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- 2024/11/16
BOSS / PS-6
プロ・ギタリストが愛用するBOSSエフェクターの魅力をアツく語ってもらう連載。第15回目は、爆弾ジョニー/SAMURAIMANZ GROOVEのギタリスト、キョウスケ。
これはメジャー・デビュー前の2012年くらいに「イミナシ!」という曲を作る際に導入しました。この曲のイントロとアウトロに単音でハモるビートルズ的なフレーズがあるんですが、この部分を“どうにかギター1本で表現できないかな”と思って使い始めたのがきっかけですね。結局、レコーディングではギターを重ねて録ったんですが、ライブではこれを使っていて。セッティングはEメジャーの3度下でハモるような設定にしています。このモードは音抜けが良いのはもちろん、難しいハモりの単音フレーズをひとりで弾く時に華やかにしてくれますよ。
あと、S-BENDっていうピッチ・シフトができるモードもおもしろくて。実はPS-6を買った時からこのモードを使って曲を作りたいと思っていたんです。それでできたのが「ステキ世界」という曲で。イントロのフレーズでピッチが上がる部分があるんですが、ここはMODEをS-BEND、SHIFTを2時(+3octの設定)にして使っています。BALANCE(S-BENDの時はRISE TIMEの調節)のツマミを9時に固定しておくとピッチが変化するまでの時間もちょうど良いし、ライブでは曲ごとにこのツマミをイジらなくてすむんですよ。このモードはギターっぽくない要素を足したい時に踏みたくなりますね。なので飛び道具として使うのがオススメかな。
今は技術が進化して、ハーモナイザーの音がクリアになったけど、そうすると“エフェクターじゃなくていいじゃん”って思うことがあって。このPS-6にはクリアすぎない独特なニュアンスがあるし、これでしか出せない音があるのでボードからはずせない1台ですね。
本記事は、12月12日(土)に発売されるリットーミュージック刊『ギター・マガジン 2021年1月号』にも掲載されます。表紙巻頭特集は「エディ・ヴァン・ヘイレン」。ぜひチェックしてみてください!
価格:オープン
キョウスケ
北海道出身。爆弾ジョニー、SAMURAIMANZ GROOVEのギタリスト。a flood of circle、忘れらんねえよ、町田康などのライブ/レコーディングにも参加。最新作は爆弾ジョニーの10周年記念アルバム『H1OPE』。