AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
MIDIコントローラー&シンセ&プラグイン
音楽制作を始めてみたいけど何が必要なのか分からない……。そんなビギナーの方へ向けて、パソコンで曲作りを始めるために役立つ知識とツールを紹介する本特集が『Sound & Recording Magazine for Beginners』です。サンレコ本誌にも登場しているサンレコさんとビギナーちゃんとともに、制作機材について学んでいきましょう! ここセクション4では、音楽制作に便利なMIDIキーボードやハードウェア・シンセ、ソフト音源などを紹介します。
MIDIの打ち込みやDAWのコントロールができるMIDIコントローラーたち。鍵盤型だけでなくパッド型やフェーダー型などもある、奥深い制作ツールなのです。このセクションでは、制作に活用できるハード・シンセやソフト音源/エフェクトも紹介していきます。
MIDIキーボードはどんなことに役立ちますか?
鍵盤型であれば、メロディの演奏や打ち込みがやりやすくなるわ。鍵盤数のバリエーションも多く、小さいモデルなら25鍵、大きな機種だとグランド・ピアノと同じ88鍵にもなるの。ほかにも、柔らかい素材でできたパッドを搭載したものやフェーダーを搭載したもの、それらをすべて備えたハイブリッド型など多種多様! ベロシティやアフタータッチなどに対応した鍵盤型やパッド型は、より演奏のニュアンスを生かして打ち込むことができるわ。
ハードウェア・シンセは難しそうです……。
一見複雑に見えるけど、基本を押さえれば大丈夫! 波形を生成するオシレーター部、その周波数をコントロールするフィルター部、発音時の音量変化を決めるアンプ部が基本となるわ。ほかにもLFOやエンベロープで各パラメーターをモジュレーション(変調)して音作りを行えたりするの。このセクションで紹介しているのはアナログ回路を搭載したモデルたち。ソフト・シンセとは違う音の太さに魅力を感じて使っている人が多いわ。
プラグインって種類が多過ぎます!
デジタルを中心とした制作環境になった今、各社さまざまなプラグインを開発しているわ。プラグインは主に音源とエフェクトがあって、DAW内で立ち上げられるほか、単体で動くこと(スタンドアローン)にも対応した製品もあるの。プラグインの規格にはAAXやAU、VSTなどがあって、その規格に対応したDAW上で動かすことが可能よ。自分の持っているDAWと使いたいプラグインの仕様をよく確認してね。
MicroLabは、25鍵仕様のコンパクトなMIDIキーボード。小型ながら鍵盤はベロシティ対応。4つのボタンと2本のタッチ・ストリップを備え、ボタンを押すことでサスティンが行えたり、指1本で複雑なコードを鳴らしたりといったことだけでなく、スワイプ操作でプリセットをブラウズし、タップで選択するといった使い方も可能。音源ソフトやDAWも付属するので、すぐに音楽制作が始められるだろう。USBバス・パワー対応、接続に使うケーブルは本体に巻き取れる仕様で、持ち運び時の利便性も高い。カラーは、黒、青、オレンジの3色展開。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS] [Android]
製品情報・問合せ:www.mi7.co.jp
iRig Keys 2は、パソコンやタブレット、スマホと接続して使用できるMIDIキーボード。MIDI端子を装備しており、モバイル・バッテリーからの電源供給にも対応しているため、パソコンなどを介さずに同社Uno Synthなどのハードウェア・シンセへ接続して演奏できる。コンパクトなボディに、ベロシティ対応の37鍵盤、2つのホイール、プッシュ操作に対応したデータ・エンコーダー、8つのパラメーターをアサイン可能なノブなど装備。ヘッドフォン端子も備えているので、パソコンやスマホからの出力音声をiRig Keys 2でモニタリング可能だ。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS]
バンドルソフト:SampleTank 4 SE
製品情報・問合せ:www.ikmultimedia.com
ICONが手がける、DAWを操作するためのMIDIコントローラー、Platformシリーズを紹介しよう。
Platform Nanoは、モーター内蔵の100mmフェーダーと5つのノブ、チャンネル名やパラメーター値を表示するバック・ライト付きLCDディスプレイを備えたコントローラー。各ボタンの役割と配置も理解しやすく、制作をスマートにアシストしてくれる。別売りのLCDモジュールPlatform D2を使えば、さらに多くのトラック名やパラメーター名を表示させることが可能だ。
