エフェフリ
日本各地に点在するという、ハマったら抜け出せない機材の沼スポット。自他共に認める機材好きで1日に5回デジマートを見る男が、全国の沼を訪ねて歩く連載、それが「ニッポン沼めぐりっ」！ 今回は名古屋・大須の「エフェフリ」に突撃です！
前回の「沼めぐりっ！」で「KOMEHYOギターフロア」を訪問し、レアギターの山を前に大興奮した私。今回は、同じく大須に来たからには立ち寄らないわけにはいかない、ペダル好きの天国「エフェフリ」にお邪魔する。
「エフェフリ」訪問にはまだ時間があるし、レアギターの余韻で少しぼーっとしているため、大須の街をぶらぶらすることにした。
大須名物屋さんだって。Since 1888（明治21年）ってスゴすぎますな！！
老舗のおもちゃ屋さんやおせんべい屋さんが並ぶ
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歩いていると
お団子屋さんを発見！
0.1秒もためらうことなく、購入に向かう。
この決断力と行動力を、なぜもっと違うところで発揮できないのかと自問自答しながら突入
週末には長蛇の列ができるというお団子屋さん、新雀本店。平日で良かった……。あ、1本でいいです。はい、1本だけです
さっそく、食べてみると……
うわ、これはうまい！！
おおっ！！ ひと口食べて、表情が明るくなった瞬間です（笑）
人生の
ベストみたらし団子、ナウ！
うま！ うんま！ 顔面は嘘つかないですね（笑）
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団子を食べ、なおもぶらぶらしていると
今度は顔ハメ看板を発見！！
しかもこのイラスト、若者は知らないと思うけど、昭和のプロレスラー、アントニオ猪木とジャイアント馬場の偽……えーとリスペクト系、インスパイア系（笑）でしょ？
こういうの、好きなんすよ。ちょっといいですか？
猪木リスペクトのキャッチが「闘魂」なのはわかりますが、なぜ馬場インスパイアが「王道」なのかは、よくわかりません
はぁー、甘じょっぱいもの食ってはしゃいだら、喉が渇いてきた。
ということで今度も0.001秒の迷いもなく
コメダ珈琲店にイン！
せっかく名古屋にいるんだからコメダ珈琲店に入りたいですよね
そしてアイスコーヒーを注文！
というわけでアイスコーヒーを注文！ 横に何か見えるという方は、ちょっと疲れているのかもしれませんよ
これが、アイスコーヒーを飲んで覚醒し、反省した時の写真です。もしかしたら、そう見えないかもしれませんが……
アイスコーヒーを飲んでシャキッとし、
同時に自分は大須を楽しみ過ぎなのでは？と軽く反省。
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覚醒いどぬマンとなった私は
足早に「エフェフリ」へと向かった。
するとすぐに到着！
実はむちゃくちゃ近くにあったのだ。
ここ、ここ！！
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ここの3Fがエフェフリです！ 場所は万松寺通と新天地通の交差点角。さんざん寄り道しましたが、実は「KOMEHYO ギターフロア」からもすごく近いです
では、入ってみるか。3Fのお店だから通りから中は見えないが、とてもフレンドリーで良いお店だと聞いているので、ためらいなく入る。
ここから入ります！
細めの階段を上がって3Fに向かい……
こんにちはー！
この時点ではまだエフェクターは見えないが
気配はビンビンに感じるぜ。
入口の正面がカウンター。左には弦やDCケーブルなどの小物類が、右のドアにはバンドのポスターが貼ってあって、「楽器店に来たー」って雰囲気
お、おお！！
「どうぞ、あちらへ」と促され、右手に入ると……
キター！
メニーメニーな
エフェクター！
ここですよ、ここ！
ネットでよく見ていた場所だ！！
ジャーン！ どうだ！？ 別に自分のエフェクターではないのだけれど、なぜか自慢したくなる感じはなんなのでしょう？
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さてさて、何か面白いペダルは……
と仕事を忘れ個人の趣味に走る
いどぬマン。
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全集中とは
こういう状態のことですね。
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ずっと見ていられますな……
