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- 2024/11/16
BOSS / MT-2W、DC-2W
衝撃的なサウンドと印象的なモデル名により25年以上もの間ギタリストに愛され続ける不動の名作ディストーション“MT-2”、斬新な機能とサウンドながら希少性が高くビンテージ機が高値で取引される幻のモジュレーション“DC-2”。その2モデルが、BOSSの粋を結集させて名作コンパクト・ペダルをより進化させる“技 WAZA CRAFT”シリーズに、待望の仲間入り! 今回はKuboty(TOTALFAT)を招き、その2台の実力や進化したポイントをチェックしてもらった。
エフェクターのトップ・ブランドであるBOSSが40年以上に渡って培ってきた技術とノウハウ、そしてクラフトマンシップの粋を集めたコンパクト・ペダル・シリーズ“技 WAZA CRAFT”。そこに、MT-2W Metal Zone、DC-2W Dimension Cという、ファン待望の2機種が加わった。
MT-2Wは、今も絶大な人気を誇り継続して生産されているMT-2 Metal Zoneを、本家本元が自らカスタマイズしたもの。スタンダード・モードでは、ミッドに強烈なキャラクターを持つMetal Zoneならではのサウンドを継承。同時にピッキング時のレスポンスを向上させ、サウンドのクリア化、低ノイズ化も実現している。一方のカスタム・モードは、より現代的なハイ・ゲインといった趣で、深く歪ませてもレンジが広く、音に芯があり、さらに低域がタイトで音抜けが良くなっている。ギター側のボリュームに対するゲインの追従性の良さも特筆もので、カスタム・モードでハイ・ゲイン・サウンドを作っておき、手元のボリュームを絞ることで極上のクリーン〜クランチ・サウンドを得ることができる。このサウンド、そして操作感はぜひ体感してみてほしい。
DC-2Wは、もはやビンテージ品でしか手に入らないコンパクトのDC-2 Dimension C、ラック式のRoland SDD-320 Dimension Dのサウンドを蘇らせたペダル。DC-2Wのスタンダード・モードがオリジナルのDC-2 Dimension Cのサウンドを再現したもので、SDD320モードがRoland SDD-320 Dimension Dのサウンドを正確に再現したものとなっている。ビンテージを知らない若い世代には聴き慣れないかもしれないDimension(ディメンション)とは、コーラスほどの揺らぎを与えず、楽器本来の持ち味を生かしたまま広がり、奥行き、立体感を加える空間系エフェクト。そのリッチなサウンドは一世を風靡し、特にSDD-320は今もなおレコーディング・スタジオで愛されている。オリジナルのDC-2は4つのボタンでプリセット音を選択するユニークな仕様だったが、DC-2Wはその形状を受け継ぎつつ、ボタンを機械式から電子式にアップグレード。耐久性の向上に加えてLEDの搭載が可能になり、視認性が良くなった。さらにDC-2では不可能だった“ボタンの2個同時押し”が可能になり、それぞれのボタンの音の中間音を創出できるようになった。これにより、モードの切り替えと同時押しの組み合わせで計20種類のサウンドを作り出せる。どれを選んでもリッチでナチュラルなところは変わらないが、より立体感を得たいならステレオでのセッティングをオススメする。
最後に、MT-2W、DC-2W両機種ともにバイパス音が素晴らしいことも付け加えておこう。試奏の際には、ぜひこの点も意識してチェックしてみてほしい。
2台ともめっちゃ音が良く、お互いの相性も最高!
必ずセットでチェックしてみてください!
MT-2W、めっちゃ良かったです! 一発弾いただけで、この音は使えるって感じましたね。例えばライブで音を出すときに、良い真空管アンプがあればいいんですが、必ずしもそうじゃないことがあるんですよ。そんな時のために、どのギタリストも必ず信頼できる歪みペダルを求めていると思うんですけど、このMT-2Wは弾いてすぐに、ローの太さ、ミッドのガッツとかがバンドのアンサンブルの中でも埋もれない、ライブで使える音だと感じました。
僕はもともとMT-2が大好きでずっと使っていまして、家でドンシャリのセッティングにして使うと最高だし、バンドで使う時には少しミドルを足してやると使いやすいんですが、このMT-2WのSモードはよりミドルに存在感があって、音の立ち上がりが速い印象ですね。Cモードの音は、コードの分離感が良くて、さらにバンドで使いやすそうですね。このCモードはメタルに限らずどんなジャンルでも使えるハードなディストーションというイメージです。それからEQの効きがすごいですよね。これのおかげで、もちろんメタルも含むオールジャンルに対応するペダルになっていると思います。
DC-2Wは僕が大好きな90年代メタルによくある広がりのある音が簡単に出せるので、グッときました。すごく綺麗な広がりに特化した音で、揺れない感じが独特ですよね。コーラスで広がりを出そうとすると、ツマミを絞り切っても少し揺れる場合があるじゃないですか? このモデルはそれがないので斬新でした。それと、このボタン式の見た目も斬新ですよね! ボタンでプリセット音を選ぶというのもおもしろいですし、ボタンの2個押しができて、ふたつの中間の音を選択できるのもおもしろいです! モード切り替えとボタンの1個押し、2個押しの組み合わせで20種類もの音を作れるので、必ずお気に入りの音があると思いますよ。とにかく、クリーンでも歪みでも気持ちよく広がりますし、なんならかけっぱなしでもいいと思うくらい良かったです。
今回、この2台を弾いてみて、どちらも音の良さに驚きました。これは、両方とも一家に1台必要ですね(笑)。それから、2台の相性の良さも最高です! 同時にかけると、メタリックなピッキング・ハーモニックスに大きなビブラートをかけて揺らすプレイがめっちゃ気持ち良いんですよ。この気持ち良さを皆さんにも知ってもらいたいんで、必ずセットでチェックしてみてください!
価格:オープン
価格:オープン
Kuboty
クボティ●1981年5月20日生まれ。大学卒業後の2004年にメロディック・ハードコア・パンク・バンド、TOTALFATに加入。メタル愛溢れるファッションやプレイ・スタイルで、頭角を現わす。バンドは2010年にメジャー・デビューし、高い演奏力による力強いアンサンブルやシンガロング必至のメロディ、圧巻のライブ・パフォーマンスが大きな話題を呼び、日本のライブ・シーンにおいて大きな存在感を示す。精力的に活動を続ける中、2018年10月3日に9thアルバム『Conscious+Practice』をリリース。リリース・ツアーも決定しており、11月から来年3月まで、全国ワンマン・ツアー、対バン・ツアーを開催する予定だ。