フェンダー・カスタムショップより、トロントの歴史的エンターテイメント・クラブ “エル・モカンボ” にちなんだモデルが登場した。

　トロント（カナダ）のクラブ “エル・モカンボ” は、70年代から90年代にかけてバディ・ガイやサム＆デイヴ、チャールズ・ミンガスからジミ・ヘンドリックス、ブロンディ、ボン・ジョヴィ、ジョーン・ジェットまで、ブルースやソウル／R&B、ジャズ、ロックなど各ジャンルの名高いアーティストが出演。さらに、1977年にはザ・ローリング・ストーンズが二夜連続でシークレット・ライブを行ったり、ザ・カーズやスティーヴィー・レイ・ヴォーン＆ダブル・トラブルなど数々のアーティストがライブ収録を行い、クラブそのものが音楽の歴史の一部となっている。

　「Limited Edition El Mocambo Stratocaster」および「Limited Edition El Mocambo Telecaster」は、エル・モカンボの建物に使われていた古材を再利用。樹齢300年のイースタン・ホワイト・パインは、2014年の改装時に1階と2階のフロスの間の垂木から採取されたもの。金属探知機で板の一枚一枚に刺さった釘を検出し、抜き取り作業を行ったということで、きめの細かい古材は軽く非常に良い響きをもたらす。まさに、ストラトキャスターとテレキャスターのボディに最適な素材となっている。

　なお、製作を担当したのはトロント出身のマスタービルダー、ロン・ソーン。ネックは、59年スタイル “D” シェイプのクォーター・ソーン・ローステッド・カナディアン・メイプルで、9.5インチ・ラジアスのフラット・ラミネート・アフリカン・ブラックウッド指板に、21本の6100ジャンボ・フレットを備えている。そしてピックアップ・マスター、ホセフィーナ・カンポスによる特別なワイヤリングが施されたハンドワウンド・ピックアップ、カスタム・ブリッジ、ビンテージ・スタイル・チューナーとウィング・ツリー・ストリング・リテーナーも大きな特徴。さらにエル・モカンボの象徴とも言える、約13メートルのクラブ名入りヤシの木のネオン看板にインスパイアされたデザインが、1フレット部分のポジション・インレイとネック・プレートに刻印されている。エル・モカンボ・カスタム・ハードシェル・ケース、ストラップ、コレクション・ケース・キャンディー・キット、正規製品証明書が付属。

Limited Edition El Mocambo Stratocaster

Limited Edition El Mocambo Telecaster