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- 2024/11/16
VOX / MINI GO 50
近年、デジタル・モデリング技術の向上やクラスDと呼ばれるアンプの発展で、可搬性の高い小型/軽量のコンボ・アンプであっても、驚くほどの高音質・高機能のものがある。その1つが、VOXが開発したMINI GO 50だ。複数のアンプ・モデルやエフェクトを内蔵するこの高機能なモデルを、ジャズ・ギター・マガジンでお馴染みの宇田大志に試奏してもらった。演奏活動のみならず、教則本『3年後、確実にジャズ・ギターが弾ける練習法』でも知られ、ギター講師、さらにYouTube配信でも活躍する宇田による“ジャズに最適なセッティング”は参考になるはずだ。アンプ選びに迷っている読者は、ぜひチェックしてほしい!
練習からライブ、ストリートまで頼れる軽量アンプ
Cambridge 50譲りのサウンドを継承したアンプ・モデルを11種類内蔵し、エフェクトも8タイプ搭載する人気のデジタル・モデリング・アンプ。50w出力だが3段階の出力切り替えが付き、ルーパー機能やリズム・マシンまで装備しているため練習でも重宝する。また独立したマイク入力もあり、モバイル・バッテリーにも対応しているため、弾き語りなどのストリート・パフォーマンスまで、シチュエーションを選ぶことがない。
ジャズにはヴォックスのAC30TBがオススメ。
アンプ・タイプが豊富で、いろいろなタイプの曲に使えます。ジャズにはヴォックスのAC30TBがオススメ。エフェクトも搭載しているので、音作りの幅も広いと思います。個人的には、ホール・リヴァーブの自然な広がりが好みでした。あとリズム・マシンとルーパーまで付いているので、1人で練習する際にも役立ちますし、ライヴでも使ってみたいですね。それからバッテリー駆動も可能なので、ストリートで使える点も魅力です。
①Ensemble
アンプ・タイプをいろいろと試してみましたが、AC30TBがジャズ・トーンでは使いやすいと思います。低域から高域までバランス良く出てくれます。ゲインとヴォリュームは同程度にしましたが、ゲインを上げて歪まないギリギリにセッティングして、サスティーンを稼ぐことがポイントです。これはトリオ編成で使ってみたい音ですね。
②Solo
艷ときらびやかさがあり、低音も強く出るクリーン・サウンドを狙って、アンプ・タイプはBOUTIQUE CLをセレクト。ゲインはやや上げ気味で、ピッキング・ニュアンスで少しクランチ気味になるギリギリを狙っています。この音はソロ・ギターで映えますね。1音1音を聴かせるスロー・バラードで使ってみたい。
価格:¥38,500 (税込)
宇田大志
うだ・たいし●1986年9月21日生まれ。岐阜県出身。14歳からギターを始め、20歳でプロを目指し上京。東京スクールオブミュージックで学び、卒業後はジャズに転向し宮之上貴昭に師事。現在ジャズ・ギタリストとしての活動の他、楽曲制作、母校での講師、YouTubeでの動画配信などで活動中。第32回浅草ジャズ・コンテストでソロ・プレイヤー部門金賞受賞。2015年のギブソン・ジャズ・ギター・コンテストでは準グランプリ。