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- 2024/11/16
BOSS / KATANA-HEAD MkII
BOSSの次世代ロック・アンプKATANAが2019年10月にリニューアルされ、「KATANA MkII」としてリリースされた。本格的なサウンド・クオリティはそのままに、あらゆる面でアップデートを果たした同シリーズの実力を探るべく、さまざまなアーティストによる試奏とインプレッションをお届けしていくのが本特集だ。今回はNAMBA69で一翼を担うko-hey(g)にKATANA-HEAD MkIIを使用してもらい、特にラウドなロックにおけるKATANA Ampのポテンシャルを聞いた。
※動画で使用したオリジナル・セッティング(音色)を配布中! ページ下部「ko-hey's Setting」からダウンロード!↓↓↓
世界中のギタリストに愛されているBOSSのKATANA Ampシリーズが、さらなる進化を遂げてKATANA MkⅡとしてリリースされた。今回のリニューアルでは、卓越したサウンドと汎用性の高さという“KATANAらしさ”に磨きをかけるため、コアとなるプラットフォームをイチから見直して、新たなサウンド、エフェクト、機能を搭載している。ラインナップはKATANA-50 MkII(50W)、KATANA-100 MkII(100W)、KATANA-100/212 MKII(100W/2スピーカー)、KATANA-HEAD MkII(外部接続100W/内蔵スピーカー30W)の4モデル。出力やスピーカー数の違い、コンボとヘッドと多岐にわたるので、用途に合わせた選択が可能だ。
アンプ・タイプは独自の5つ(CLEAN、CRUNCH、LEAD、BROWN、ACOUSTIC)に加え、新たに各タイプにバリエーションを用意。合計10種類のサウンドの中から好みの音を選べるようになった。さらに、同時に使用できる内蔵エフェクトを3つから5つへと拡張。5つの独立したエフェクト・カテゴリ(BOOSTER、MODULATION、FX、DELAY、REVERB)には、それぞれ3種類の異なるエフェクトをスタンバイすることができ、合計15種類の中からいつでも好みのエフェクトを呼び出すことができる。機能面では、マルチ・エフェクターやギター・プロセッサーとの接続に最適化したPOWER AMP IN端子を搭載したうえ、100Wモデルには2台のKATANA MkIIを接続してステレオ出力できるSTEREO EXPAND機能も装備。さらにエディター・ソフトBOSS TONE STUDIO(Windows/Mac対応)も、メイン画面上で調整可能なパラメータが増加するなど一新している。60種類を超えるBOSSエフェクトから好みのものをアンプ本体にセットしたり、チャンネル/グローバルEQ、ルーティング設定など、多彩なカスタマイズを行なえる本ソフトだが、操作感が向上したことでよりサウンドメイクに没頭できるだろう。KATANA Ampではお馴染みの、小音量でもダイナミックなクランク・アップ・サウンドを実現するPOWER CONTROL機能はMkIIでももちろん搭載。サウンド、そして機能性の面からも、これ1台でギター・サウンド・システムの中枢になる次世代アンプと言えるだろう。
今回紹介するKATANA-HEAD MkⅡは、重量は8.8kgと軽量かつポータブルでありながら、100Wの大出力を誇るヘッド・アンプ。ライブ、ステージ、リハーサルでの使用に十分に対応できることはもちろん、なんと本体に5インチ(12cm)の小型カスタム・スピーカーを内蔵しており、キャビネットを接続せずとも音出しが可能。内蔵スピーカー動作時の出力は自宅等での使用にも最適な30Wとなるので、ko-heyも太鼓判を押した、BOSS独自の技術“Tube Logic”によるチューブ・アンプさながらのサウンドを、どんなシチュエーションでも活用可能というわけだ。小さな筐体ながら、動画でもko-heyが披露したような、重厚なハイゲイン・サウンドをも創出する高いポテンシャルを体感してみてほしい。
チューブ・アンプのようなウォーム感があり、しっかりと音が前に出る
