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- 2024/11/16
ZOOM / Q2n-4K
ミュージシャンからの評価も高いズームのハンディ・ビデオ・レコーダー=Qシリーズに、仲間入りした4K対応のニュー・モデル“Q2n-4K”。本特集では、映像との親和性の高いドラマーにステージで実際に使ってもらい、その使用感を撮影したライブ映像と共に紹介。柏倉隆史編に続く第二弾では、MIYAVI、TK from 凛として時雨などでソリッドなグルーヴを放つ個性派ドラマー、BOBOにご登場いただいた!
筆者は2016年末に発売されたQ2nを発売と同時に購入し、リハーサル、ライブ、動画制作など、あらゆる場面で愛用してきた。軽量でコンパクトなボディながらも、フルハイビジョンでの録画は感動の画質であり、画角がワイドなのも大きな魅力。また、本体マイクだけでも臨場感溢れる高音質で録れるので、あとから関係者に動画を公開すると「え! アレ一台でこんなにキレイに撮れたの!?」と驚かれることも多かった。
そのQ2nの上位機種として新発売となったのが、ここで紹介する“Q2n-4K”。その名の通り“4K画質”に対応したモデルであり、Q2nの4倍という高精細な動画が撮れるようなった。少し前までは“フルハイビジョン”こそが高画質の代名詞であったが、今はあらゆる映像機器が4K以上へと移行しつつある。その時代の流れを考えると、Q2nの手軽さで4Kの動画が撮れるというのは、将来的な活用も含めて大きな意味のある進化と言えよう。
そしてこれまでのQ2nと同様“いつでもどこでも、手軽にハイクオリティ”という機動性の良さが最大の魅力。リハーサルの簡単なチェックからライブ記録のメイン・カメラまで、このサイズと価格からは十分すぎるほどに導入効果がある“ミュージシャンのマスト・アイテム”と言っても過言ではない。
BOBO「今は“Drum Cam”とか言って、自分の演奏している動画をSNSで上げている人も多いですけど、僕はそういったことが苦手なタイプなんです。そもそも自分の録音を聴くのが嫌で。頭の中でイメージしている演奏と(実際の演奏が)違うから、聴くたびに恥ずかしくて、落ち込むんですけど(笑)、このZOOM Q2n-4Kで撮影した映像は、ウルトラ・クリアで、音のバランスもバッチリで、めちゃ興奮しました。しかも今回はかなり暗めの照明だったのに、映像もちゃんと撮れていて驚きました。スマホで撮影していたら何も映ってなかったんじゃないですかね。
今、携わっている現場は、音も映像もちゃんと撮ってくれるんですけど、引きの映像で、録音もみんなのバランスを取った音なんですね。それでもありがたいんですけど、自分のタッチとか、演奏で表現しようとしていることと、実際のズレがやっぱりわかりにくくて。意外とできている気になるんですけど、ここまでしっかり撮影/録音されると、問答無用で言い訳できない(笑)。相当シビアなツールですね。今回の映像も本当は全編公開したくないくらい(笑)。相当細かいところまで録音できているなと思いました。実際に出ている音の強弱のバランスが客観的にわかるので、上達にもつながるんじゃないですかね」
今回、Q2n-4Kの魅力を検証すべくライブの撮影に協力してくれたのがBOBO氏。薄暗いライブハウスの中、ダイナミクス幅が広いドラマーの動画を収録するという、ある意味ではQ2n-4Kにとっては真価が試される場となっている。その結果は動画を見ての通り! 照明の関係で撮影範囲の明暗差はかなりある状態だが、明るい部分はもちろんのこと、暗い部分もこのレベルで撮れるという点こそ、4Kへと進化したメリットであろう。しかもこの画角からすると、収録時はデジタル・ズームを使っているはずなので、画質はやや粗くはなるのだが、むしろライブ感のある自然な映像に感じられる。
サウンドに関してはEx-1(3:13〜)に示した部分を確認して欲しい。シンバルのアタックとツブ立ち、タッチによるスネアの音量差、タム類とバス・ドラムの自然な響きと、素晴らしいプレイを聴かせてくれたBOBO氏の生音が実にバランス良く収録されている。
価格:オープン
BOBO
本名:堀川裕之。幼少期をブラジルで過ごし、帰国後の高校時代よりドラムを始める。1997年に54-71に加入。超シンプルなキットから放たれるソリッドなサウンド&グルーヴで注目を集める。現在はMIYAVI、TK from 凛として時雨を筆頭に、くるり、PUFFY、木村カエラ、佐藤千亜妃、世武裕子など数々のアーティストのライブ/レコーディングに参加。今回撮影したArita Shohei Bandでも定期的にライブ活動を行っている。