Platform M+は、モーター内蔵&タッチ・センス付きチャンネル・フェーダー8本とマスター・フェーダー1本を中心に、ジョグ・ホイールやノブ、ボタンを備えたコントローラー。DAWだけでなく照明システムの操作にも有用だ。Platform X+を最大3台併用することで合計32chまで同時に扱えるようになる。
Platform B+は、トップ・パネル全面に50個の自照式ファンクション・ボタンを備えたコントローラー。Mackie Control、HUIプロトコル、またはユーザーの独自設定により、あらゆるDAWに対応可能。Platform M+とのコンビでも使用できるし、スタンドアローンでも機能する。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.hookup.co.jp
MicroKeyは、シンプルでコンパクトなデザインが魅力のMIDIキーボード。弾き心地にこだわった“ナチュラル・タッチ・ミニ・キーボード”を採用し、ジョイスティック、モジュレーション・ホイールなどの使い勝手も優れている。USBバス・パワー駆動なので、パソコンとUSBケーブル1本で接続可能。また、APPLE iPad/iPhoneには、Lightning - USBカメラ・アダプターとUSBケーブルで接続できる。iPad/iPhoneにワイアレスで接続可能なMicroKey Airも用意されている。どちらも25/37/49/61鍵モデルをラインナップ。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS]
製品情報・問合せ:www.korg.com/jp/
NanoKey2は、スリム・ボディのMIDIキーボード。新開発のベロシティ対応セパレート・タイプ・キー・ベット、ピアノ入力に便利なサスティン・ボタンを採用し、シンプルで可搬性に優れた音楽制作システムを手軽に構築できる。また、同コンセプトで16パッドを搭載したパッド・コントローラーNanoPad2、音楽ソフトウェアのコントロールに必要な8チャンネル分の操作子、およびトランスポート・ボタンを搭載したフィジカル・コントローラーNanoKontrol2もスタンバイ。ホワイトや限定カラーのモデルも用意されている。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS]
製品情報・問合せ:www.korg.com/jp/
Maschine MK3は、ソフトとハードのシームレスな連携により、直感的なトラック・メイキング環境を提供するプロダクション・ツール。パワフルなドラム・シンセをはじめとする高品質なサウンドに加え、サンプラー機能も備え、簡単にビートやメロディが作成できる。
ハードウェアには高感度パッドを16個装備し、高解像度カラー・ディスプレイを2基搭載。また、パラメーターの調整が可能なタッチ・センサー式ノブ、ストラミング奏法やPerform FXなどを操作できるSmart Strip、ブラウジング/ナビゲート/レベルやバランスの調整が可能な4方向プッシュ式エンコーダーを備える。これらを操作することでソフト側も自動で連携。ハード側の画面で全体像を把握しながら作業を進められるため、アイディアを損なうことなくスピーディに楽曲制作を行うことが可能だ。
サンプル、ワン・ショット、ループなどを収録した8GBのMaschineライブラリーのほか、45GBのKomplete 12 Select、フィルター、EQ、ディレイ、リバーブなど、25種類のエフェクトが付属するのもうれしい。Maschine Essentialsに加えMassiveなど3種類のシンセが付属し、携帯性に優れたMaschine Mikro MK3も用意。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.native-instruments.com/jp
Komplete Kontrol Aシリーズは、NATIVE INSTRUMENTSが誇る音源&エフェクト・ライブラリーKompleteとNKSに対応したプラグインを直感的にコントロールできる“スマートキーボードコントローラー”。これらソフトを操作するためのマッピングはあらかじめ行われており、リーズナブルな価格とともにビギナーにとって大きな魅力となっている。8つのタッチ式コントロール・ノブとサウンドのブラウズやプロジェクトのナビゲートを片手で行える4方向プッシュ式エンコーダー、視認性の高い有機ELディスプレイを搭載。サウンドの検索や試聴、パラメーター調整を素早く操作でき、スピーディな楽曲制作が可能となっている。
