- 連載
- 2017/11/23 17:00
- いっちーのデジタル・デジマート 〜第29回〜
デジマートforクリエイターズ “Inter BEE 2017レポート”
DAW/シーケンサー/サンプラー/リズムマシン/レコーダー
Steinberg Cubase 9.5発表!
▲ YAMAHAブースに登場したSteinberg Cubase 9.5
Inter BEE 2017開催中に発表されたSteinberg Cubase 9.5がさっそくYAMAHAブースに登場しました。64ビット浮動小数点処理によりさらに音質が向上。メーター・セクションやダイレクト・オフライン・プロセッシングなどの機能強化も行なわれています。
また、YAMAHAではデジタル・ミキサー30周年を記念した展示や、サウンド&レコーディング・マガジン監修による小冊子やデジタル・ミキサーのマグネットが当たる抽選会などで盛り上がっていました!
▲ YAMAHAブースの中に設置されたデジタル・ミキサー30年の年表
▲抽選会の賞品になっていたサウンド&レコーディング“デジタル・ミキサー30周年感謝号”
▲ こちらも抽選会で当選するともらえたデジタル・ミキサーのマグネット
iZotope Ozone 8+Neutron 2デモンストレーション
▲ 江夏正晃氏を講師に招いたOzone8+Neutron 2セミナーには大勢の来場者でにぎわっていた
タックシステム・ブースではマスタリング・ソフトiZotope Ozone 8 Advancedと、トラックを解析して最適な処理を行なえるプラグインiZotope Neutron 2 Advancedのデモンストレーションが行なわれていました。この2つをコンピューターにインストールすると、ミキシングとマスタリングのシームレスなワークフローが実現します。
独自のテクノロジーで音声分離、除去を実現するデベロッパーACCUSONUS
クリプトン・フューチャー・メディア・ブースでは、話題のACCUSONUSプラグインを試すことができました。2Mixのドラムパートをドラッグ&ドロップするだけで自動的にキック、スネアといったパラのトラックに分離するRegrooverやノイズや、部屋鳴りなどの除去できるプラグインERAシリーズなどが人気で、これらには人工知能エンジンが使用されているとのこと。
▲ ACCUSONUS Regroover Pro。2Mixのドラム・トラックをキック、スネアなどに分離できるだけでなく、それらの一部を取り出しパッドにアサインして演奏することができる
▲ 部屋鳴りなどのリバーブ成分を削除できるERA-R(写真左)とノイズとリバーブ成分を除去できるERA-D(写真右)
iOS用のコントローラーとオーディオ・インターフェースが一体化!
IK Multimedia iRig keys I/O
▲ iPad接続するだけで設定は完了。あとは使いたいアプリを立ち上げるだけで音楽が楽しめる
▲ 入力はXLRとTRSフォーンが使用できるコンボ端子。+48Vファンタム電源搭載によりコンデンサー・マイクも使用できる
デジマート・マガジン製品ニュースでも紹介中のオーディオ・インターフェース搭載のキーボード・コントローラー、IK MultimediaiRig Keys I/OがInter BEEで初披露。単3電池4本で駆動するのでシンプルな接続でiPadを使った音楽環境が整います。
ROLI Lightpad Blockの次世代モデル、Lightpad Mが登場
▲ Lightpad Mにはシリコン製の表面にはマイクロKeywaveと呼ばれる225ものエンボス加工が施されている
指先だけで誰でも演奏が楽しめる電子楽器ROLI Blocksシリーズに新ラインナップ“Lightpad M”が登場。一見Lightpad Blockのようですが、Seaboardからインスパイアされた225のマイクロKeywaveを搭載。指先で表面の凹凸を感じながら演奏することができます。
マルチトラック・レコーディングができるライブ用ミキサー
ZOOM Live Trak L-12
▲ ZOOM LiveTrak L-12
すでにデジマートでも売れ筋のデジタル・ミキサーZOOM Live Trak L-12がZOOMブースでフィーチャーされていました。5系統のモニター・アウトを装備した12チャンネル仕様で、マルチレコーダー、14イン/4アウトのUSBオーディオ・インターフェース機能が統合されているという優れもの。録音したパートとのバンド同期演奏にもバッチリ対応します。
演奏に反応して光る特別仕様のATV aFrame
▲ 演奏に合わせてLED照明が連動する特別仕様のaFrameでデモンストレーション。アーティストなどからの要望があればBTOで対応予定とのこと
モバイル・バッテリーと楽器用ワイアレスシステムを使用することでステージを自在に動きながらパフォーマンスできる
ATVブースでは映像関連の製品をメインに展示されていましたが、LED照明が付きの特別仕様aFrameでデモンストレーションを行ない、来場者の目を引きつけていました。
初心者にもオススメ!
