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- 2024/11/16
Fender/RUMBLE STUDIO 40、STAGE 800
NAMM Show 2018にて発表された、フェンダーのベース・アンプRumble Studio 40/Stage 800。2017年に話題を巻き起こしたギター・アンプMustang GTと同じく、Wi-FiやToneアプリでの操作できる機能を内蔵するが、そもそもどのようなコンセプトで製作されたのだろうか。プロダクト・マネージャーのリック・ハインズ氏に、それらモデルのポイントを聞いた。
今回私が紹介するのはRumble Studio 40とRumble Stage 800の2種類のベース・アンプです。Rumble Stageは800W仕様、Rumble Studioは40W仕様です。ギター・アンプMustang GTシリーズで培ったデジタル・テクノロジーをベース・アンプに適用することで、ベーシストたちのクリエイティビティを刺激する製品ができたと思います。トラディショナルなベース・サウンドから、ディレイやシンセ・サウンドなどのエフェクティブなサウンドまで、これ1台で完結することができます。またToneアプリを使ってユニークなサウンドを構築していったり、Bluetoothオーディオ・ストリーミング機能でお気に入りの楽曲とジャムったり、Wi-Fiでソフトウェアのアップデートや新しいサウンド・プリセットをダウンロードできるなど、新たな次元でベースという楽器を楽しめます。
──ベースという楽器はレンジも広く、サウンドにおいても音のスピード感を求めるベーシストは多いため、ベース・アンプの開発はギター・アンプ以上に大変だったと思います。開発するうえで最も注力した部分はどこでしたか?
Rumbleアンプを開発するにあたり重点を置いていたのは、再現できるサウンドの多彩さと、音のタイトさや、立ち上がりの速さなど、ベーシストがアンプに求めるポイントをしっかりと機能として搭載することです。あらゆるプレイ・スタイルのプレイヤーが満足するサウンドとレスポンスを兼ね備えたベース・アンプに仕上がっていると思います。
──10インチのスピーカーは特別にデザインされたもののようですが、その詳細について教えてください。また、そのスピーカーはどんな特性がありますか?
ファンク・ミュージックや、ハイファイな音楽を演奏するベーシストにとって、ツイーターを装備したドライバーを搭載することは大事なポイントでした。Rumbleシリーズのツイーターは、特にベースに特化したヴォイシングを施しており、明瞭度の高いベース・サウンドを実現しました。逆にトラディショナルなベース・サウンドを追い求める人は、ツイーターが不要のため、サウンドによってはツイーターを稼働させない設計になっています。フィンガー・ピッキング、ピック弾き、スラップ、さまざまなプレイ・スタイルにとって理想的なサウンドがRumbleシリーズでは鳴らすことが可能です。
──今回のラインナップは40Wと800Wという2モデルとなっていますが、中間のモデルを出していないのは、率直にどうしてでしょうか?
ホーム・レコーディングやスタジオ練習、ステージ・パフォーマンスといった、ベーシストのおもな活動に貢献できるラインナップを実現することが課題でした。Rumble Studio 40とRumble Stage 800の2モデルで、このポイントは十分カバーできます。Rumble Studio 40はホーム・レコーディングやスタジオ練習といった用途に十分なパワーを提供します。一方でステージ用途のアンプで特に大事になるのはクリーン・ヘッドルームの広さになります。中間モデルを作ったとしたら、きっとステージによってはパワー不足に感じたり、ほかの楽器隊にサウンドが埋もれてしまう可能性があります。私たちにとって、そのような製品は不完全なものであり、ベース・アンプとは言えません。ベーシストたちが満足できる十分なパワーと音質を提供することこそが、大事なのです。