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  • いっちーのデジタル・デジマート〜第45回

シンセの基礎を学べるAbletonの無料コンテンツ「Learning Synths」が日本語に対応!

Ableton Live

DAWソフト「Live」でおなじみのAbletonのウェブ・サイトに、音楽制作に役立つチュートリアルが公開されているのをご存知でしょうか? 楽曲制作全般が学べる「Learning Music」に続き、シンセサイザーの基礎が学べる「Learning Synths」の日本語版がリリースされました。今回はこちらを紹介していきます!

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Learning Synthsの日本語版が公開!

 Learning Synthsは、Abletonのウェブ・サイト上でシンセサイザーの仕組みが学べる無料ウェブ・アプリです。

↓ Learning Synths 
https://learningsynths.ableton.com/ja/

ウェブ上で動作するシンセを使ったインタラクティブなコンテンツ

最新のウェブ・ブラウザを使ったインターネット環境下で使用可能。 “Chrome”の場合は、 MIDIコントローラーを接続して演奏することもできます

スマホでもご覧の通り使えます! いつでもどこでも学べますね!

 シンセサイザーの勉強といっても難しく構える必要はありません。ブラウザーのみで動作するモノラル・シンセをコンピューターならマウス、タブレットやスマホなら指を使って、演奏しながらゲーム感覚で学ぶことができます。ちなみにブラウザーが “Chrome”の場合は、 MIDIコントローラーを接続して演奏することもできるんですよ。

指示に従ってドラッグすることで音を確かめながらシンセサイザーの仕組みを学ぶことができます

 1ページごとにわかりやすく解説されているので、初心者の方もスムーズに進められるはずです。右下のリンクをクリックすると次のページに移ります。

次のページに進むには右下をクリック!

コンテンツの一部をご紹介!

 Learning Synthsでは、オシレーター、フィルター、エンベロープ、 LFOといったシンセサイザーを構成する基本要素をインタラクティブに学ぶことができます。その一部を紹介しましょう!

エンベーロープの解説。まずはエンベロープを変化させることで音量がどのように経時変化していくかみてみましょう

音源の元となる波形(オシレーター)を、LFO(ロー・フリーケンシー・オシレーター)と呼ばれる低い周波数の波形で揺らす概念をアニメーションで紹介されています

音が鳴る仕組みをハチの羽ばたきで表現。感覚的に学べますね!

オシレーターのピッチを高速にモジュレーションさせた時の音色変化を体感できます

モジュレーション波形を変えた時の音の違いを確認できます

扉の開閉を例に挙げてフィルターの概念を分かりやすく解説!

音作りのヒントになるコンテンツがたくさん!

 これまで何となくシンセサイザーを触ってきた方も、改めて音作りについて学ぶチャンスだと思います。ひょとしたら新たな気づきがあるかもしれません! 例えば、LFOの周波数にエンベロープ・ジェネレーターを適応させると、LFOの周期を自動的に変えられるのですが、エンベロープ・ジェネレーターって自動的にパラメーターを動かしたい時に便利なんですよね。こういうことを知っていると、モジュラー・シンセを使う時にも役立ちますよ!

LFOの周期をエンベロープでコントロールしたときの音色の変化を解説。文章だけだとわかりにくいですが、聴いて確かめると理解度が深まります

シンセサイザーの基礎を学んだら早速実践!

 シンセサイザーの仕組みが学べたら、最終ページで音作りに挑戦してみましょう。あらかじめ用意されたリズム・パターンと、シンセ・パート用のフレーズを再生しながら音作りできます。

 また、ここではチュートリアルで紹介されている具体的なプリセットを呼び出すことができるので、自力で作った音を答え合わせするように活用することもできますね!

実践してみよう!

音楽制作が学べる「Learning Music」も必ずチェックを!

Abletonのサイトで以前から公開されている「Learning Music」も是非チェックを! ウェブで動くシーケンサーを使って音楽制作を学ぶことができます。

Learning Musicの冒頭では、あらかじめ用意されたパターンを使って楽曲を組み立てていくことを学びます。これらのパターンを自分で作ればオリジナル楽曲になるということが理解できればOK!

↓ Learning Music 
https://learningmusic.ableton.com/ja/

 ここではビートの作り方をはじめ、メロディー、ハーモニー、ベースライン、楽曲構造など、作曲の基礎について全般的に学べる内容になっています。音楽制作で必要なことをこれだけ多く、しかも無料で学べるなんて……。これは本当に利用しない手はないですよ!

ステップ・シーケンサーがウェブ・ブラウザ上で走ります。もちろん打ち込みも可能です

メロディやコードを制作する時に知っておくと便利なスケールやボイシングなども学べます

名曲がどのような構成で展開されているかをセクションごとに解説されています。これは非常に勉強になります!

最後にビート、ベースライン、コード、メロディーを自由に制作してみましょう。なんと打ち込んだデータはAbleton Live用のデータに書き出すこともできます!

さらに音楽制作に役立つコンテンツが盛りだくさん!

 Abletonのウェブ・サイトには、アーティストのインタービューやニュース、イベント・レポートなど、Abletonユーザー以外も楽しめるコンテンツが豊富に掲載されています。音楽シーンのトレンドもチェックできるので、クリエイターは良い刺激になること間違い無しです!

Abletonのウェブ・サイトは、一部を除きテキストは日本語にローカライズされています

↓ Ableton ウェブ・サイト 
https://www.ableton.com/

 もちろんAbleton Live関連のチュートリアルも充実しています。Ableton LiveやPushを購入した後も安心ですし、これから導入を検討している方の参考にもなりますね。

チュートリアル動画が豊富に用意されています!

Ableton Liveの専用コントローラーPushのチュートリアル動画。Pushを使用するとAbleton Liveをまるでハードウェア・マシンのように操作することができます


 いかがでしたでしょうか? DAWメーカーであるAbletonが、自社製品に限らずこんなにも充実したコンテンツをここまで無料で公開しているというのは本当に驚きです。「多くの人に音楽制作の面白さに触れてもらいたい!」というAbletonの熱い思いが伝わってきますね! ぜひ皆さんも試してみてくださいね〜!(^_^)ノ

Ableton Live

 オーディオ/MIDIをタイムライン上に並べての曲作りが行える“アレンジメントビュー”と、ループ素材を組み合わせてリアルタイムに曲を構築できる“セッションビュー”が特徴的なDAW。多くのクラブ系アーティストが愛用し、ライブ・パフォーマンス用ソフトとしても定番化している。現在はLive 10 Suite、Live 10 Standard、Live 10 Introの3つのグレードを用意。

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製品情報

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プロフィール

いっちー
学生のころから作曲やDJ活動、バンド活動などの経験を積む。某楽器販売店を経てリットーミュージックに入社。前職では楽天市場内の店長Blogを毎日10年以上更新し、2008年ブログ・オブ・ザ・イヤーを受賞。得意ジャンルはクラブ・ミュージック。日々試行錯誤中。

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