注目のオーディオ・インターフェース
Roland Rubixシリーズ
▲ Roland Rubixシリーズ。左から順にRubix44、Rubix24、Rubix22
UAシリーズの基本性能を引き継ぎ、さらに使いやすさを追求したモデルで、レベル・インジケーターはトップとフロントのどちらからも見えやすいように工夫されており、デザインも一新されています。
MACKIE Onyxシリーズより新製品が登場
▲ MACKIEにOnyx USBインターフェースの新ラインナップが登場。Onyx Producer 2•2(写真左)とOnyx Artist 2•2(写真右)
▲ Onyx Producer 2•2(写真右)とOnyx Artist 2•2(写真左)のリア
10月に発表されたばかりの新しいオーディオ・インターフェースが展示されていました。同社のOnyxマイクプリを搭載した24ビット/192kHzまで対応。どちらもUSBバスパワーで動作します。どちらも2イン/2アウト仕様ですが、Onyx Producer 2•2は、Hi-Z入力対応のライン入力とOnyxマイクプリを搭載したXLR/TRSコンボ入力端子を2つとMIDI入出力端子を1系統装備。Onyx Artist 2•2はHi-Z入力対応のライン入力(1/4インチTRS)とOnyxマイクプリを搭載したXLR/TRSコンボ入力端子を各1系統装備したシンプルな設計です。
Bluetoothワイヤレスでステレオ出力できるパワードPAスピーカー
MACKIE Thump15BST
ケーブルがつながっていないパワードPAスピーカーから音楽が流れていてビックリ! これは間もなく発売予定のMACKIE Thump Boostedシリーズの15インチ・モデル、TMACKIE Thump15BSTです。Bluetooth機器からダイレクトにワイヤレス音楽再生が行なえ、さらに本体搭載のミキサー機能はiPadアプリでワイヤレスでコントロール可能。Bluetooth対応スピーカーもついにここまで来ましたか!
▲ 電源のみ供給されているPAスピーカーからステレオで音楽が流れているのはかなりインパクトがあった
▲ 2つのスピーカーはステレオ出力するか、それぞれのスピーカーから別の音声を出力することもできる。iPadアプリでコントロール可能
▲ ミキサー部はスピーカーに搭載されており、iPadアプリ以外に本体でもコントロールができる
魅力的なモニター・スピーカーやマイク、ヘッドフォンが続々登場
Focal Shapeシリーズ
メディア・インテグレーション・ブースに展示されていた話題のモニター・スピーカーFOCAL Shapeシリーズ。ウーファーに“フラックス”という素材を採用し、アルミニウム/マグネシウム合金のツィーター、そしてバスレフの代わりに両サイドにパッシブ・ラジエーターというユニークな構成になっていて、設置場所で音の印象が変わりにくいと評判を呼んでいます。また、今までに無いデザインと本体の質感もクリエイターやエンジニアのハートをつかんでいるようです。見た目も大事ですからね!
