AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
イケベ楽器店プロショップタワー
専門分野に特化したイケベ楽器店のショップが点在することで知られる渋谷駅西口エリア。駅周辺で大規模の再開発が進み注目度が増す中、そのうち7店舗がひとつのビルに集まり、“プロショップタワー”として2020年までの期間限定でオープンした。ここではそんな話題の“プロショップタワー”を2回に分けて詳しく紹介! 先に公開したギター&ドラム編に続き、今回はアコギ、バンジョー、ウクレレらを揃えるハートマンギターズと、ハイエンド・モデルやオーダー品などを取り扱うベースコレクションにフォーカス!!
★世界最高峰の逸品に出会えるベースコレクションのレポート記事はページ中段へ★
11月3日にオープンした渋谷イケベ楽器村“プロショップタワー”。JR渋谷駅を西口方面に出て、国道246号線をまたぐ歩道橋を渡るとすぐ見えてくる、大きな“IKEBE”の文字が目印のビルがそれだ。
1Fは今回紹介するアコースティック・ギターを中心にウクレレやバンジョーなども取り扱うハートマンギターズ、2Fはプロから厚い信頼を得る打楽器奏者にお馴染みのドラムステーション、3Fは世界的にもめずらしいアンプ&エフェクター専門のアンプステーション、4Fにはこだわりの品揃えが魅力のギターズステーションと、ギター&ベースのリペアやチューンナップなどを手がける工房=WSR、そして5Fは貴重なビンテージ楽器が取り揃うハートマンヴィンテージギターズと、こちらも今回紹介する“スーパープロショップ”=ベースコレクションがそれぞれ入居。ミュージシャン御用達の専門店が集結した、まさに夢の“楽器タワー”! 豊富な経験と知識を備えたスタッフが各フロアに揃い、“プロ”の目で厳選したバラエティ溢れるアイテムがズラリと並ぶ。レイアウトにもこだわった、快適な空間となっている。トップ・プロからビギナーまで、楽器を演奏する全プレイヤーにとって新たな“聖地”と呼べる場所が誕生した。(✳︎)
以前は西口エリアの少し奥まった場所にあり、レンガ調の外観が印象的だったハートマンギターズ。新しい店舗は、プロショップタワーの1階で、アクセス性が格段にアップした。また、前店舗が2フロア展開だったのに対して、今度は1.5階分の天井高がある開放感たっぷりのスペースで、充実した品揃えを一望できる。同店チーフ/主任の木村直人氏は“前とはちょっと違う雰囲気で、新しいお客様にも来ていただけたらうれしいです”と期待を寄せる。
“前の店舗は、どちらかというと隠れ家的なところがありましたが、移転後は良い意味で気軽に入りやすくなって、来店者数も増えた印象です。空間が大きくなったことで音の抜け感も良く、楽器を試す際もご満足いただけるのではないかと思います”。
もちろん何もかも変えたわけではなく、これまでに築いてきた同店のイメージやコンセプトはしっかりと引き継いでいる。
“おかげさまで、昔から認知されているお店だと思っていますので、商品の構成はそれほど大きく変えていません。人の流れが変わったのに合わせて、入門モデルや小物類を強化しつつ、押さえるところは押さえたラインナップにしています。特に、当店スタッフそれぞれの個性を生かしたオリジナルのオーダー・モデルは強く打ち出していきたいです”。
そんな木村氏の言葉通り、スタッフがビルダーやメーカーの元を直接訪れ、材の選定から関わるオーダー品は同店を大きく特徴づける。
“先方も「また来たんだね」と、特別な材を出してくれたり、よりスペシャルな仕様にしてくれたりすることもあります。そういう関係性を築けているのは当店の強みだと思います”。
ライト・ユーザーにも優しい店作りを目指しながら、他店にはないこだわりの1本を提供するハートマンギターズ。国内最大級のアコースティック専門プロ・ショップとして、「人生の友となる逸品」との出会いの場であり続けていくことだろう。
“高価な楽器でもぜひ試していただきたいですね。実際に弾いてみて初めてわかる「こんなにいいんだ」という新しい感覚が生まれることで、本当に納得できる楽器に出会えると思います。私達もその感覚を共有しながら、今まで以上にお客様をバックアップしていきますので、これからもどうぞよろしくお願いします”。
“材の選定から組み合わせ、装飾などをマスター・ルシアーの百瀬恭夫さんと相談しながら製作したスペシャルな1本です。芳醇な音色の中に、ヘッドウェイらしい力強さもある、バランスの取れた楽器だと思います”。(木村)
