アコースティックエンジニアリングが手がけた“理想の音楽制作を実現する”環境
- 2024/11/25
Positive Grid / Spark
卓上ギター・アンプの決定版、Positive Grid製Spark。今回は普段からSparkを愛用するAssHを迎え、Sparkが持つ便利な機能を2回に分けてご紹介しよう。後編は、YouTubeにアップされている音楽動画のコードをアナライズしてくれる“Auto Chords”についてフォーカス。
ハイクオリティなサウンドを手軽に楽しめる
ギター・アンプ/オーディオ・スピーカー
コンポーネンツの相互作用まで詳細に再現したモデリング・アンプ/エフェクト、BIAS AMPやBIAS FXなどが高い評価を得ているPositive Grid。そのハイクオリティなサウンドを手軽に楽しめるように、40W出力のミニ・コンボ・アンプ・サイズに収めたのがこのSparkだ。本体にはCLEANやCRUNCH、HI-GAINといった5つのギター・アンプ・タイプ(+ベース、アコースティック)を内蔵し、2ボリューム&3バンドEQ、MOD、DELAY、REVERBといったエフェクトで多彩な音色を作ることが可能。2基搭載された4インチ・スピーカーは、オーディオ・スピーカーとしても十分なサウンド・クオリティで、ギター演奏のみならず音楽鑑賞でも活躍してくれる。
さらにSparkの魅力を拡張してくれるのが専用のモバイル・アプリ(Spark)で、33種類のギター用アンプ・モデルや43種類のエフェクトを使用可能(Spark本体にプリセットもできる)。Spark本体ではできなかったエフェクトの詳細設定などもできるため、より音作りを掘り下げられる。また、本企画で取り上げるSmart JamやAutoCodesなど、練習や曲作りを強力にサポートしてくれる機能も内蔵。ギター・ライフを楽しく彩ってくれる注目の1台だ。
ミニ・サイズのSparkが
新たに仲間入り!
Sparkのハイクオリティ・サウンドを、一辺約15cm程度のキューブに収めたのが、このSpark MINI。充電池で8時間駆動するため、野外やちょっとしたパーティなどに気楽に持ち運べるのも魅力だ。小型ながら2インチ・スピーカー2基とパッシブ・ラジエーターを備え、十分な音の広がりと低音を堪能できる。本体のコントロールはプリセット・セレクターとギター用/外部音源用ボリュームのみなので、アプリを積極的に活用したい。
動画のコード進行を解析し
音源に合わせて表示してくれる便利な機能
Auto Chordsは、YouTubeにアップされている楽曲のコード進行を自動解析し、音源に合わせて表示してくれる機能。操作も簡単で、無料のSparkアプリの検索バーに曲名やアーティスト名を入れると該当動画が提示されるので、あとは好みのテイク(スタジオ/ライブなど)を選ぶだけだ。画面にはコード・ネームとダイアグラムが表示されるほか、重点的に練習したい部分へのスキップなども簡単。その楽曲に合わせた音色プリセットも“トーン”・タブから選択可能なので、本物さながらのサウンドでギター演奏や練習が楽しめるだろう。
分数コードや変則チューニングなどに悪戦苦闘してきた経験からすると、
ちょっと便利すぎるかも(笑)。
今回はYouTubeで実施している“AssH × Spark ギター・ソロ動画投稿コンテスト”から、僕のオリジナル曲2曲でAuto Chords機能を試してみましたけど、けっこうビックリしましたね。分数コードなどでベース音が下がっていくような進行もちゃんと追えていて、“そこまでしっかり解析されるんだ!”って思いました。
動画サイトにトラックさえ上がっていれば、そのコード進行を解析してくれて、そのトラックとジャムれるっていうのは驚きですね。……耳コピで分数コードや変則チューニングなどに悪戦苦闘してきた経験からすると、ちょっと便利すぎるかも(笑)。僕の時代にこれがあったら、また色々と変わってきたかもしれないです。でも、こういった時代の流れとかも含めて、その時代のミュージシャンが誕生していくと思うし、それが楽しみでもあります。提示されるのはコード進行だけですから、それに対して自分がどういうプレイをしていくのかは自由ですからね。
動画内では自分好みの音をSparkで作ったんですけど、操作を間違って呼び出した元々のプリセットの音も凄く良くて。なんならその音色でデモンストレーションしても大丈夫なくらいでした。イチから音を作るのに慣れていない人でもすぐに良い音が探せるので、Sparkはシンプルに良い機材だと思います。
ツマミが多かったり、アプリと連動したりするものって、敬遠する人も多いと思うんですよ。実は僕もそうでした。でも、Sparkはめっちゃ簡単。検索バーに曲名を入れれば、YouTubeの対応動画がたくさん出てきてコード進行を教えてくれるし、前編の“Smart Jam編”でやったように、自分が弾いたフレーズにバッキングを作ってくれたりもします。なので、今までになかったギターの弾き方や練習の仕方が楽しめると思いますね。“Sparkは音が良いね”で終わってもいいんですけど、楽しめる機能が盛りだくさんなんで、ぜひアプリも試してみてほしいです。
価格:¥44,000 (税込)
価格:¥33,000 (税込)
AssH
あっしゅ●ギタリスト/ソロ・アーティスト。日本のみにとどまらず世界を股にかけて活躍中。YOASOBIを始めとしたサポート・ワークや、iamSHUMとのユニット=Plus81、SNSやYouTubeでの発信など、多様な形態で活躍の場を広げている。iTunesチャート1位獲得の楽曲「Waves」 が2022年1月21日より配信中。