トラック制作ソフトと1.6GBのライブラリーがセットになったMaschine Essentialsに加え、Monark、The Gentleman、Reaktor Prism、Scarbee Mark Iといった音源も付属。また、APPLE Logic Pro X、Garage Band、ABLETON Live、STEINBERG Cubase、Nuendo、PRESONUS Studio OneといったDAWのコントロールまで行える。カスタム・キー・ベッド採用の鍵盤は弾き心地も抜群。セミ・ウェイテッドの25/49/61鍵モデルが用意されている。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.native-instruments.com/jp
Komplete Kontrol M32は、32鍵仕様のコンパクトなMIDIキーボード。8つのタッチ・センサー式コントロール・ノブをはじめ、再生や一時停止、録音、クオンタイズ、ループなどDAWのコントロールが可能なスイッチ類、指でなぞることで表現の幅を広げるタッチ・ストリップなどを搭載。コード、スケール、アルペジオなどを簡単に演奏できるSmart Play機能も備えている。M32から直接音色やエフェクトのブラウズが行えるKomplete Kontrolソフトウェアのほか、音源やエフェクト、DAWも付属しているので、すぐに音楽制作を始めることが可能だ。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.native-instruments.com/jp
SE25は、ミニ25鍵と6つのコントロール・ボタンを備えたMIDIキーボード。モバイルに適したサイズながら使い勝手は妥協されておらず、鍵盤は3種類のベロシティに対応。さらにユニークなのが“2”と印字されたボタン。このボタンを押している間は、別のオクターブを演奏できたり、レイヤーを加えたり、別のMIDIチャンネルに切り替えたりすることが可能で、もう1台のSE25使っているような感覚を与えてくれる。ベロシティ対応のフル・サイズ49鍵を備えたSE49は、より本格的な仕様。ホイールやフェーダーも搭載している。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS]
製品情報・問合せ:www.hookup.co.jp
Impact LX+シリーズは、豊富なパッド&ノブ・コントロールを装備しDAWインテグレーションを重視したMIDIキーボード・コントローラー。STEINBERG Cubase、IMAGE-LINE FL Studio、PRESONUS Studio One、BITWIG Bitwig Studioといった主要DAWとの快適な連携が図られている。国内正規輸入品はデジタル・シンセサイザーのサウンドが満載のソフトウェア・インストゥルメント、UVI Digital Synsationsのフル・バージョンが付属するのもうれしいところ。BITWIG Bitwig 8-Trackも付属するので、DAWを所有していないユーザーでもすぐに制作が始められるだろう。
コンパクトさを追求したLX25+は打ち込みを中心とした環境を想定し、アサイナブル・ボタンを廃してスライダーも1本にすることで、デスクトップでも場所を取らずに設置できる省スペースを実現した。そのほか、鍵盤数によって3モデルがスタンバイ。ベロシティ対応シンセ・タッチのキーボード部に加え、8つのベロシティ対応パッド、8基のロータリー・ポッド、9本の30mmフェーダー、9個のアサイン可能なボタンを搭載した49鍵と61鍵モデルのほか、セミ・ウェイテッド鍵盤を搭載した88鍵モデルが用意されている。
対応機種:[Mac] [Win] [iOS]
製品情報・問合せ:www.hookup.co.jp
ABLETON Liveとの親和性の高さで人気のあるMIDIパッド・コントローラーが、誕生10周年にニュー・モデルをリリースした。デザインの雰囲気もシャープでモダンなものとなっている。
Launchpad Xは、ベロシティとアフター・タッチに対応した64個のパッドを搭載。反応を向上させ、加えてダイナミック・ノート/スケール・モードを搭載することにより、さらに表現豊かな演奏が可能となった。セッティング・ソフトのComponentsを使えば、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でパッドへの機能アサインも可能。自分のスタイルに合わせてカスタマイズすることが容易となった。音楽制作においてはCapture MIDI機能が便利。これは、録音していない状態で演奏していても、気に入ったフレーズが生まれたときにボタンを押すことで演奏内容をさかのぼって記録できるというものだ。大きさ、厚みともに上位モデルのLaunchpad Proと比較してコンパクトになっているのも特徴。さらにコンパクトさを求める向きにはLaunchpad Mini MK3が用意されている。ベロシティには対応していないが、小型の64パッドを搭載。価格はLaunchpad Xのおよそ半分と、魅力的な設定となっている。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:https://kcmusic.jp/kaliaudio/