では、もう少しよく見てみますか。多分、みんな写真を拡大したりして在庫をチェックすると思うけど、これは6月の取材時点での品ぞろえだから、そこんところ4649（ヨロシク）！
さぁ皆さん、よく見てください！
お宝が隠れていますよー！
ではここで
私が特に気になったものをご紹介！
これは今までに見たエフェクターの中で最も高額なもの。だいたい10億円（笑）。
かつて、来日中のイングヴェイ・マルムスティーンにペダルを貸し出し、そのお礼に貰ったものだとか。
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本人のサイン入り！
LOCO BOXのディストーション！ なんて可愛い！ なんて珍しい！！
BOSSのHC-2！！ これも非常に珍しいけど、どんな場面で使えばいいのかが問題です
ここは地味に好きなポイント。リイシューですけどマフ弾きくらべができるとか、BANANANAがあるとか、VOODOO-Vibeがあるとか、BlueSkyとDarkSunで弾き比べても面白そうですよ、とか、ね？
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下段にBlueSkyとDarkSun、Andromedaが見切れてます
あー、面白いなぁ。やっぱりエフェクター好きにはたまらん場所だ。
さらに、こんなのもある！！
エフェフリ名物の、BOSSの山！ ここだけでも大興奮でしょ？
ここもエフェフリに行ったら絶対みるべし！ ジャンクコーナー！ 面白いもの、色々ありまっせ！
ジャンクで見つけたCryBaby Super！ この手のは結構簡単に直る場合もあるので、見逃せないっす。でもCryBaby Superは何台か持っているしなぁ。うーんうーん
うわー、直せる自信があるなら絶対買いの、Pealのディレイ！ かっこよ！！
それから、「エフェフリ」に行ったら必ず見ていただきたいのが
著名な方々のサインがびっしりと入ったドアと壁！
好きなアーティストはいるかなーと眺めながら、頭の中では購入したいペダルの金額と財布の中身を素早くすり合わせるのだ。
ツアーで名古屋に来たアーティストさんなんかが、立ち寄ってサインしてくれるのだとか
エフェクター好きならご存じ
まつだひかり先生も来ていた！
いやー、このタッチはいつ見てもほっこりしますな
「エフェフリ」は、基本的には中古エフェクター専門店ということなのだが、一部ギターも置いている。これが、数は多くないのだが、憎いセレクトなのだ（実はデジマートを見ればわかるが、在庫自体はもっと多く、ここにはスタッフの推しモデルを並べている）。もちろんどれも中古の1点ものなので、早いもの勝ちである。
パッと見、こんな感じ。壁の一面をギター用にしてある。
ほら、YAMAHAのSA（中央）！ それからジャズマスター（右）もかっこいい！
ビグ付きテレ（中央）、赤いグレッチ（右）もかっこいい！！ 「エフェフリ」にギターを買いに行くのも大いにアリですな
ちなみに、同じビルの1つ下の2階は姉妹店の総合リユースショップ「ジャンクル」で、こちらにはもう少しリーズナブルな価格のギターが多く展示されている。
2階の姉妹店「ジャンクル」。「エフェフリ」に行ったら、当然こちらものぞきましょう！
ふう。「エフェフリ」は結構コンパクトな作りなのだが、とにかく見どころが多いので、気力・体力を充実させて臨むのが良いな。……さて、そろそろ、個人的な本命を改めてチェックするか。
ワウペダルですね。IbanezのWH-10の黒
こちらもワウペダル。RMCのWheels Of Fire。ややガリが出るということで、価格が抑えられています
早速、試奏タイム！
ワウペダルは靴を脱いで、靴下でチェック！
どうしよう……欲しい……
個人的には、中古のワウである程度ガリが出るのは仕方ないかな派です。愛情を持って10分ほど踏めば変わる場合も多々あり。RMCも私の愛情によってガリがかなり軽減しましたー（笑）。が、私としてはWH-10の、スイッチをベース側にした時のブワブワしたかかり方がなんともツボで……。いやこのモデル3台持ってはいるんですけど、黒は持っていないし……
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というわけで
WH-10くださいー！
やってしまった、久々の自腹購入……
マスクやメガネでわかりにくいですが、好きなエフェクターを手に入れた時の、よろこびを隠しきれない顔になっております
きゃっほー！
うーれーしーーーいっ！
