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ORIGIN EFFECTS RevivalDRIVE Custom

ORIGIN EFFECTS / RevivalDRIVE Custom

  • 制作・企画:ギター・マガジン 写真:八島崇 動画撮影&編集:熊谷和樹 録音:かごめP 【PR】

2012年に創業したイギリスのブティック・ペダル・ブランド=ORIGIN EFFECTS。スタジオのラック・エフェクトに影響を受けたコンプレッサーやドライブ・ペダルなど、その高品質な製品は多くのプロ・ギタリストに高い評価を受けている。そんなORIGIN EFFECTSが誇るドライブ・ペダルが、RevivalDRIVEとRivivalDRIVE Custom(写真/オープン・プライス:市場予想価格102,300円前後)だ。同社のペダルを愛用する菰口雄矢に、RevivalDRIVE Customを試してもらった。

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ORIGIN EFFECTS RevivalDRIVE Custom × 菰口雄矢

Komoguchi's Impression

どんなアンプで使っても理想の歪みが作れます。

マニアックなパラメーターで真空管アンプにかなり近づく。

 RevivalDRIVE Customは一見してわかるとおり、実に多彩な機能を持ったドライブ・ペダルだ。ノブはオレンジとシルバーで色分けされており、それぞれVALVEセクションとSILICONセクションを表わしている。前者は真空管の整流回路、後者はシリコン・ダイオードの整流回路を再現。往年のギター・アンプの歪み方を忠実に得られる設計となっている。

 “整流回路の特性の違いで2つのセクションを設けているのは、とてもマニアックですね。どちらも音の傾向が違い、VALVEは低域までしっかりと出るサウンドです。僕は同社のRD COMPACT Hot Rodを使っているんですが、これはVALVEセクションを抜き出してハイゲインにしたようなモデルです。真空管の複雑な倍音を得られて、シングル・ノートの演奏で厚みを持たせられるので重宝しています。一方、SILICONセクションは低域が少しスッキリとするので、タイトなハイゲインを作りたい場合はSILICONにすると良いでしょう。”

トップ・パネル。オレンジのノブ側が真空管整流回路をモデリングしたVALVEセクション、シルバーのノブ側がシリコン・ダイオード整流回路をモデリングしたSILICONセクションだ。それぞれにはVOLUME、OUTPUT、LOWS、BLEND、MORE|PRES、GHOST、BRIGHT-CAP、PREAMPのパラメーターが備わっている。MORE|PRESはネガティブ・フィードバックを再現するもので、アンプによって異なる非直線的な倍音や歪みの変化を調整できる。GHOSTはアンプ内で発生する低周波のゴースト・トーンを加えるパラメーター。そのほか、ミッド・ブーストが行なえるMID LEVELとMID FREQ、アンプに合わせて高域特性を調整できるHI SHELF、BRI-CAP CUT、RE-AMP EQ、ドライ/ウェット調整時のレベル差を補正できるDRY GAINを装備する。また、リア・パネルにもディップ・スイッチがあり、ドライ信号のプリアンプEQバイパスや、電源周波数(50/60Hz)の違いを再現することまで可能だ。

 菰口曰く、まずは右下にあるBRI-CAP CUT、HI SHELF、RE-AMP EQから調整するのがオススメだそうだ。BRI-CAP CUTは、アンプのブライト・スイッチの効果を補正するようなローパス・フィルターで、HI SHELFは高域調整のシェルビングEQとなっている。RE-AMP EQは接続先のアンプに合わせて変えられるEQプリセットのようなものだ。

 “アンプでフラットなクリーン・トーンを作っておき、BRI-CAP CUTとHI SHELFで高域を調整するだけでも音が決まる感じがしました。RE-AMP EQはフラットなPWR AMPを基本にしつつ、EQ1とEQ2の特性も比べて決めるとよいと思います。Customモデルはこれらのパラメーターの詳細な設定ができ、無印モデルより音を詰めていくことが可能なのも魅力です。”