Atomは、トラック・メイキングやパフォーマンスに活用できる16パッド搭載のMIDIコントローラー。パッドはベロシティ/プレッシャー・センシティブ対応で、ループやエフェクトをトリガーしたり、バーチャル・インストゥルメントでリズムやメロディを奏でたりできる。8つのアサイナブル・パッド・バンクも搭載。MIDIキーボード・モード、ノート・リピート・モード、フル・ベロシティ・モードによってインストゥルメントをコントロールでき、プログラム可能な4基のロータリー・エンコーダーと20基のアサイナブル・ボタンを使用して、パラメーターを自在に操ることも可能だ。
本機はさまざまなDAWに対応するが、バンドルされているStudio One Artistとの連携はより直感的なものとなっており、バーチャル・インストゥルメントをブラウズしてセッションに追加、インストゥルメント・プリセットを変更、ループ位置を作成しタイムラインをナビゲート、ソングのテンポを変更、MIDIイベントの編集およびクオンタイズ、タイムラインまたはイベントのズーム・イン/ズーム・アウトといったことが本機側から行える。
パフォーマンスにおいては、パッドのカーブとプレッシャーを調整し、パッド・バンクを活用することで多彩な演奏を行えるだろう。
製品情報・問合せ:www.mi7.co.jp
FaderPortは、100mmストロークのタッチ・センシティブ・モーター・フェーダーや多数の機能をカバーする各種ボタンを、デスクに収まるコンパクトなシャーシに統合したMIDIコントローラー。再生/停止/早送り/早戻し/録音/ループなどのトランスポート・コントロール、トラック・スクロール、チャンネル・バンキング、タイムライン・スクロール、水平ズーム、垂直ズームなどのナビゲーション・コントロールを集約的に提供してくれる。バンドルされるDAW、PRESONUS Studio One Artistとのコンビネーションで、素早く効率的なワークフローが手に入る。
製品情報・問合せ:www.mi7.co.jp
SL Mixfaceは、9本のスライダーと8個のノブを備えた、Bluetooth対応のMIDIコントローラー。主要なDAWに対応し、トランスポートやプラグインのコントロールはモード切り替えで行える。また、USB接続MIDIキーボードを本機に接続してワイアレス化することも可能。シンプルなインターフェース、コンパクトさも魅力だ。SL73 Studioは、73鍵仕様のMIDIキーボード。ハンマー・アクションでアフタータッチ対応の鍵盤を採用し、3つのX/Yジョイ・スティックやTFTカラーLCDも搭載。また、エディター・ソフトでパラメーターをリアルタイムに編集可能だ。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:https://dirigent.jp
IK MULTIMEDIAがイタリアのアナログ・シンセ・メーカーSOUNDMACHINESの協力を得て開発した2つの楽器を紹介しよう。
Uno Synth は、完全アナログ回路によるモノフォニック・シンセ。ホワイト・ノイズ・ジェネレーターも備える2つのVCO、マルチモード・レゾナンス・フィルターとVCAという構成の回路を搭載。VCOはノコギリ波/三角波/パルス波(矩形波でパルス・ウィズ・モジュレーション可能)間を連続的に可変。変調に使えるLFOは7種類の波形を備えている。100種類のプリセットも用意されているので、ビギナーもすぐに楽しめるだろう。
Uno Drumは、2種類のキック、スネア、クラップ、ハイハットからなるコア・キットと呼ばれるアナログ音源に加え、タムやリム・ショット、カウベル、シンバルといった54種類のPCM音源を搭載したリズム・マシン。これらのサウンドを自由に組み合わせてキットを構成できるほか、プリセット・キットも100種類搭載している。また、3種類のマスター・エフェクトが用意されており、サウンドにさまざまな効果を与えることも可能だ。64ステップのシーケンサーはパネル下部の16のボタンで操作する直感的な操作性で、ビギナーも理解しやすいだろう。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.ikmultimedia.com
