アコースティックエンジニアリングが手がけた“理想の音楽制作を実現する”環境
- 2024/11/25
Line 6 / Helix Floor
Line 6 Helixシリーズを愛用するトップ・アーティストたちに、その活用法とインプレッションを披露してもらう本連載。その第13回目は、卓越したフレージング・センスとテクニックを兼ね備えた気鋭ギタリスト岡 聡志が登場。早くからHelixに大きな可能性を感じていた彼は、導入後も追求を続け、レコーディングでもライブでもフル活用しているという。一枚上手のサウンドメイク術とともに、Helixの魅力を聞いた。さらに記事中では、動画で使用したプリセットを無料配布しているので、ぜひダウンロードしてみてほしい。
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最新テクノロジーとこれまでLine 6が培ってきたノウハウをすべて投入した“最高のギター・プロセッサー”を実現するべく、6年にも及ぶ開発期間を経て2015年にリリースされたHelixシリーズ。現在までにフロア・タイプ2種とラック型、プラグインをラインナップしているが、中でも宅録/ライブといったシチュエーションを問わず人気を呼んでいるのが、フロア・タイプのHelix Floorだ。最新のVer2.82では、ベース用を含む8タイプのアンプ・モデリングと8種のエフェクトなどを追加。さらに、Helix/HXファミリー製品間のコア・エンジンの共通化によるプリセット互換を実現したのに加え、HelixをMac/PCと接続して、DAW、DJソフト、照明ソフト、メディア・プレイヤーなどのコントローラーとしても機能させることができる“ホットキー”の他、Line 6のPowercab Plus、DT25/50、Variaxとの連携強化などを含む多数の新機能を実装した。ギター・サウンドメイクの中枢システムとしてだけではなく、まさにマルチプルな“デジタル・デバイス”としての進化を続けている。
さまざまな場面での活躍の可能性を広げるHelixシリーズだが、改めてその根幹である音作りの幅広さ、時代やジャンルに囚われない音作りの自由さを振り返ってみたい。今回、岡 聡志がオリジナルのデモ曲「Red Alert」で作り込んだプリセットがその好例だが、バッキングではピッチ・シフターの【Simple Pitch】で1オクターブ下の音を混ぜ、ヘヴィな音色を作り上げている。7弦や8弦ギターが浸透し、ダウン・チューニングも求められる場面が増えた昨今の音楽シーンにおいて、通常の6弦ギター1本でも対応できるというのは大きい。また、クリーン・トーンに【Dual Pitch】で4度と5度の音を足すという手法も、コード感を生かした(場合によっては前述デモ曲のイントロのように不協和な響きを生かした)表現や、ひとりでも重層的な響きを生み出せるという点で大きなメリットと言える。一方で、そういったモダンな音作りとは逆に、岡がクリーン・トーンで採った、“アンプ・モデルを使わずに音作りをする”という手法は、1980年代のスタジオ・ミュージシャンがよく使ったライン直接接続の手法に倣っている。こういった、昨今の音作りを高いレベルで再現できるのもHelixシリーズの魅力だ。
音楽的な部分を詰める余裕が生まれるのは、何にも代えがたいこと
以前からLine 6のプラグイン、POD Farm 2を使っていたので、2015年にHelix Floorが発表されたときもかなり気になっていたんですが、ちょうどその頃楽器店のイベントで試奏の機会があったんです。音のクオリティは当然高くてビックリしたんですが、何より操作性が良くて、初見でもイメージどおりの音が作れてしまうことに魅力を感じました。
当時はまだ駆け出しだったので、エフェクターなども含めて、これといった機材を持っていなかったんですが、Helix Floorならばライン出力でもクオリティの高い音を出せますし、アンプとの併用もしやすい。どんな環境でも使いやすいだろうと思いました。これまでの機材だと、ライブハウスで知らないアンプを使わなくてはいけない場合にすごく苦労していましたけど、Helix Floorなら、そのアンプに合わせて自分の音作りをパパッとできてしまう。操作が楽ということは、音作りに時間を取られなくて済む。その分できた時間は、例えば作曲の作業に集中したり、ライブだったら楽曲やアレンジに対する話ができたりします。より音楽的な部分を詰める余裕が生まれるのは、何にも代えがたいことですね。今は、レコーディングではプラグインのHelix Nativeを、ライブではHelix Floorを活用しています。
操作性だけでなく、アンプだけではできない音作り、例えばエフェクティブなギター・サウンドなども、これ1台で完結できてしまう点も大きいです。今回使ったバッキングの音色は、聴覚上かなり低いレンジの音が鳴っているかと思いますが、これはピッチ・シフターを使って1オクターブ下の音も混ぜています。既存の6弦ギターでも、こういうヘヴィな音が出せるというのをやってみたかったからですね。もうひとつ、クリーンの音色は、僕がよくやるアンプ・モデルを使わないという方法で音作りしています。いわばPA卓に直接ギターを差しただけみたいな状態で、当然そのままでは音量が足りなかったりするのでEQやコンプレッサーなどもかけていますが、フル・レンジでアコースティカルなサウンドになりますね。さらに今回は、そのセッティングに【Dual Pitch】というエフェクトをかけ、基音に対して4度と5度の音が追加されるようにしました。コード・ネーム的にいうと、1音弾いただけでsus4の響きが出せるようなセッティングです。1音でも世界が広がるというか、ギター1本でも変わった表現ができるというのがわかってもらえると思います。
僕自身、アンプの使い方や各パラメーターがどういう働きをするのかなど、まだまだ勉強していかなくちゃいけないと思っていますし、例えばそういったことを先輩ミュージシャンの方々はどう使ってきたのかなども知りたいと思っています。それらを学んで、どうHelix Floorに落とし込んでいくかという点では、まだまだ可能性が広がりますね。
岡 聡志「すべては楽曲のために、ノーストレスの世界へようこそ」
岡 聡志が制作し、動画で使用したプリセット5つを無料配布! Helixシリーズをお持ちのユーザーは以下からダウンロードして、巧みな音作りを体感してみてほしい。
※ダウンロードできるデータは、Helixシリーズ専用のhlxファイルとなります。データは単独ではご使用できませんので、必ずHelixシリーズをご購入のうえ、ご自身のPCに「HX Edit」をダウンロード&インストールしてご活用ください(Helix Nativeの場合は「HX Edit」は不要です)。
現在、Helixファミリー製品(Helix Floor/Helix LT/Helix Rack/Helix Rack Bundle)を購入すると、Mission Engineering製Line 6専用エクスプレッション・ペダル「EP1-L6」もしくは「SP1-L6H」がもらえるキャンペーンを開催中! プレゼントには限りがあり、さらに先着順となるので決断はお早めに!
■キャンペーン対象購入期間:2019年11月1日(金)〜12月31日(火)
■応募期間:2019年11月1日(金)~2020年1月13日(月/祝)
◎応募方法など詳細はコチラ:https://line6.jp/news/1188/
価格:オープン
岡 聡志
おかさとし●高校卒業後にESPギタークラフトアカデミーを経て、MI JAPAN東京校に入学。在学中より数々のコンテストで受賞し、テクニカルかつセンスフルなプレイ・スタイルで頭角を現わす。卒業後は、ソロ活動と並行してサポート・ギタリスト、スタジオ・ミュージシャンとしてマーティ・フリードマン、藤巻亮太、上坂すみれ、小野賢章など一流アーティストの仕事に携わる。今注目すべき若手ギタリストの1人だ。