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- 2024/11/16
Fender/California Series
NAMM Show 2018にて発表されたフェンダー・アコースティック・ギターのニューラインナップ、CALIFORNIAシリーズ。ここではアコースティック製品スペシャリストであるロドリゴ・イビエラ氏に、それらに通底する魅力と既発シリーズPARAMOUNTとの違いなどについて聞いた。
Californiaシリーズは、カリフォルニアとフェンダーというブランドが持っている、ワクワクするカルチャーを見事に体現したアコースティック・シリーズです。多彩なカラー・オプションや、ストラトキャスター・スタイルのヘッドストックなど、今までのアコースティック・ギターの概念を覆す特徴を有します。ブリッジ構造や、エレキから持ち替えた時に違和感のないCネック・シェイプなど、フェンダーならではの工夫が随所にちりばめられ、ビギナーからプロフェッショナルまで、あらゆるレベルのプレイヤーをカバーする豊富なラインナップを取り揃えています。
──昨年リリースしたParamountは、どこか伝統的な香りのするアコースティック・シリーズでしたが、Californiaシリーズは、フェンダーらしさを全面に出した革新的なモデルのように思います。アコギ・シーンにおけるParamountとCaliforniaの棲み分けについて、どのように考えていますか?
Paramountシリーズは、ヘッド・シェイプもカラーも、トラディショナルなスタイリングを採用しています。一方で、Californiaシリーズは、カラー・バリエーションからもわかるように、従来のアコースティック・トラディションの殻から飛び出して、新しいアコースティック・スタイルを開拓したいと考えている人に向いています。
──今回採用されているカラーリングはまさにFenderらしい部分だと思っています。特にClassicとPlayerに顕著ですが、これらのカラーリングはどんな基準でセレクトされたのでしょうか?
1950年代にレオ・フェンダーが楽器のカラーを決める時にしていたように、Californiaシリーズのカラーも、自動車産業のペイント・カタログを参照して決めていきました。ここでご覧いただけるカラーは、いずれも自動車産業のカラー・スタイルからアイディアを借りているのです。
──内部のブレイシング構造とサウンドの狙いについて教えてください。
全モデル、フォワード・シフテッドXブレイシングという、Xブレイシングの交差位置をサウンドホール側へ少しずらしたモダンなブレイシングを採用しています。このブレイシングでは、中域が少し抑えられ、ハイとローが前面に押し出される、モダンなアコースティック・サウンドを提供します。
──Fishmanと共同で開発したピックアップとプリアンプについて、既存のモデルに比べてどこが異なるのか、具体的に教えてください。
エントリー向けの“Player”には、Paramountシリーズに搭載されているプリアンプ・システムをベースに開発しています。中上級者向けの“Special”と“Classic”モデルには、Californiaシリーズにラインナップされている、それぞれのボディ・シェイプから最適なサウンドが得られるように、ボディ・シェイプごとにボイシングされています。アンプにつないでも、生音で鳴らした時と非常に良く似たサウンド・キャラクターを提供します。