富山県のギター・ショップ、Blue Guitarsの自社工房にて製作・監修されるプライベート・ブランド“stilblu（スティルブルー）”。トラッド（伝統）とモダン（革新）を独自のバランスで内包するというコンセプトのもとに生み出された、エレクトリック・ギターとアコースティック・ギターのラインナップを紹介する。

　「Model-T」は、伝統的な2ピックアップのシングル・カッタウェイ・モデル。1ピース・ボディに、アンダー・コートからオール・ラッカーのライト・エイジドが基本となっている。ピックアップ・レイアウトは2シングル／ミニ・ハムバッカー＋シングル／ハムバッカー＋シングル、指板はマダガスカル・ローズウッド／メイプルの1ピース、ラジアスは184R／210R／310Rから、それぞれ選択可能。なんといっても注目したいのが、銅や真鍮によるオリジナル・ピックガードだ。富山県高岡市に400年以上伝わる高岡銅器の発色技法を用い、金属の表面が酸化することで生まれる緑青（ろくしょう）を独自の技術でコントロール。まさに伝統とモダニティを兼ね備え、その独特な色合いだけでなくボディやネックなどの木部と組み合った際のサウンドにもひと味加えているという。なお、フィニッシュ・カラーについても柔軟に対応可能とのこと。

　「Model-S」は、伝統的な3ピックアップのダブル・カッタウェイ・モデル。「Model-T」と同様、1ピース・ボディにアンダー・コートからオール・ラッカーのライト・エイジドが基本となっている。ピックアップ・レイアウトは、3シングル／SSH／HSH／2ハム、指板はマダガスカル・ローズウッド／メイプルの1ピース、ラジアスは184R／210R／310Rから、それぞれ選択可能。ピックガードやフィニッシュ・カラーに関しても、「Model-T」と同様だ。

　アコースティック・ギターのラインナップは、Blue Guitarsの監修により国内の大手ファクトリーにて製作。しっかり使えて飽きの来ないアコースティック・ギターを目指したということだ。シェイプはOM、00-12Fret、DR（ドレッドノート）のほか、AD（ラウンド・ショルダー）もラインナップ。それぞれ、サイド＆バックはインディアン・ローズウッドとアフリカン・マホガニーの2種類が用意されている。そして、バインディングやサウンドホール・ロゼッタ、ヒール・プレート、ブリッジ・ピンなど、樹脂が使用されることが多い箇所にも木製パーツを採用。シンプルでありつつ、温かみのあるルックスとサウンドが魅力となっている。ネックは非対称で、各モデルごとに独自のネック・シェイプを採用。モデルごとの個性と演奏性が、より明確に打ち出されている。