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- 2024/11/16
ピアノ/ギター/ベース/打楽器/金管楽器/木管楽器/シンセ・電子楽器/音楽制作・配信機器
楽器店員の立場から楽器の素晴らしさを多くの人に広めたいという想いで設立された「楽器店大賞」。第2回となる本年度は、全国の楽器店員が選んだ「今年、お薦めする楽器」8点、そして店員と一般ユーザーの投票によって選出された「今、世に広めたいイチ押しプレイヤー」5組と「今年、楽器の楽しさを伝えてくれた人」1名が受賞。2022年10月18日ヤマハ銀座スタジオにて行われた表彰式の模様をレポートする。
「楽器をもっと世の中に広めたい」「多くの人に楽器を始めてほしい」という想いより、昨年から一般社団法人 全国楽器協会が設立したのが「楽器店大賞」。第2回となる「楽器店大賞2022」は昨年よりも部門数が増加し、全国の楽器店員が選ぶ「商品部門(ピアノ/ギター/ベース/打楽器/金管楽器/木管楽器/シンセ・電子楽器/音楽制作・配信機器)」と、全国楽器店員と一般ユーザーが選ぶ「プレイヤー部門(ピアニスト/ギタリスト/ベーシスト/打楽器プレイヤー/管楽器プレイヤー/サウンドクリエイター/DJ/パフォーマー)」「特別部門(今年、楽器の楽しさを伝えてくれた人)」が設定され、6月から順次行われた投票の結果、各部門の大賞が決定。ヤマハ銀座スタジオにて表彰式が開催された。
表彰式は、島村楽器 代表取締役社長である廣瀬利明氏の挨拶に続き、「商品部門」の表彰からスタート。各部門ごとにベスト3が発表され、大賞に選ばれたメーカー/輸入代理店の代表者が登壇。プレゼンテーターの全国楽器協会 会長 中田卓也氏からの表彰状授与の後、それぞれコメントを述べた。
ヤマハが作り上げた新たなコンサート・ピアノは、“ユニボディコンセプト”を掲げ、製作の各工程を熟練技術者たちがこだわりを持って担当。鍵盤、ハンマー、響板、支柱に至るまで8,000以上からなるパーツを巧みに合わせたボディはエネルギー伝達のロスを最小限に抑え、プレイヤビリティを最大限に引き出すよう設計されている。投票した販売店員たちからは「プロのピアニストたちも憧れるヤマハが追求した最高峰のピアノだと思う」「旧CFXの迫力はそのままに、より広がりを持って響くようになった素晴らしい音色」といったコメントが寄せられた。
「“ギター、やってみようかな”、そんな気持ちをサポートします」というキャッチ・コピー通り、細めのネックや低めの弦高、薄いボディで弾きやすさを考えたアコースティック・ギター。音色の特徴によってI〜IIIの3タイプが用意されているのも便利だ。販売店員からは「女性が弾きやすく、カラーリングも他にないかわいいデザイン」「カラー・バリエーションも豊かで、この価格帯でこの色はとてもお客様も喜ばれる」といった声が集まり、“日々の生活に自然に溶け込むギター”を見事に体現した商品と言える。
V-Drumsのスタンダート・モデル。新たに開発されたスネア用パッドとフラッグシップ音源=TD-50の最新技術を継承したサウンド・エンジンを備え、打面のショットから発音までの時間を徹底的に高速化することにより心地良い演奏感を提供する。日々の練習を強力にサポートするコーチ・モード搭載も便利。販売店員たちからは「自宅でドラム練習をするならこのモデル、と勧めやすい」「よりリアルなドラム体験ができるようになる」といったコメントが集まった。
「トランペットにおける“ストラディヴァリウス”」との異名を持つ一品。最良の響きを持つワンピースベル(1枚取り工法ベル)をはじめ、学生や初心者からプロフェッショナル・プレーヤーまで世界中で愛さるモデル。販売店員からは「言わずと知れた、名器」「トランペットと言えばこれ、というくらいの定番」「吹奏楽の学生にも大変人気」「プロでもアマチュアでも人気の高いトランペット」といった支持のコメントが寄せられた。
100年に及ぶ改良や設計、製造を経て現代のアルト・サクソフォンの新たなるアイデンティティを集約したモデル。多くの色合いを秘めた音、そして抜群の反応の良さを誇り、人間工学も取り入れた高いプレイヤビリティを実現している。販売店員からは「これまでのサックスの常識を覆す音程の良さ」「今までのSELMERには無かった操作性や音程の良さ」「彫刻のデザインもきめ細やかで芸術品のよう」と、威風堂々たるルックスと、音程に対する称賛の声が集まった。
現在、5つの製品ラインナップを持つエアロフォン。世界中のウィンドシンセ・プレイヤーから意見を集め、フルートやクラリネットの運指にも対応できる柔軟な操作性、臨場感あるSuperNATURAL音源の搭載、そして時代の先端を行くクールなデザインを実現。「“まずはやってみたい”という方が気軽に手が出せる金額」「MIDI音源での演奏までカバーできる」「店頭でも多くの方がチョイスするモデル」と販売店員から多くの共感を得た。
個人のライブ・ストリーミングを手軽にサポートするAGシリーズ。PCからのBGMと自身の声をミックスして再びPCに出力する定番のループバック機能はもちろん、ミラー配信など外部機器と柔軟な接続が可能。コンプ/EQ/リバーブなどDSPエフェクトも搭載する。先ごろマイク型のAG01が登場したのもトピックだ。「今の世の需要に完全にマッチした商品」「配信用インターフェースならやっぱりコレ!」といった販売店員のコメントも納得の商品だ。
幼少期から手軽にピアノに触れられる本商品は、エデュケーション観点から高い評価を得た。キュートなルックスはプレゼントにも最適で、目にも耳にも優しい自然でクリアなサウンド。「おもちゃでありながら本格的な楽器としての一面を持ち合わせる」「大人も音色の違いを活かして、弾き分けて演奏するなど注目されている」「お客様からの評判が大変良い」といった販売定員の声がズラリ。
「プレイヤー部門」は5部門+特別部門で、全国楽器店員および一般ユーザーによる応募で受賞者が選ばれた。よみぃ、井草聖二、嶋崎雄斗、Green Ray Saxophone Quartet、So-Soという、YouTubeで多くのチャンネル登録者を有する実力派たちが名を連ねた。特別部門の「今年、楽器の楽しさを伝えてくれた人」もYouTubeで人気の動画クリエイター・瀬戸弘司が受賞。残念ながら、よみぃのみ当日出席できなかったが、それぞれが登壇して喜びのコメントを寄せ、実際に生でパフォーマンスも披露してくれた(よみぃと瀬戸は動画を披露)。
こうした熱気の中、閉幕した「楽器店大賞2022」表彰式。とりわけ印象的だったのは、瀬戸弘司の「僕のように楽器がうまく弾けなくても、楽しむ気持ちがあればこのように賞をいただける。皆さんもぜひ楽器を楽しんでほしい」というコメント。次回はどんな楽器が受賞し、どんなプレイヤーが選出されるのか、楽器とプレイヤーの無限の可能性にワクワクしながら待つとしよう。