CASE:14 神奈川県 渡部真吾さん宅スタジオ
X JAPANのYOSHIKIに憧れドラムを始めたという渡部さん。25歳で滋賀より上京、プロ・ドラマーとしてキャリアをスタート。山下政人や村石雅行のアシスタントなども経験。レッスン・プロとしてデビュー前のアーティストや後進の指導も行い、現在はSTUDIO like DRUM SCHOOLを主宰している
24時間いつでも好きな時間に使用できるのが自宅スタジオの良さ
私は以前、自宅で電子ドラムを使ったレッスンを行なっていました。そのため、生音でのレッスンで貸スタジオを使うことも多く、不便に感じることが多々ありました。そんなときにタイミングよく、駅から徒歩1分の利便性の良い家が見つかりました。ここにスタジオを作れば、生徒さんが通いやすい環境でレッスンができると思い、今回アコースティックエンジニアリング(以下AE)さんにお願いしようという流れになりました。
レッスン用にドラム・セットが2台向かい合わせで並ぶ渡部さんの自宅スタジオ。もともと約5.5畳+収納(クローゼット)だった部屋をリフォームし、施工後は広さ約5畳に。赤い吸音パネルと温かい色の壁と床が高級感と落ち着いた空間を演出している
2×4(ツーバイフォー)工法による建物だったために構造が非常に複雑だったそうで、渡部さん、AE、建物専門の“構造屋”との三者間でスタジオ作りは進んだそうだ。「大変でしたけど、結果的に一番良い形でスタジオができました」と渡部さん
AEさんにお願いしたのは、音楽仲間でパーカッショニストの、AEさんで作った自宅スタジオが素晴しかったからです。実際に音を出してみて、遮音性やデザインも含めて自分の自宅スタジオを作る際には、AEさんにお願いしようと決めていました。自宅のスタジオを作るにあたり、家の構造が複雑で大変でしたが、AEさんと何度も話し合いを重ねた結果、理想のスタジオを作ることができました。自宅でレコーディングができる環境になると、今までエンジニアさんに任せていたことを自分で行うために、ちょっとしたことで音が変わることの面白さに気づきました。マイクもいろいろな種類のものを、試すことができます。24時間いつでも好きな時間に使用できるのは、自宅スタジオの良さですね。
スタジオの扉は吸音パネルと同じ赤のスティール製と木製の2重ドア。入り口/スタジオ内とで床に高低差をつけ、部屋の天井高を確保
利便性の良さもあり、現在では子供から大人まで幅広く習いに来ていただいいています。その他、メジャーで活躍するアーティストや、アイドル、声優の方なども来られています。レコーディングができることで、生徒さん自身も自分の音を確認できたり、正面の鏡を見ながらステージをイメージして叩けるのも、大きな魅力となっているようです。
※本記事はリズム&ドラム・マガジン2015年2月号の記事を転載、加筆/再編集したものです。
アコースティックエンジニアリングとは?
株式会社アコースティックエンジニアリングは、音楽家・音楽制作者のための防音・音響設計コンサルティングおよび防音工事を行う建築設計事務所。1978年に創業して以来、一貫して「For Your Better Music Life」という理念のもと、音楽家および音楽を愛する人達へより良い音響空間を共に創り続け、携わった物件の数は2,000件を超えている。現在も時代の要請に答えながら、コスト・パフォーマンスとデザイン性に優れ、「遮音性能」、「室内音響」、「空調設備」、「電源環境」、「居住性」というスタジオの性能を兼ね備えた、新しいスタイルのスタジオを提案し続けている。
株式会社アコースティックエンジニアリング
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