Positive Grid Spark LIVE meets Toshiki Soejima & Naho Kimama
- 2024/12/13
ディアウォール
デジマートマガジンの読者はギターを数本所有している方も多いでしょう。日常それらのギターがどうなっているかというと、①常にケースに入れて保存、②ギター・スタンドに置く、このふたつが一般的ではないかと思います。しかし見た目もカッコいいギターはインテリアとしても機能しますし、飾ってディスプレイしないなんてもったいない! もし壁にギターを配置させることができれば、ギター・スタンドを置いていた床スペースも有効に活用することができます。何より壁にギターがかかったお洒落な空間で暮らせば気分も上々、友人を招いたりもしたくなるでしょう。今回はそんな見せる収納をとても簡単にDIY(自分で設置)できるディアウォールを用いて“見せる収納”を実践してみました。多くのギター教本の著者としても知られるギタリスト、野村大輔さんの御自宅にお邪魔して「やってTRY」です!
釘や接着剤は不要、ドライバー以外の特別な工具などを使わずに柱などを部屋に固定できるパーツを中心とした、壁面収納や飾り棚DIYのためのツールです。壁への穴開けなどは不要、外せば原状回復できますので賃貸でも活用できる優れモノなんです。
今回はギターを2本、そしてストラップやエフェクターなどの小物も置ける壁面収納を作ってみます。
写真の右にあるのが2×4材。今回は2本。基本の柱となります。部屋の天地からマイナス4.5cmカットした長さで用意。今回は木材もすべてディアウォールのオンラインショップで入手できるものでしたが、木材部分は通常のDIYショップならば、ほとんどのところで希望の長さにカットしたものが購入できるはず。※今回の木材は反りや曲がりが少ないちょっと高価な集成材の2×4材です。
写真の左にある木材です。この1×4材を今回は4本。柱と柱の間に渡す横板です。※通常、前述の2×4材や1×4材は下記のディアウォールのパーツとは別で購入する必要がありますが、木材とセットの商品もあります(https://store.wakaisangyo.co.
写真の下に置いてあるのは柱を固定するディアウォール、そして柱と横板を繋いだり、棚を置いたりする関連パーツです。これらのパーツの詳細は手順の中で紹介するとして早速チャレンジしていきましょう!
ブラック、ブラウン、ライトブラウン、ホワイト。お部屋と好みに合わせて色が選べます。
2×4ディアウォールS。左が柱の天井側、右が柱の床側のパーツとなります。
天井側のディアウォールは底板の内側にスプリングが入っており、底板が稼働して、しっかりと突っ張ります。
床側のディアウォールの中には固定具合調節用のスペーサーが2枚付属します。
では2×4材の柱の片側に天井側のディアウォールをはめて
天井に当てます。
その状態で柱の下に床側のディアウォールを装着します。
そのまま上に押し込むようにして柱を壁に近づけたら装着完了。簡単!
反対側の柱も横板が入る間を開けて、同じ手順で設置完了!
1×4材の横板をどの高さにするかを決めます。
位置が決まったら鉛筆で印をつけます。床からメジャーなどで測って印をつけると左右の高さに違いが出なくて良いです。
では横板にギターを引っかけるためのハンガーを付けます。今回使用するのはキクタニのギターハンガーGH-525。定番ですね。
GH-525付属のネジは横板1×4材の厚みですと貫通してしまいます。ですので床を傷つけたりしないよう、横 板の両端に板を敷いて少し横板の下に空間ができる状態にします。
場所を決めたらギターハンガーをネジで固定。
ダークブラウン、ホワイト。お部屋や好みに合わせて色が選べます。
ハンガーが付いたら、横板の端にボードブラケットをはめてネジ留めしていきます。
ギターハンガーとボードブラケットを横板に装着完了!
先ほど印を付けた場所を目安に柱と横板をネジ留めしていきます。
ネジ留めも何箇所もやると手がけっこう疲れますので、電動ドライバーを使用するとかなり楽に作業できてオススメです。
同じ手順で2つ目の横板を装着。
ギターを吊るしてみて、下の横板の位置を検討します。
同じ要領で3つ目の横板も付けた状態。完成まであとひと息。
ダークブラウン、ホワイト。お部屋と好みに合わせて色が選べます。
一番下は横板を棚板として使うため、これまでの1×4ボードブラケットとは違う棚受けパーツを板の左右に付けます。
棚受けを左右の柱にネジ留めします。
ディアウォールで作った壁面収納、完成です!
1×4材用のフック・パーツも各種あります。引っ掛けるだけなので用途や気分ですぐに変えられます。さまざまな形状があるので目的に合わせて選べます。今回はシールドやストラップを引っ掛けるために何個か使用してみます。
天井の高さや幅などを計って板の長さをオーダーさせて頂いたので、実際の部屋の天地より少しだけ短いサイズの板が届きました。その板にディアウォールの天井パーツと床パーツを取り付けてはめると...ジャストなサイズで、キツかったりユルかったりというDIY特有の不安な部分はまったくありません。
棚板を付ける時にはネジ留めが数点あるので、可能ならばハンドドライバーよりは電動ドライバーをお勧めしたいです。
棚板部分の剛性や強度はバッチリでギターや重たいベースをかけても全然ぐらつく様子もなく、楽器が安全に壁掛け収納できました。ディアウォールのカラーを選べたりオプションも豊富なので、壁掛け収納自体も模様替えできますし、お洒落なのでかなり気に入りました。
最後に設置したディアウォールをすべて取り外してみましたが、天井やフローリングの床に傷がついたり、ゴム特有の擦り傷、汚れなども一切付いておらず、賃貸にお住まいのミュージシャンにも夢の楽器壁掛けを可能にしてくれると思います。
本記事は、ゆる〜くギターを弾きたい大人ギタリストのためのギター専門誌『ギター・マガジン・レイドバックVol.10』の記事から一部を転載したものです。今号は女子アナウンサーの宇賀神メグを表紙に、『彼らはその時、レス・ポールを弾いた』と題して“レス・ポールとギタリストの物語を”大特集、やはりレス・ポールとギタリストがテーマの年表、昭和世代には懐かしい『不良とロックンロール』にまつわるルポなど、ユニークかつマニアックな特集を多数掲載。大人のギタリストにぜひ読んでいただきたい1冊です!
■詳細はこちら → https://www.rittor-music.co.jp/s/gmlb/
野村大輔(のむら・だいすけ)
1975年、東京都出身。エレキ・ギター、アコースティック・ギターのどちらも得意とし、歌の良さを引き出し曲に溶け込むようなギターアレンジを得意としている。また、幅広いジャンルをカバーしつつもブルースをベースにしたプレイ・スタイルを持ち味としたギタリスト。15歳からビートルズに憧れアコースティック・ギターを弾き始め、その後ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトンなどに影響を受けエレキ・ギターを弾くようになる。様々なバンド活動をしながら10代でギター講師の仕事を開始し、現在ではレコーディング・サポート、ライブ・サポート、作曲、編曲、プロダクト・スペシャリスト、ギター講師、執筆活動など幅広く活動を続けている。