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- 2024/11/16
アコースティックエンジニアリング
“自宅で思いきり音を出したい!”、“いつでも楽器を鳴らせる環境を手に入れたい!”……自分のスタジオを持ちたい願望は、楽器を演奏する人ならば誰もが思うこと。そんな“マイ・スタジオ”の夢を実現してくれるのが、プロ用のスタジオやライヴ・ハウスの防音/音響工事も行う、アコースティックエンジニアリングだ。ここでは同社が手がけた”ドラムが叩ける”プライベート・スタジオにフォーカス! 今回はドラマー&パーカッショニストとして、幅広く活躍する福長雅夫さんのスタジオを紹介していこう。
スタジオを作ることが決まって、
スタジオには大判の窓が2つ取りつけられているんですが、
他にも前窓のドアとスタジオの入り口のドアの間に、収納スペースを作ってもらいました。すでに1部屋楽器で埋まってしまっているので、このスペースを活用できればと思って。今はまだ何も入れていないのですが、今後楽器やスタジオに必要なものを置いていこうかなと思っています。自分の希望として鏡をつけてもらいましたね。実際自分で見ないと、振りが斜めになっているかとかわからないので、フォームをチェックするためにつけてもらったんですよ。それからスタジオに録音機器のケーブルが配線できるようにしたのは、ゆくゆくはプロ・トゥールスを入れて、ドラムやパーカッションを録音できるようにしたいなと思ってるんです。僕の回りで“ドラムの音を録りたいけど、お金が……”という人が多くて、そういう環境を作ることで、ここがさらに生かせるかなと思うんです。
スタジオが完成したときは、言葉にならなかったですね(笑)。実はまだできたばかりで、まだまだ使いきれていないのですが、これからスタジオをたくさん使っていくことで、自分のプレイの幅が、もっと広がって向上していくと思いますし、もっと音楽に密接に関わっていけるんじゃないかと思っています。それからここでドラムやパーカッションを教えたいなと思っているんですよ。僕はもともと教育学部ということもあって、指導にはすごく興味があって。そうやってこのスタジオを通じて、いろんな人とつながっていければと思っています。
※本記事はリズム&ドラム・マガジン2010年9月号の記事を転載したものです。
今回の事例のように近隣の住宅が隣接している閑静な住宅地においても、外壁に大判の窓を取りつけることは十分可能です。実際にこちらのスタジオにおいては、500mm×1200mmという大判の嵌め殺し窓(Fix窓)を2連で取りつけておりますが、窓前での性能はD-71出ており、窓の無い外壁面と同等の遮音性能と言えます。引き違いのサッシなどではこの性能を実現することは難しいですが、気密性の高いFix窓であれば、これだけの遮音性能とすることができます。窓の構造に関するポイントは以下の3点です。
① 気密性が高いサッシであること(主にFix窓)
② コインシデシス(共鳴周波数)が異なる厚みの違うガラスを複数使用する
③ ガラス間の共鳴を防ぐため一部ガラスを傾ける
この他にも、レコーディング・スタジオなどではガラス間の枠に吸音材を取りつけたり、さらに厚いガラスを使用したりすれば、D-80等級の遮音性能も実現が可能になります。一般にスタジオというと、閉鎖的になりがちですが、条件が不利な状況でも、遮音性能の高い開放的なスタジオをお勧めします。(回答:入交研一郎/設計担当)。
株式会社アコースティックエンジニアリングは、音楽家・音楽制作者のための防音・音響設計コンサルティングおよび防音工事を行う建築設計事務所。1978年に創業して以来、一貫して「For Your Better Music Life」という理念のもと、音楽家および音楽を愛する人達へより良い音響空間を共に創り続け、携わった物件の数は2,000件を超えている。現在も時代の要請に答えながら、コスト・パフォーマンスとデザイン性に優れ、「遮音性能」、「室内音響」、「空調設備」、「電源環境」、「居住性」というスタジオの性能を兼ね備えた、新しいスタイルのスタジオを提案し続けている。
株式会社アコースティックエンジニアリング
【問い合わせ】
TEL:03-3239-1871
Mail:info@acoustic-eng.co.jp
住所:東京都千代田区九段北2-3-6九段北二丁目ビル
HP:http://www.acoustic-eng.co.jp
福長雅夫
ふくながまさお●10歳からピアノを始め、中学時代に吹奏楽部に入部し、打楽器を担当。高校時代からバンド活動を始め、広島大学打楽器科に進学。97年の卒業後にプロ・ドラマー/パーカッショニストとしてのキャリアをスタートさせる。これまでに水樹奈々、東方神起、木梨憲武、藤澤ノリマサなどさまざまなアーティストのライブやレコーディングに参加している。