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- 2024/11/16
サックス/サクソフォン
はじめてサックスを購入する場合に気を付けたいポイント(サックスの種類、ブランド、価格、新品/中古など……)について、プロフェッショナルな販売店員さんに伺ってきました!
サックスを購入する際、初心者はどんな点に気を付けたら良いのでしょうか? 今回は管楽器の販売のプロフェッショナル、クロサワウインドお茶の水店スタッフの齋藤さんに話を伺ってきました!
サックスにはさまざまなブランドがありますが、世界3大ブランドと呼ばれるのがYAMAHA(ヤマハ)、YANAGISAWA(ヤナギサワ)、Henri Selmer Paris(セルマー)です。
やはり日本を代表する総合楽器ブランドなので安心感があります。吹きやすく音程が安定しているので初心者の方でも扱いやすいです。音色は明るくフレッシュな感じです。吹奏楽や学校で多く使用されているブランドです。
100年以上続く日本のサックスブランド。日本人の手になじみやすいサイズで、初心者にも扱いやすいのが特徴です。素材によって真鍮(イエローブラス、ブロンズブラス)と銀(シルバー)の3種類のバリエーションを用意しています。その音色は全体的にYAMAHAと比べると落ち着いた響きでやわらかめ。その中でもイエローブラスは1番明るめで、銅の割合が多いブロンズブラスは少し暗めで柔らかい印象です。高価な素材のシルバーは音の立ち上がりが良く歯切れもよいです。
フランス・パリで130年以上続くサックス界のトップ・ブランド。深みがあり少し固めな音色が特徴ですが、年代によって傾向が違います。昔の製品は図太いしっかりした音色ですが、最近の製品は、ヨーロッパのトレンドにあわせた軽くて繊細な音色になっています。価格帯は高めですが、長く使っていくとさらに味わい深い音色になります。
1996年に設立したアメリカの管楽器ブランド。独自の理論によりリーズナブルかつハイクオリティな製品が特徴です。ブランドの名前のとおり太い音色が楽に出せます。また奇抜な塗装のラインナップを豊富に用意し、特にブラックニッケルのマット(サテン)仕上げが一番人気です。ざらざらした材質は表面積が増えるため音が乱反射します。明るくてパリッとしたラッカー仕上げに比べるとノイジーで深い音色が特徴です。ルックスもサウンドも個性的なので、フュージョンやスムースジャズなど近代的な音楽を演奏する方にもオススメですね。
そのほか、台湾系のブランドAntigua、Unison、JUPITER、Cadeson、iO、Chateauなども人気があります。
さまざまな購入ガイドには、初心者にはアルトサックスがオススメと書かれていることが多いです。
その理由は……
特に演奏したい種類が決まっていない場合は、このような理由でアルトサックスを選ぶ方が多いです。
例えば、本当はテナーサックスが欲しかったのに、店員さんに薦められてアルトサックスを買ってしまったらどうでしょうか? きっと自分が思い描いているサックスのイメージと違い、違和感を覚えるはずです。それがきっかけで挫折したり、モチベーションが下がったりしてしまうのはもったいないですね……
必ずしも初心者=アルトサックスでなく、何か特別なこだわりがあれば、アルトサックス以外を選択肢に入れるのもアリだと思います。ただし、金額やサイズなど現実問題を考慮していくと、結局アルトサックスに落ち着いたというケースは多いですけどね。
私の場合、初心者のお客様が来店されたら、まず「どんな音楽を聴いてサックスに興味を持ったのか」ということをお伺いします。YouTubeでジャズの演奏を見て興味を持ったという方もいらっしゃいますし、最近では本や漫画がきっかけでいうお客様も多くいらっしゃいます。そこからお客様がイメージしているサックスの種類を把握し、予算、求めているサウンドにあったものを案内するように心がけています。
ちなみに、部活などで吹奏楽で使うという方はアルトサックス、テナーサックス、ジャズをやりたいという方だとテナーサックスを選ぶ方が多いですね。私個人的にはテナーサックスが好きです(^^)。
低価格帯のモデルは、あまり長く使うことを前提として作られておらず、ハイグレードなモデルになればなるほど音色のバリエーションも豊富でさまざまな演奏テクニックにも対応してくれるので、ある程度しっかりとしたクオリティーを求めるのであれば10万円〜20万円程度のをオススメしています。
はじめての1本を選ぶ場合、中古という選択肢を入れていただくこともオススメします。以下のポイントを踏まえて自分にマッチしている方をお選びください。
新しいものに対する満足感がありますし、まっさらな状態から楽器を“自分で育て上げる”という楽しみがあります。例えば、新品のノートは紙に張りがあってピンとしていますが、最後まで使い切った頃には手になじんでめくりやすくなりますよね。同様に新品の管楽器も最初は音が鳴りにくかったりするので、時間をかけて慣らしていくと、自分の思った音が出しやすくなります。
また、中古に比べて楽器店の保証期間が長いのでアフターサービスも安心です。ちなみにクロサワ楽器で取り扱ってる新品のサックスには5年間の保証期間をお付けしています。
新品のサックスを自分の音に育てるには少々時間がかかります。それも楽しいと捉えればメリットになると思いますが、仕事などで忙しい毎日の中、理想の音が出るように育て上げる時間がない! という方もいらっしゃるかと思います。そんな方には中古がオススメです。
中古の場合、すでに前の所有者が育ててくれているので、手にした瞬間から楽しく演奏できて即戦力になります。しかも、新品よりも安く手に入れることができるので、同じ予算であればひとつ上のランクが狙えます。また、例えばYAMAHA YAS-62というモデルは昔から生産されていますが、現行と過去のモデルとでは音色が違います。その年代にしかない音を手に入れられるのも中古の魅力ですね。
中古は、衛生面で気になる方もいらっしゃるかと思いますが、当店では一度バラバラに分解して管楽器専用の超音波洗浄機でクリーニングした後、リペアマンがバッチリ調整してから販売しています。どうぞご安心ください。
しかしながら、中古は状態がさまざまなので、個体によってはこまめなメンテナンスが必要です。また、保証期間は新品に比べて短く、お店によっては保証がない場合もありますので、購入の際はこれらの点も考慮していただければと思います。
クロサワウインドお茶の水店
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-4-2
営業時間 :(平日)11:00~20:00 /(日・祝)10:30~19:30
年中無休
TEL:03-5259-8191
E-mail: windocha@kurosawagakki.com