Minilogue XDは、4ボイス仕様のポリフォニック・アナログ・シンセ。Minilogueで高い評価を得たアナログ回路がブラッシュアップされたモデルだ。2つのアナログVCOに加え、3つめのオシレーターとしてデジタル・マルチエンジンを搭載し、デジタル・サウンドを組み合わせた音作りも可能としている。そのほか1VCF、2EG、1VCA、1LFOを装備、ウェーブ・シェイプや、シンク/リング・スイッチ、クロス・モジュレーション、2ポール・ローパス・フィルター、ドライブ・スイッチといった機能も備えている。4タイプのノイズ・ジェネレーターも特徴的だ。
また、32ビット・フロート処理のデジタル・エフェクトも音作りを力強くアシストしてくれるだろう。モジュレーション・エフェクト、リバーブ、ディレイの3系統を同時使用可能で、コーラスやアンサンブル、温かみのあるテープ・ディレイ、多彩なリバーブなど、幅広いバリエーションから選択可能となっている。さらに、16個のボタンで操るステップ・シーケンサーも搭載。ノブの動きを4つまで記憶してサウンドに変化を与えるモーション・シーケンス機能も持っている。
パール・ホワイトの特別なモデルMinilogue XD PWも用意されている。
製品情報・問合せ:www.korg.com/jp/
CraftSynth 2.0は、ユニークなデザインが印象的なモノフォニック・シンセ。シンセのサウンド合成方法の1つとして知られるウェーブテーブル・シンセシスを採用。元来、複雑でパラメーターの多いウェーブテーブル・シンセシスを、シンプルにエディットできるよう設計されているのが特徴だ。オシレーターは2基を同時使用でき、それぞれのオシレーターには8種類のオシレーター・バンクの中から1種類ずつをアサインし、内包する5種類のウェーブテーブルをモーフィング可能。オシレーター・バンクは標準的なシンセ波形から、同社のハイエンド機種である002のバンク、ポリゴン波やフォルマントを含むバンクなどユニークなバンクも用意されている。オシレーター間をクロス・モジュレーションできるオシレーター・モディファイア機能や、特性をローパスからバンドパス、ハイパスへとモーフィング可能な2ポール・レゾナント・フィルターも搭載している。
本体でほとんどのパラメーターを操作可能だが、無償のエディター・アプリMODALappまたはVST3/AUプラグインMODALpluginを使用することですべてのパラメーターにアクセス可能となり、グラフィカルなエディター画面で視覚的に把握できる。
製品情報・問合せ:www.fukusan.com
ボディの材質やパーツなど楽器を構成する要素、その相互作用、奏法などをモデリングしたものを基に、リアルタイムな音響合成を行うフィジカル・モデリング技術を採用した音源を2つ紹介しよう。
ドラム音源Modo Drumは、スタイルやジャンル、年代に応じて用意された10種類のドラム・キットを選択し、キットを構成する楽器の追加や削除、形状のカスタマイズ、材質のエディットなどを行うことで好みのキットを作り上げることが可能。PLAY STYLEセクションでは、ドラマーがどのように演奏するかもコントロールできる。さらに、演奏を行う場所を設定することで、その場の環境との相互作用による残響も調整可能となっている。
一方Modo Bassは、ボディや弦、ピックアップといったベースを構成するもののほか、アンプやエフェクト、奏法にいたるまで、ベース演奏にかかわるさまざまな要素を設定可能。14種類の代表的なベースがモデリングされており、それらを基に好みに応じてカスタマイズできる。また、重要なパラメーターをリアルタイムにMIDIコントロールすることも可能となっており、ビブラートの度合い、シングル・ノートとコードの切り替え、奏法の変更といったことが行える。
製品情報・問合せ:www.ikmultimedia.com
SampleTank 4は、生楽器からシンセ・サウンドまで含む膨大なサウンド・ライブラリーやエフェクト、MIDIパターン、ループ素材などを備えたソフト音源。検索性の高いブラウザーで好みのサウンドを探し出し、ベロシティ・レイヤーやスプリット・ポイントを設定して複数のサウンドを組み合わせることも可能だ。アルペジエーター、ストラマー、フレーザー、ループ・マネージャーといったPlayer機能を使用することで動きのある演奏表現もできる。8,000種類のインストゥルメントを収録するSampleTank 4 Maxをはじめ、3つのモデルをラインナップ。
製品情報・問合せ:www.ikmultimedia.com
T-RackS 5は、アナログ・マスタリング機器の回路をモデリングしたマスタリング・ソフト。本バージョンでは、最高32ビット浮動小数点/192kHz対応の新エンジンを搭載。コンプ/リミッターやEQなど4つの新しいモジュールが追加され、合計38種類のモジュールが使用可能となった。最大16個のモジュールをシリアル/パラレル接続してシステムを構成することができる。スタンドアローンもしくはプラグインとして使用できるほか、各モジュールは単体プラグインとしても起動可能。世界のトップ・エンジニアによるプリセットも用意されている。
