Positive Grid Spark LIVE meets Toshiki Soejima & Naho Kimama
- 2024/12/13
VOX / MINI SUPERBEETLE
ビートルズがUSAツアーを行なった1964年当時、大きな会場で演奏するには高出力のアンプが必要ということで、それまで使用していたVOXのAC30に変わるアンプとして、100Wのアンプ(AC100)を用意しました。そのミニチュア版が、今回ご紹介するVOX MINI SUPERBEETLEです。インテリアとしても抜群のカッコ良さがあり、見た目とサウンドの両方を楽しむことができる、マニアにはたまらないモデルでしょう。当時のサウンドの再現や、セッティングの仕方などを細かくチェックしていきたいと思います。
MINI SUPERBEETLEのヘッド部分にはNutubeを搭載しており、最大出力50Wでアナログ・サウン
ゲインはクリーン・サウンドから歪みまでレンジ感が広く、AC30よりもAC30TBに近いところまで歪みが得られる印象でした。ベースとトレブルのEQはかなり効きが良く、どの帯域でも細かく設定が可能です。60年代のサウンドを出したいのであれば低音を削り、現代のサウンドに近づけるには低音を多めに設定すると、サウンド・メイキングがやりやすくなると思います。そして、このアンプは小型ながらかなりの音量感、押し出し感があり、自宅使用では十分すぎるほどのサウンドが得られるでしょう。
数あるギター・アンプの中でも特にデザイン製に優れており、60年代の象徴のようになっているVOXアンプ。見た目がとにかくカッコ良く、自宅に置きたいと思っていたVOXフリークの方も多いと思います。ただ、ビンテージのAC100だとサイズが大きすぎるし、なかなか手に入らないという問題がありましたが、今回はそれをミニチュア化して、サウンドは60年代から現代までをしっかりカバーできるという、ふたつの意味でおいしいアンプが登場しました。また、VOXアンプには必要不可欠なトレモロ&リバーブもちゃんと搭載されていて、良いところは残しつつもヘッドフォン端子を搭載するなど、現代のニーズに対応する自宅アンプの理想形のように思いました。ぜひ一度実物を見て、このルックスの良さを体験していただきたいと思います。
価格:¥46,000 (税別)
野村大輔(のむら・だいすけ)
1975年、東京都出身。エレキ・ギター、アコースティック・ギターのどちらも得意とし、歌の良さを引き出し曲に溶け込むようなギターアレンジを得意としている。また、幅広いジャンルをカバーしつつもブルースをベースにしたプレイ・スタイルを持ち味としたギタリスト。15歳からビートルズに憧れアコースティック・ギターを弾き始め、その後ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトンなどに影響を受けエレキ・ギターを弾くようになる。様々なバンド活動をしながら10代でギター講師の仕事を開始し、現在ではレコーディング・サポート、ライブ・サポート、作曲、編曲、プロダクト・スペシャリスト、ギター講師、執筆活動など幅広く活動を続けている。