード・シリーズでは初となる斜めのグラデーション“Sakura-Slant Gradation”を採用。
桜ギターの代表的デザインのひとつ、“夜桜(YOZAKURA)”は2016年に初登場したモデルで、夜に映える桜をイメージして作られている。今回登場した10周年記念モデルでは、“Twilight Yozakura Gradation」”と呼ばれるフィニッシュが採用された。これは、沈みゆく夕暮れの空と桜の色合いから着想を得たカラーという。基本的な仕様は、“HD-SAKURA’24 SF,S/STD”と変わらず、サイド&バックは山桜。スケールは645mmだ。
こちらはHFシェイプの夜桜。トップに施されたフィニッシュは、暮れゆく空に可憐に咲き誇る桜の淡い色を表現。この感覚は、まさに日本人ならではだ。桜ギターのシンボルとも言える、桜の花びらを象ったピックガードもトップの印象を高めてくれる。スケールは632mmで、リッチライト指板には力強く咲き、そして儚く舞い散る桜がインレイされている。ヘッドに入る鶴のインレイや10周年記念のロゴが、特別なモデルを演出してくれる。
スタンダードよりグレードの高い、ATB(Aska Team Build)製の10周年記念モデル。スタンダードとの違いは、棒鉄心のトラスロッドやカーボン補強を
ATB製の10周年記念モデルは、バックが3Pで作られている点も大きな特徴だ。これは先述のHDも変わらない。サイド&バックは山桜だが、バックのセンターには杢目が美しい栃が挟まれている。さらに栃には桜と飛翔する鶴の群れが描かれ、記念モデルに相応しいルックスに仕上げられている。このモデルは000シェイプのため、スケールは628mmとなる。美しい桜のインレイが施された指板、さらにブリッジはエボニー製が使用されるなど、スタンダード・シリーズと差別化されている。
まるで月夜に照らされ、風になびく桜を連想させるような赤紫色のグラデーション・カラーが印象的な“夜桜”のHDモデル。こちらもATBシリーズの1本で、基本的な仕様は今回登場したATBシリーズの桜ギターと変わらない。シェルと朱色が効果的に配置されたロゼッタのデザインも、赤紫色のトップに映える。ATBシリーズの記念モデルには、ロゴと桜がインレイされたサウンドホール・カバーが付いている点も、特徴のひとつだ。
こちらは、000シェイプの“夜桜”モデル。バックも赤紫色にフィニッシュされ、センターの栃が一層際立つ。抱えやすいボディ・サイズ、ヘッドウェイ史上最も薄い、エクストラ・スリム・Uネック(ESU)で演奏性も抜群だ。ちなみにネックはアフリカン・マホガニー。テクニカルな演奏をするソロ・ギタリストでも弾きやすく、個性的なルックスはステージでも映える。10周年を記念する桜&夜桜ギターは音や演奏性、デザインまで妥協がない。
価格:¥260,000 (税別)
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価格:¥360,000 (税別)
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