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- 2024/11/16
BOSS / GE-7
プロ・ギタリストが愛用するBOSSエフェクターの魅力をアツく語ってもらう連載。第18回目は、cinema staffのギタリスト、辻友貴。
これを導入したのは7、8年前ですかね。どうしても使いたいファズがあったのですが、いざ踏んでみると音が引っ込んでしまって。それで、音を持ち上げるためにファズの後段にこのGE-7を組み込みました。
ファズのグシャっとした轟音で、バンド・サウンドを支配したい時に使っています。その際に重要なのは、音抜けの良さ。高音域の3.2kや6.4kHzを持ち上げることで音を抜けさせて、さらに音量を稼ぐためにLEVELもかなりプッシュするセッティングにしています。僕はこの組み合わせにリバーブをかけた音が好きなんですよ。
僕らの音源だと、基本的にファズを踏んでいる曲ならだいたいこのGE-7をオンにした状態の音が聴けると思います。最近だと「3.28」という曲の後半から最後までは、すべてこの組み合わせですね。それ以外では、レコーディングでフィードバックを録る際にもよく使っていますよ。
GE-7はブースターとして単独で踏んでも優秀ですが、僕はほかのペダルと組み合わせて使うことをオススメしたいですね。例えば、歪みペダルとセットで使って音を追い込んだり、欲しい帯域をもう少し出すという使い方が良いと思います。ほかにもライブでギターを持ち替えた時に、音色が大きく変わってしまうことってありがちですが、そうした問題もこれで解決できることがあるんじゃないかな。
BOSSのペダルは基本的に操作性がわかりやすいものが多いですけど、このGE-7もまさにそうで。使い勝手が良いから、深く考えなくても、なんとなくイジっていけば良い音が見つかる。これってギタリストにとっては魅力的ですよね。
本記事は、3月13日(土)に発売されるリットーミュージック刊『ギター・マガジン 2021年4月号』にも掲載されます。巻頭表紙特集は「90年代オルタナティブ」。ソニック・ユース、ダイナソーJr.、ニルヴァーナ、ザ・スマッシング・パンプキンズ、パール・ジャムなど、90年代アメリカのグランジ/オルタナティブ・バンドを特集。ぜひチェックしてみてください!
価格:オープン
辻友貴
つじ・ともたか/1987年生まれ。岐阜県出身。cinema staffのほかpeelingwardsでもギターを務める。最新作は配信限定の『TOKYO DISCORDER』。