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- 2024/11/16
DENON / Envaya DSB250BT
コンパクトな筐体によって、生活のあらゆる場面で活躍するBluetoothスピーカー。なかでも、ベース・サウンドにこだわるベーシストにオススメの新機種がデノンから発売された。その魅力をTOTALFATのベーシスト、Shunのインプレッションとともに検証していこう。
生活の風景に馴染むナチュラルなサウンド、加えて低音フリークにとって重要なのが、低域の再現力──これらの要件を満たしたコンパクトなBluetoothスピーカーが、デノンが開発したEnvaya Seriesである。同シリーズのなかで最も出力の高いDSB250BTは、13W×2チャンネルのクラスDアンプを採用、ふたつの40mmフルレンジ・ドライバーと53×135mmの大型パッシヴ・ラジエーターを搭載することで、余裕のパワーを生み出す。さらにIP67(6等級の防塵性能/7等級の防水性能)を誇る防塵/防水性能により、アウトドアや、さらにシャワールームといった環境でも使用可能。手が離せない場面ではハンズフリー通話やSiri、Google Nowにも対応する。これらの利便性に加え、ボディ・サイズを超えた量感のあるサウンドが楽しめるのだ。日常の風景のなかに本機があれば、音楽生活が激変するはずである。
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それでは、TOTALFATのベーシスト、Shunに本機のサウンドをインプレッションしてもらおう。リファレンスとしてShunが用意した3枚の作品は、果たしてどのように再生されるのか?
まずは僕の作品「スクランブル」(from『FAT』)を聴いてみましょう。ベースのフレーズが明瞭で聴き取りやすいです。サビでは2弦を交えたフレーズを弾いているんですが、その気持ち良さも損なわれていないですね。あと、ローの立ち上がりが速い。この作品は、マスタリングで“ローのスピード”にこだわったんです。そのあたりの意図がしっかりと再生されていて安心しました。
そしてエド・シーランの「イレイサー」(from『÷(ディバイド)』)。なぜエド・シーランを選んだかというと、アコースティック・ギターの広いレンジ感とヴォーカルのミッドの帯域、そしてヒップホップ的なトラックならではのスーパー・ロー、そのあたりがどのように聴こえるかっていうことを検証したかったんです。結果、全体の帯域がしっかり聴こえてくるうえに、ヴォーカルに干渉しない音像で驚きました。
ジャクソン5の「帰ってほしいの」(from『帰ってほしいの』)はまた違った雰囲気ですね。ベースのロー・ミッドあたりがちゃんと出ていて、“このリフ、意外と前ノリだったんだな”みたいな部分まで見えてきます。加えて、“出してないはずのいらないロー”みたいなものは出力していなくて、自然なんですよね。
シンプルに言うと、サウンドの分離が良くて、演奏者の意図がちゃんと音で伝わってくるので、それを素直に楽しむことができるっていうのが僕の感想です。今の時代、“音のスピード感”が大事なんです。ヒップホップもEDMもロックも、スピード感で勝負している。このスピーカーは、それをちゃんとフィーチャーしてくれる再生機器だと思いました。あと、デザインが良いですね。それって普段使うものなら、なおさら大事なんです。朝起きて速攻ペアリングして音を鳴らすっていうサイクルで、生活の一場面に置いておきたいですね。みんなにも、そうやって音楽を楽しんでほしいと思います。
本記事は、リットーミュージック刊『ベース・マガジン 2018年1月号』の特集記事を転載したものです。本号の表紙は、12月20日にRIZEとして日本武道館のステージを踏むほか、今後の活動に注目が集まるベーシスト、KenKen。これまで3回に渡りKenKenの半生を追う短期連載を実施してきたが、その集大成としてkenKenが今後の展望を語ります。THE BASS INSTRUMENTSでは生まれ変わった日本製フェンダーの実力、と題して2017年で35周年を迎える日本製フェンダーを特集。工場レポートや最新モデルのラインナップ紹介&露崎義邦(パスピエ)による試奏記事をはじめ、国内の有名アーティストの"My First Fender"を紹介します。是非手に取ってご確認ください!
価格:オープン
Shun(TOTALFAT)
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