製品情報・問合せ:www.ikmultimedia.com
Komplete 12シリーズは、同社が誇る音源/エフェクトのほか、ジャンル別の拡張音源Expansionsから選りすぐりのタイトルを集めた音楽制作パッケージ。入門向けセットKomplete 12 Selectは、14の音源/エフェクト、3つのExpansionsを収録。業界標準とも言えるKomplete 12は、50以上の音源/エフェクトと10のExpansionsを収録する。究極のパッケージと呼びたいKomplete 12 Ultimateは、100以上の音源/エフェクトと20のExpansionsを含むコレクションだ。15周年記念モデルKomplete 12 Ultimate Co
llector’s Editionは、150以上の音源/エフェクトと50のExpansionsを収録している。Komplete 12シリーズから新たに追加されたExpansionsには、ドラム・キットをはじめとしたオーディオ・サンプルだけでなく、MassiveやMonarkといったシンセ音源のプリセットも収録されている。また、さまざまな音楽ジャンルごとに特化したパックとなっているため、特定のジャンルに合わせて音楽制作を行う場合、即戦力となってくれる。フラッグシップ・シンセMassive Xを含んだ上位モデルへのアップグレードも用意されているので、ビギナーはKomplete 12 Selectからステップアップしていくのもいいだろう。
製品情報・問合せ:www.native-instruments.com/jp
Addictive Drums 2は、プロによって演奏されたドラム・サウンドを収録するソフト音源。サウンドを選択し、キット内容を調整、エフェクトを追加するという手順で好みのドラム・キットを構築できる。あらかじめ用意されているビート・パターンの中から好きなものを選び、パターンを編集してオリジナルのビートを作るというシンプルなワークフローも魅力だ。実在のブランド名やモデル名を用いており、奏法によるバリエーションも収録されているので、マニアックにリアリティを追求することもできる。Addictive Drums 2のエンジンはパソコンへの負担が少ないことも特徴の1つで、処理が重くなりがちな音楽制作作業の負担軽減にも一役買ってくれる。
Addictive Drums 2自体が持つサウンドのほか、アメリカン・ロック・サウンドに適したFAIRFAX Vol.1、ロックやフォークなどさまざまなスタイルの音楽にフィットするFAIRFAX Vol.2、オルタナティブ系のサウンドを集めたBlack Velvetという3つのADpak(拡張音源)も収録されている。ADpakは別途購入して追加することも可能で、ジャズやファンク、メタルといった、さまざまなジャンルに特化したタイトルが用意されている。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.native-instruments.com/jp
Melodyne 4は、ピッチ/タイミング補正を中心としたオーディオ編集ソフト。レコーディング後のデータに対し、ボーカルの“この音をもう少しだけ長めに歌う”、ピアノの“和音の3度を少しだけ強めに弾く”といった調整ができる。多声オーディオ素材に含まれる各音の検出と編集も可能。グラフィカルで直感的なインターフェースと優れた音質も高い評価を得ている。バージョン4からは、スタンドアローンおよびReWire接続とプラグインのどちらでも動作可能となった。搭載されているツールと扱える機能の違いによって4つのグレードが用意されている。
対応機種:[Mac] [Win]
製品情報・問合せ:www.hookup.co.jp
4つのオシレーターを搭載した、ポリフォニック仕様のソフト・シンセ。各オシレーターには9つのユニゾン・ボイスが搭載されており、フィルターはアナログ・タイプとデジタル・タイプの双方が使えるマルチモード・フィルターとなっている。マクロ・コントロールやマトリックス・セクションを備えるほか、エフェクトにはディレイやリバーブ、フランジャー、マルチバンド・コンプ、3バンドEQなどを用意。ステッパー/アルペジエイター機能も搭載されている。ハードウェア・シンセを想起させるデザインで、シンセの基本を学ぶのにも有効だ。
製品情報・問合せ:https://dirigent.jp
├ 音楽制作の中心的存在=DAW
├ オーディオI/Oは音が行き交うターミナル
├ 高音質での録音/再生に欠かせないマイク&モニター機器
├ 制作により深みを加えるMIDIコントローラー&シンセ&プラグイン
├ モビリティに長けたタブレット&スマホ・ツール