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- 2024/11/16
BOSE / L1 Pro 8
Bose L1 Pro8は、スタイリッシュでパワフルなサウンドが魅力のポータブルPAシステムです。あらゆる楽器やマイクを直接入力できて、楽器用アンプ/モニタースピーカー/PAシステムとして使える優れモノです。セットアップ方法や使い方、サウンドについて実演を交えながらじっくりと紹介していきます。
Bose L1シリーズは柱状(=コラム型)のPAシステムで、同社が最初に発売したのが2003年(日本では2008年)。当時は珍しかったコラム型PAスピーカーも、今ではさまざまなメーカーから発売されるようになりました。そんな新たなカテゴリを創出した同社のL1シリーズが、十数年の時を経て2021年2月にフルモデル・チェンジ! コラム型PAスピーカーのオリジネーターが満を持して発売するのが、L1 Proシリーズです。L1 Pro8のほかにL1 Pro16、L1 Pro 32、Sub1、Sub2をラインナップしています。
L1 Pro8は、シリーズの中で一番コンパクトで可搬性に優れたPAシステムで、L1 Compactの後継と捉えて良いでしょう。本体はミキサーとアンプ、そしてサブウーファーを搭載したパワースタンドと、8個の2インチ・アーティキュレーテッド・ネオジウム・ドライバーを搭載したC字型ラインアレイ、スピーカーの高さを調節するエクステンションの3パーツで構成されています。このシンプルな設計により、簡単に組み立て&バラシができ、どこにでも手軽に持ち運んで演奏を披露することができます。
中高域をカバーする2インチ・アーティキュレーテッド・ネオジウム・ドライバーのそれぞれの向きは、特定の帯域だけ打ち消しあったり、強調したりしないように緻密に計算されています。これにより、水平のカバレージは何と180°。1本で会場全体に均一でプレミアムなサウンドを提供することができます。ハウリングにも強く、演奏者はスピーカーを背後に設置してプレイすることで、オーディエンスと同じサウンドを共有しながら演奏することが可能です。。
また、サブウーファーは、7インチ×13インチ・レーストラック型ドライバーを採用。競技場のトラックを想起させる楕円形のユニットは、スリムながら12インチ・サブウーファーに匹敵するパフォーマンスを実現しています。
L1 Pro8の高さは最大で200.0cm。垂直方向のカバレージは40°で、ちょうどスタンディングの観客の耳に最適な位置を確保できます。また、エクステンション・バーを外すと116.0cmの高さになり、座席が用意されているカフェやレストランで最適な音場を提供します。
サブウーファーの背面には、3チャンネルのミキサーを搭載。1、2チャンネルは、ファンタム電源付きコンボジャック(XLR + TRS/TS)によりマイクやギターなど、あらゆる楽器が接続可能です。3チャンネルは、1/4インチおよび1/8インチ(3.5 mm)のAUX入力を備え、Bluetoothストリーミングにも対応し、電子楽器やオーディオ機器の接続に最適。各チャンネルの自照式ロータリー・エンコーダーは、上面を押すことで各チャンネルの音量、トーン、リバーブを切り替えて量を調節することができます。また、ライブ演奏や音楽再生などに最適化された各種EQプリセットもここで設定できます。
そして、専用のToneMatchポートを使用すれば、Bose T4S/T8Sミキサー(別売)とシステムをケーブル1本で接続可能し、入力ソースを簡単に拡張することができます。しかもミキサーへの電源供給も可能。さらにはスマホアプリ「Bose L1 Mix」を使うことにより、スマートフォンやタブレットからワイヤレスでミキサーをコントロールできます。
まず、セッティングの簡単さには驚きました。詳しい知識がなくても1分程度で組み立てられましたし、専用ケースに入れて手軽に運べるのも体感できました。そして何より驚いたのがサウンドです。中高域と低域のスピーカーが分かれているので音の分離も良く、コンパクトなボディにもかかわらず、かなりパワフルに鳴っていました。ミキサー部もシンプル設計で使いやすく、直感的な操作ができるのがうれしいところです。またアプリを使えば、直接本体を触らずにスマホやタブレットからすべての操作が可能です。
このように、L1 Pro8は、演奏からPA、そして運搬&設営までをたった1人で完結できてしまうところも大きな魅力だといえるでしょう。今後あらゆるシチュエーションにおいて、L1 Pro8を目にする機会が増えるのではないでしょうか。とても楽しみです!
価格:¥148,000 (税別)
野村大輔(のむら・だいすけ)
1975年、東京都出身。エレキ・ギター、アコースティック・ギターのどちらも得意とし、歌の良さを引き出し曲に溶け込むようなギターアレンジを得意としている。また、幅広いジャンルをカバーしつつもブルースをベースにしたプレイ・スタイルを持ち味としたギタリスト。15歳からビートルズに憧れアコースティック・ギターを弾き始め、その後ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトンなどに影響を受けエレキ・ギターを弾くようになる。様々なバンド活動をしながら10代でギター講師の仕事を開始し、現在ではレコーディング・サポート、ライブ・サポート、作曲、編曲、プロダクト・スペシャリスト、ギター講師、執筆活動など幅広く活動を続けている。