RevivalDRIVE Customでは、無印のRivivalDRIVEにないパラメーターがフロント・パネルへ追加されている。HI SHELFとBRI-CAP CUTの周波数の切り替え、RE-AMP EQのEQ2の詳細な設定が可能だ。

 2つのセクションのパラメーターは共通している。その中で特徴的なノブの1つがGHOSTだ。

 “GHOSTは音に厚みを持たせるのに一役買ってくれます。真空管アンプを使った時の、実音に混じるゴースト・トーンを再現してくれるものですね。これもかなりマニアックなパラメーターなので、違いを聴き分けるのも難しいかもしれませんが、使ってみるとより真空管から生まれる歪みに近づくのが伝わるはずです。”

MORE|PRESはこれまでにない響きが得られる。

 MORE|PRESも見慣れないパラメーターだろう。これは2つの効果を1つのノブでコントロールできる。

 “プレゼンスのようなものかと思いきや、少し違うんです。時計回り(PRES側)では高域が持ち上がる感じなんですが、反時計回り(MORE側)ではEQとはまた違ったギラつき方をします。倍音が複雑になり、音に厚みが生まれるイメージです。ほかのエフェクターにはない響きが得られました。GHOSTとMORE|PRESは真空管の歪み方を再現してくれるものなので、実機の真空管アンプへつないで使用するとトゥー・マッチなサウンドになるかもしれません。ソリッドステート・アンプは凄くマッチすると思います。”

 そのほかのノブでは、低域(LOWS)やドライ/ウェット(BLEND)、ゲイン(VOLUME)、出力レベル(OUTPUT)をコントロール可能だ。また、ブライト・スイッチのタイプ(GB/US/OFF)とプリアンプ・タイプ(GB/US/OFF)も選択できる。

 “中域の調整は?と思うかもしれませんが、パネル左下にミッド・ブーストのパラメーターがあります。コンプ感が少なく自然に前へ出てくるサウンドなので、ソロ時にオンにするだけでなく、かけっぱなしにして中域調整をするのも良いですね。”

RevivalDRIVE/RevivalDRIVE Custom専用のフット・コントローラー、Revival Footswitch(オープン・プライス/市場予想価格18,700円前後)。ミッド・ブーストとドライ/ウェット機能をスイッチでコントロールできる。

 1台で作れる歪みの幅は無限と言っても過言ではないだろう。菰口にオススメのセッティングを聞いてみた。

 “SILICONでPREAMPをUSにしてSTタイプを弾けば、レイ・ヴォーン・トーンのような歪みを体験できると思います。ギターのボリュームを下げればキレイなクリーンになり、上げればジャキッとしたリード・トーンが作れる。VALVEではBRIGHT-CAPとPREAMPをGBにし、ミッド・ブーストをしてLPタイプを鳴らせば、ジミー・ペイジのようなリード・サウンドを生むことができます。”

 真空管アンプの特性を、整流回路の再現からアプローチしたRevivalDRIVE。ただのアンプライクなドライブ・ペダルとして語るにはもったいないと菰口は評価する。

 “アンプライクなペダルと言っても、普通は接続先のヘッド・アンプに大きく影響されて、良い音にも悪い音にもなってしまうんですが、RevivalDRIVE Customはどんなアンプを使っても変幻自在に音を作れてしまいます。極端に言えば、アンプの特性を殺すこともできる。でも、ギター自体の特性は生きたまま音が出てくるのも凄いところです。RevivalDRIVE Custom自体をアンプとしてとらえて音作りするとよいと思います。特にトラッドな音を好む人や、ギターのボリュームやトーンで音をコントロールするような人にはぜひ使ってみてほしいですね。”

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製品情報

プロフィール

菰口雄矢
こもぐち・ゆうや●10代からプロ・ギタリストとしてのキャリアをスタート。ソロ活動だけでなく、多くのアーティストのサポートをこなし、新世代のギタリストとして注目を集める。ジャンルを越え、幅広いフィールドで活動する技巧派。

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