BOSSとのコラボ・モデル「JB-2 Angry Driver」のヒットにより、さらに認知度を高めているJHS Pedalsより、新たなペダルが発売された。

　「EHX Green Russian Pi “Moscow Mod”」は、エレクトロ・ハーモニックス社のクラシックなファズ／オーバードライブ「Green Russian Big Muff」をモディファイ。ペダルの左側面に2つのトグル・スイッチ、右側面にノブを追加している。左側面の下側は3ウェイのモード・スイッチで、下＝モード1、中央=オフ／ストック・モード、上=モード2。オフ／ストック・モードは、モディファイが音色に影響を及ぼさないオリジナルの状態。モード1では、ゲインの低いシンセ・スタイルのゲート・ファズ・サウンド。モード2ではゲインの高いシンセ・ファズ・サウンドが得られ、すべてのノブの設定が相互に影響するクレイジーなオシレーション・サウンドが得られる。上側は＋／－トグル・スイッチで、シグナルのブースト・オン／オフを設定。右側面のノブは、フィードバックのゲイン・コントロールで、右に回し切るとフィードバックが完全に有効になり、左に回し切るとストックのオリジナル状態となる。60年代のビンテージ・ファズから現代のスラッジ・メタル・トーンまで、この1台で実現可能だ。

EHX Green Russian Pi “Moscow Mod”

EHX Green Russian Pi “Moscow Mod”

EHX Green Russian Pi “Moscow Mod”

　「Spring Tank Reverb」は、アンプ内蔵の本物のスプリング・リバーブならではの複雑なレイヤーを再現。さらに、アンプ内蔵のリバーブでは不可能な詳細な設定も可能にしている。コントロールは、デプス／レングス／ハイ／ブーストに加え、切り替え可能な2つの独立したリバーブ・ミックスのタンク1／タンク2を装備。デプスで空間のサイズを、レングスで残響時間を設定し、ハイで高域を、ブーストで全体の音量を調整する。タンク1はメインのリバーブ・ミックスで、タンク2は右下のスイッチがオン時に追加のミックスとして機能。タンク1の単独と、タンク1／2のミックスを瞬時に切り替えることができる。また、エフェクト・ループ端子（TRSスプリッター・ケーブルを使用）を装備しているため、リバーブのエフェクト音のみに別のエフェクトをかけることも可能。さらに、エフェクト・ループ機能をタンク2がオン時のみ、もしくは常時オンにするか選択できるスイッチも搭載している。

Spring Tank Reverb

Spring Tank Reverb

　「Lucky Cat Delay」は、2007～2008年に生産されたJHS Pedalsの最初のディレイ・ペダル「Pink Panther」をルーツに、新たな機能を追加したモデル。デジタルイ・ディレイとテープ・ディレイの切り替えができるスイッチを左側面に装備し、デジタルでは広いヘッドルームによるハイファイで透明感のある音色、テープではサチュレーションとコンプレッションを含んだビンテージ・テープ・ディレイの音色が得られる。アクシデントによる不意な切り替えを防止するため、スイッチが突き出ていない設計になっている点もさすがだ。以下、各コントロールの役割について。

　ミックスは、 リピート音のレベルを調整。右に回し切ると、ウェット100％となりドライ音は出力されない。ミニ・スイッチはモジュレーションを選択（中央でモジュレーション・オフ）。モード1は80年代の微細なシマー効果、モード2はダークでより強烈でダークなモジュレーションをリピート音に付加する。タイムは、ディレイ・タイムを調整するノブで、短いスラップ・バック・エコーから最大1秒のロング・ディレイまで設定可能。ダークンは、ディレイの音色をウォームにするために、リピート音の高域をカットするノブ。リピートは、文字通りリピートの回数を調整。レシオは、タップ・スイッチまたは外部入力したタップ・テンポのリピート音を4分／付点8分／8分／3連符の4パターンから選択。ちなみに、右側面に装備された外部タップ・テンポ用のジャックを使用すれば、タップ・テンポ対応の複数のJHSペダルのテンポをスレーブすることが可能だ。なお、電源は一般的な9V DC/100mAセンター・マイナス・アダプターにて使用可能。消費電流は100ｍAとなっている。

Lucky Cat Delay

Lucky Cat Delay

Lucky Cat Delay