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- 2024/11/16
YAMAHA / PACIFICA612VⅡX、PACIFICA612VⅡXFMX
機能性とデザイン性を兼ね備えたYAMAHA PACIFICA600シリーズに、モダンなカラーとネック仕上げの異なるバリエーション・モデルが新登場! 若手実力派ギタリスト=エジマハルシ(ポルカドットスティングレイ)を迎え、新シリーズの実力に迫る。
充実した機能性に加え、弾き心地にも選択肢を。
1990年に登場したPACIFICAシリーズは、モダンなエレキ・ギターに求められる機能を網羅したシャープなデザインで根強い人気を保ってきた。本器は、2018年に発表された612VⅡFMシリーズのダンカン製PUやウィルキンソン・トレモロ、グローバー製ロッキング・ペグなどハイエンド・ギターにも採用されるハードウェアはそのままに、ボディとピックガードに新たなカラーを含む4種類のモデルが追加された“X”シリーズの中の1本。SSH配列、かつリアPUはコイルタップでシングルコイルとしても使用できるので、幅広いサウンドが創出可能だ。なお“TGM(ティール・グリーン・メタリック)”と“FRD(ファイヤード・レッド)”カラーはボディ/ネックともにグロス仕上げだが、“MSB(マット・シルク・ブルー)”&“YNS(イエロー・ナチュラル・サテン)”はシリーズ初のサテン仕様で、弾き心地の点でも選択肢が広がった。
シンプルに音が良いし、
いろんなスタイルのバンドに合いそう。
──最初に弾いた時の印象を教えて下さい。
見た目は重そうだと思いましたが、いざ持ってみるとネックも握りやすくて弾きやすかったです。音にハリがあるのもポイントだと思います。
──ハルシさんのメイン器(TLタイプ)はパキパキした音が特徴ですが、612VIIXも似たような音の方向性ですか?
もっとパキパキした感じだと思います。僕が今使っているのは2ハムのタイプで、単音で弾いても音の厚みが失われないところも気に入ってるんですけど、このギターも音に厚みがありますね。
──ピックアップ・システムの使い心地はどうでしょう?
僕も同じPUタイプのギターを持っていて、フロントとセンターのハーフトーンで使うことが多いんですが、バンド・アンサンブルの中だと音色的に少し引っ込んじゃうし、出力も下がり気味で使いづらいことがあるんですよ。でも、このギターはそれぞれのピックアップの出力バランスが良いので、すごく使いやすいと思います。
──なるほど。リアPUの印象についても教えて下さい。
3PUのギターはリアもシングルの場合が多いですが、歪ませると音の細さが気になることがあって。で、ハムバッカーが欲しいと思うこともあるので、このPU構成はオイシイとこ取りって感じですね。リアはタップ・スイッチでシングルにもできるし、便利なのに音質的に妥協していないのが良いと思います。
──ネックはサテンとグロス仕上げがありますが、両方試してみた感想は?
僕はサテン仕上げのほうが、手をスライドさせた時にキュッと止まってしまわないので好きなんですが、グロス仕上げも弾きにくさは感じなかったです。握った印象はずいぶん違うので、できれば実際に弾いて試すのが良いと思いますよ。
──4種類のカラー・バリエーションについてはいかがでしょう?
試奏したマット・シルク・ブルーは、高級感があるなあと感じました。僕は青色が好きなんですが、すごく良いブルーだと思います。あと、ナチュラルのモデルは木の色がカワイイですね。
──そのほかに気に入った点があれば教えて下さい。
ハイポジションの演奏性もすごく良いです。弾きにくいとミスにつながったりするので、このカッタウェイの形状はありがたいですね。全体としてはシンプルに音が良くて、サウンド的にも現代のいろんなスタイルのバンドに馴染むと思います。ネックも細くて弾きやすいので、これからギターを始める人にも、女の子にも、トップ・プロの人だってオススメできますね。
本記事は、3月13日(土)に発売されるリットーミュージック刊『ギター・マガジン 2021年4月号』にも掲載されます。巻頭表紙特集は「90年代オルタナティブ」。ソニック・ユース、ダイナソーJr.、ニルヴァーナ、ザ・スマッシング・パンプキンズ、パール・ジャムなど、90年代アメリカのグランジ/オルタナティブ・バンドを特集。ぜひチェックしてみてください!
価格:¥76,000 (税別)
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エジマハルシ(ポルカドットスティングレイ)
1995年、福岡県生まれ。ロック・バンド、ポルカドットスティングレイのギタリスト。アカデミックに組み立てられたバッキングからエモーショナルなソロまでを高い技術で表現する若手注目プレイヤーのひとりである。