最初に弾いた時、まず“音が良い!”と思いました。僕はどんなアンプであれ、最初に弾く時はとにかくフルテンにして“どれだけ唸るのか”をチェックするんですが(笑)、KATANA MkⅡはチューブ・アンプで得る感覚と近かったんですよ。それにビックリしました。それに、チューブ・アンプのようなウォーム感があり、しっかりと音が前に出るんです。それとピッキングのニュアンスの再現性もすごく高い。適当に弾くとミス・ピッキングのペキッという音がそのまま出てしまいますし、逆に良いピッキングができた時には心地よい倍音が出てくれますし。この感じは、他の多機能なアンプでは出せないと思います。
もちろん操作性も良いです。ヘッド本体だけでも充分に良い音を出せますし、さらに真価を発揮するのはPCと繋いでエディター・ソフトBOSS TONE STUDIOを使った時ですね。もう、どこまでも音を追い込める! しかもソフトの操作がわかりやすいから、音を作るのが楽しいんですよ。
今回、動画のためにオリジナルのセッティングを4種類作ってみました。チャンネル1のセッティングは、アンプ・タイプ【BROWN】を使い、エフェクトは【T-SCREAM】を使ってディストーション・サウンドを作っています。EQで10kHz以上を上げて倍音感を出しているんですけど、逆にローは削っていて、さらにその下の100Hzは少し上げているんですよ。これはBOSS TONE STUDIOで、数値で細かく追い込んでいます。チャンネル2はソロ用のサウンドで、やはり【BROWN】を使いVARIATIONをON、さらにエフェクトの【MID BOOST】でミドルを上げて、【DIGITAL DELAY】と【PLATE REVERB】の2種類を組み込んでいます。音の立ち上がりが早くなるように、これも少しだけEQをいじっています。チャンネル3はPC操作に不慣れだったり、そもそもPCを持っていないという人向けに、BOSS TONE STUDIOは使わずにKATANA MkⅡのヘッドのみで音作りをしてみました。アンプ・タイプ【LEAD】を使った、ほとんど素の音です。チャンネル4に関しては、アンプ・タイプ【CRUNCH】にエフェクト【BLUES DRIVE】をかけたクランチ・サウンドです。【BLUES DRIVE】は、BOSSの名機“BD-2 Blues Driver”そのものと言っても過言ではない音でして、EQではなくこれをかけることで高域の少しシャリッとした感じを出しています。
今回、4種類の音を作ってみましたが、このアンプはもっともっといろいろな音が作れます。ヘッド単体でも充分に良い音が楽しめますし、PCとBOSS TONE STUDIOで追い込めばさらに深い音作りができます。そういった意味で、初心者から玄人のギタリストまで、万人が楽しめるアンプだと思います。これ1台あれば、ギター・ライフがさらに楽しくなりますよ!
ko-heyが制作し、動画で使用したセッティング(4音色)を無料配布中! KATANA MkIIシリーズをお持ちのユーザーは以下からダウンロードして、ko-heyが綿密に作り込んだ豪快かつ繊細なサウンドを体感してみてほしい。
※エディット/ライブラリ・ソフト「BOSS TONE STUDIO for KATANA MkII」専用のtslファイルとなります。ファイルは単独では使用できませんので、必ずご自身のPCに「KATANA Driver」をダウンロード&インストールのうえ、「BOSS TONE STUDIO for KATANA MkII」をダウンロードしてご活用ください。
価格:オープン
ko-hey(NAMBA69)
コーヘイ●高校時代からギターを始め、いくつかのバンドを経て2011年にARTEMAを結成。2013年に1stアルバム『ARTEMA』をリリースし、メタルコアとエレクトロを融合した音楽性で人気を博す。惜しくもバンドは2016年に解散するも、同年6月に難波章浩(vo,b)らが組むNAMBA69に加入。2017年4月に、ko-hey加入後初となる作品『HEROES』を発表する。2019年5月にはフル・アルバム『CHANGES』をリリースし、バンドの一翼として大きな存在感を発揮している。またバンドと並行して、個人で作詞/作曲/編曲なども行ない、八面六臂の活躍を見せている。