このご機嫌な気分のまま、エフェフリのことを店舗統括の楠本正明さんに聞いてみよう。
私 ── そもそも、なぜエフェクター専門店を？
楠本さん ── そうですね、昔の楽器店さんって、ちょっと怖かったじゃないですか（笑）。特に初心者には敷居が高いというか……試したいエフェクターがあっても、なかなか試奏しにくい雰囲気があって……もっとフランクに、好きなエフェクターを気軽に試せる店があればいいなと思ったんです。
あー、素晴らしい！ 確かに試奏していて変な圧（笑）は感じなかったし、結構、長時間試奏していく方も多いのだとか（ただ、お店の混み具合には配慮してね）。気軽にエフェクターを試せる店にしたいという姿勢は、BOSSの山や、マフのリイシューを一通りそろえているあたりにも表れているような……。
楠本さん ── そうですね。マフは私も好きですし、やっぱり試していただきたいので。当店には愛称が“ビッグマフ”というくらいマフ好きなスタッフもいるのですが、本日は残念ながら休みなんです（笑）。
会いたかった！ 歩くビッグマフ！ 今後エフェフリに行く方は、ぜひビッグマフさんいますかと一声かけてみて！
私 ── 一方で、さすが専門店というか、熱心なエフェクター好きでもあまり見かけないマニアックなモデルもありますね。
楠本さん ── 実は先日結構売れてしまって、今はそれほどでもないのですが……でもこういう店をやっていても実物は初めて見るモデルとか、結構入ってくるんですよ。ぜひその辺りも日頃からチェックしていただきたいですね。
私 ── ちなみに、楠本さんの推しはどのあたりですか？
楠本さん ── 基本的には中古専門なので、在庫次第なのですが……HTJ-WORKSのTSH-10はあまりにも音が良いので、新品ですけど置くようにしました。数台あったのですが、すぐに売れてしまって、今はラスト1台です。あとは、シャレですけどイングヴェイのサイン入りFuzz Faceですかね（笑）。
私 ── （笑）。
ではでは
サイン入りFuzz Faceを持って記念撮影！
Fuzz Faceを手にしているのが楠本さん！ いえーい
その後もいろいろとお話ししたところ、楠本さん自身がバンドマンで、バンドをやっている人の悩みはなんでもわかっている様子（頼もしい！）。それから楠本さんは、前回ご登場いただいた「KOMEHYOギターフロア」の高麗さんとも親しいということで、この界隈のギタリストやベーシストは、みんなお2人にお世話になっているんだろうなぁ。私も名古屋に用事がある時には、必ずまた来るぞー！！
いやー、いい店だった。WH-10も手に入れられて、大満足。興奮で喉がカラカラだ。考えてみれば、日付が今日に変わってから一杯もビールを飲んでいない。今すぐに補給しなければ……。
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ということで
「味仙」に到着。
名古屋メシで有名な「味仙」。早速、入ってみましょう！
辛いラーメンが売りということですが、辛いのが苦手なので（我ながらなぜ来たのか）、とりあえずビールと手羽先を注文！ 手羽先、真っ黒！
それでは、いただきまーす！！！
会いたかったぜ！
クックックックッ……
むううー（ジョッキの減り具合に注目だっ笑）
うまうまうまー！
だはーっ
エフェクターの神様とビールの神様に感謝しつつ、
これにてミッション・コンプリート！
水深（楽器の品揃え）★★★★〜★★★★★（タイミングによる）
水質（スタッフの対応）★★★★★
沼の面積（フロアの広さ）★★★
周辺状況（近隣の飲食店等）★★★★★
判定：エフェクター好きなら、大須に行ったら必ず寄るべき場所。思わず何かを購入してしまう、非常に危険な沼だ。10億円ほど用意して（笑）、行くべし！
住所：〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須3-31-12
電話番号：052-265-9559
営業時間：12:00～19:00
定休日：なし（年始は休業）
デジマート・ショップページ
https://www.digimart.net/shop/5315/
井戸沼尚也（いどぬま なおや）
日本で唯一の、沼鑑定士（自称）。
1日5回デジマートを見る、機材大好きのギタリスト／レビュアー／ライター／ワウペダル奏者。
インスト・ファンク・バンドZubola Funk Laboratoryのメンバー。
2019年3月より、ドラムとギターのみの変態インスト・バンド「Ragos」を始動。マスクをするとデジマート地下実験室の室長に似ているらしい。