“センター・ブロック入りのシン・ボディで、他ブランドとはまた違った感覚の1本。ソリッドでありながらエアー感も出ていて、抜群に良い音がします。ハウリングに強く、演奏性もしっかりしているのでオススメです”。(木村)
“こちらも当店スタッフが材選定から関わった1本。極上のコアを出していただき、“盛り盛り”の仕様になりました(笑)。ヘッドから指板にかけたマッチング・デザインのインレイ・ワークにもご注目ください”。(木村)
●ハートマンギターズ 11:00〜20:00 年中無休(元旦を除く)
Tel:03-6415-4169 Mail:heartman-aco@ikebe.co.jp
Web:http://www.heartman-g.com/
こだわりの機材が並ぶベースコレクションがあるのは“プロショップタワー”の5階。駅からのアクセスは前の店舗も良かったが、より目立つロケーションに移ったという印象だ。
“2007年にオープンして以来、上質なハンドメイドの楽器を中心に、唯一無二の個性を持ったベースを提供しています”と話すのは、店長の岡崎健司氏。
“見た目の美しさや弾き心地の良さはもちろんのこと、音が非常に音楽的であること、ほかに代えがきかない楽器であるということを基準にセレクトしています。広く一般向けのラインナップは、隣のビルにあるグランディベース東京にたくさん揃えているので、これまでと同様に、それぞれの個性を生かした店作りをしていきたいです”。
同店のこだわりは、ベース本体のみならず、ケーブルやエフェクター、小物類にも及ぶ。特に、日本のマニアックな製造元とのコラボレーションで生まれたオリジナル商品は各方面から注目を浴びている。
“当店に来られるようなお客様が何を求めているか。そのフィードバックを形にしたいと思ったとき、技術でそれを表現できる素晴らしい方々が国内にも大勢いて、話を持ちかけるとけっこうノッてくれるんです。今までにプリアンプやスイッチャー、ケーブルなど、ありそうでなかった仕様の商品を当店プロデュースという形で販売し、ご好評をいただいています”。
一方で、新店舗になって変わったことを尋ねてみると、次のような答えが返ってきた。
“店頭イベントは積極的に行ないたいですね。11月にはNYで活動している6弦ベーシスト、モト・フクシマさんのクリニックをやらせていただきました。店の性質上、小規模であっても内容の濃いものをやっていけたらと思っています。また、アンプステーションが同じビルに入ったので、エフェクター類も紹介しやすくなりましたし、すぐ隣にはハートマンヴィンテージギターズもあるので、ベーシスト的にはおもしろいと思います。気軽にのぞいていただけたらうれしいです”。
●ベースコレクション 11:00〜20:00 木曜定休(元旦休業)
Tel:03-5428-5094 Mail:bass_collection@ikebe.co.jp
web:http://www.e-basscollection.com/
■住所:〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町16-12 桜丘フロントビル1F〜5F
■営業時間:11:00~20:00 年中無休(元旦を除く)
■WEB:https://www.ikebe-gakki.com/sib-proshop-tower/
ハートマンギターズのレポート記事は、リットーミュージック刊『アコースティック・ギター・マガジン Vol.79 2019年3月号』の記事を抜粋・転載したものです。本号では2017年10月に逝去したエンケンこと遠藤賢司が表紙を飾り、11月に上梓された著書『現在(イマ)ここで、ちゃんとやれ!そして、夢よ叫べ!』で掲載できなかった所有ギター・グラフ&エンケン自らが語ったそのギターたちとの思い出話を軸に、34ページに渡る大特集を敢行。その他にもオーストラリアのアコースティック・ギター・ブランド、MATON GUITARSの現地工場レポートなども掲載。ぜひチェックしてみてください!
ベースコレクションのレポート記事は、リットーミュージック刊『ベース・マガジン2019年2月号』の記事を抜粋・転載したものです。映画『ボヘミアン・ラプソディ』をきっかけに、その素晴らしさを世界が再認識しているクイーンの“幹”となっているジョン・ディーコンをフィーチャー。クイーンでの足跡を辿る特集の他に、第一線で活躍する6名のプロ・ベーシストが“指グセ・フレーズ”を直接レクチャーするSPECIAL PROGRAMなど充実の内容です。こちらもぜひチェックしてみてください。