AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
MORRIS/WATER ROAD GUITARS
アコースティック・ギター・マガジンの看板企画ニューギア ・サウンドチェックが、動画で楽しめる“アコギ・ソムリエ有田純弘のニューギア ・チェック”として連載記事になりました。 2021年12月号 Vol.90から注目の2機種をお届け!
アバロンによるスタイル41相当の瀟洒な装飾を施した、12フレット・ジョイントのモデル。トラディショナルなニューヨーカー・スタイルだが、ブレイシングは独自のものを採用し、響きがより豊かになっている。ナット幅43mmとやや細いネックは手の小さいプレイヤーでも弾きやすく、日本の老舗らしい配慮がうかがえる。
低音と高音のバランスも良いし、
弾き語りなどではとても良い雰囲気を出せる。
12フレット・ジョイントならではの温かみのある響きですね。00サイズというのはデザインにも素朴な味わいがあり、ギターの原点みたいなバランスも感じます。クラシック・ギターのような扱いやすさもあるし、弾きやすいので、個人的にも今ハマっているタイプなんですよ。モーリスがSシリーズの開発で培ってきた、こなれた演奏性も反映されていますね。低音と高音のバランスも良いし、弾き語りなどではとても良い雰囲気を出せると思います。
本職が水道工事業だった異色のルシアー、増田明夫のブランド設立25周年記念モデル。ベアクロウの出たトップ材、それ以外すべてに用いられたハカランダ材、妻・明代による優雅なインレイ・ワークまで、あらゆる面で記念モデルにふさわしい仕上がりとなっている。購入者には、ギター材で製作した万年筆もプレゼントされる。
全帯域で鳴るんだけれどもやたらに鳴りすぎず、
フレーズの中でアクセントを置いた音が見える。
ゴージャスのひと言に尽きますね。音の重厚さが半端ないです。材が良くて音のクオリティも高いのはもちろんですが、それよりも印象的なのは音楽的な表現力というか、プレイヤーのタッチを素直に再現してくれるところですね。全帯域で鳴るんだけれどもやたらに鳴りすぎず、フレーズの中でアクセントを置いた音がちゃんと見えるんですよ。低音の安定感と切れの良さは、ブラジリアン・ローズウッド材の威力が炸裂している感じです。
本記事は、リットーミュージック刊『アコースティック・ギター・マガジン 2021年12月号 Vol.90』の記事を抜粋・転載したものです。今号巻頭特集は川崎鷹也、大石昌良、ReNらが登場する“シンガーソングライターの作曲術”。J-POP界を席巻する「Just The Two Of Us」進行の楽曲を収録した歌本も付録。浜崎貴司×奥田民生対談を含む“あなたはどっち派?MARTIN D-28 とGIBSON J-45を徹底的にくらべてみました”特集など内容盛りだくさん。ぜひチェックしてみてください!
価格:オープン
価格:¥1,925,000 (税込)
有田純弘(ありた・よしひろ)
1957年生まれ。84年に渡米し、翌年、U.S.ナショナル・バンジョー・チャンピオンシップにて優勝。一時期はボストンを拠点にジャズ、ブルーグラス、民族音楽などさまざまなジャンルで活躍、さらにはベラ・フレック、デヴィット・グリスマンを始めとした数々のビッグ・ネームと共演を果たした。92年にソロ・アルバム『Whale Dance』(Strictly Country Records:SCR-28)を発表。現在はギター、マンドリン、バンジョーなどあらゆる弦楽器を操るマルチ弦楽器プレイセッションに参加。洗足音楽大学ジャズコース講師を務める傍ら、鬼怒無月や竹中俊二とのトリオ“FRETLAND”などで精力的な活動を展開している。