▲ FOSTEXからは4インチのウーファーを搭載したNF04Rを参考出品。NFシリーズの中では最小サイズでアルミ・ダイカスト・ボディを採用。オプションで壁やスタンドに取り付けられるのでスタジオ以外でも幅広く活用できそう。来年夏発売で価格は5万円を予定
▲ イースタンサウンドファクトリー・ブースにはmusikelectronic geithainの新製品が2機種登場。RL921K(両端)はフラグシップ・モデルRL901Kを継承した12インチ・モデル。RL930L(内側)ハイエンド・ホーム・オーディオとしても使用できる様に設計された新しいタイプの2ウェイ・スピーカー
▲ HEDDブースでは、小さなキャビネットながらワイドレンジの再生を可能とする3ウェイ・モニター・スピーカーType 20を展示
▲ GENELECブースでは22.2chサラウンドを体験できるデモンストレーションが行なわれていた
▲ 魔法びんで有名なメーカー“サーモス"が手掛けるスピーカー・ブランドVECLOSの第2弾MSA-380S。音楽クリエイター向けに開発されたニアフィールド・モニター。魔法びんの真空二重構造を生かしたコンパクトなボディで、立ち上がりが早くタイトなサウンドが特長
APOGEE Mic Plus
iOSデバイスでも使用可能なオーディオ・インターフェース搭載のコンデンサーマイクApogee Micシリーズの新製品、Mic Plusが登場。ヘッドフォン・アウト端子が搭載してより使いやすくなりました。Lightning、USB-C 、USB Type-Aのケーブルが付属。音楽制作やナレーション、動画配信など幅広く使用できます!
▲ リボン・マイクの老舗ブランドROYERからはコンパクトなボディのR-10が登場。ブランド・クオリティを保ちながら10万円を下回る価格を実現した
▲ 発売されたばかりのaudio-technicaのコンデンサー・マイクAT5047。トランスを搭載し滑らかな音質が特長。楽器からボーカル録音まで幅広く使用できる
▲ インミュージック・ブースに展示された新製品marantz Professional Turret。コンデンサー・マイク、ポップ・ガード、ウェブ・カメラ、オーディオ・インターフェース、LED照明を一つにした便利なオールインワン・動画配信システム
▲ iOSで高品位なサウンドで録音することができるSHURE MV88。専用アプリを使ってステレオ幅の変更や波形編集などが行なえる
▲ 日本のオーディオ・メーカーAZDENの新しいマイク・ブランドJewel Tone。世界初の会津塗り仕上げのボーカル用コンデンサー・マイクです。バリエーション豊富でグリルのカラーも選べる。価格は26万円〜30万円前後
1人用ボーカル・ブース“ISOVOX2”
今年のNAMM Showで登場して話題になったコンパクトなボーカル・ブースISOVOX2。自宅でのボーカル録音はこれがあれば完璧ですね!
▲ 最小限のスペースで反射やノイズを防ぐことができるパーソナル・ボーカル・ブースISOVOX 2。ウォームでクリアなボーカル録音が可能
▲ 外から見るとユニークだが、リフレクション・フィルターだけでは不可能なデッドな環境を作ることができる
そのほか気になった製品の一部を紹介!
▲ 音楽制作のための高性能ACアダプタ、voltamper GPC-DC12。DC12のアダプター電源供給に対応したオーディオ・インターフェイスやシンセサイザーで使用すると音質が向上するという
▲ AKIKO Audio Triple AC Enhancer。コンセントに挿すだけで仮想アースが取れてノイズ対策ができるとのこと
▲ 2018年春発売予定のアンブレラ・カンパニーの新製品ORGANIZER。DIと逆DI、レベル・コンバーターが一つになったユニークな製品
▲ ミックスウェーブ・ブースに展示されていたパッシブ・モニター・セレクターAUDIOLINAR AXIS。音質劣化を極めて抑えられた設計になっているそうだ
超巨大なマイク・スタンドTRIAD-ORBIT Starbird
マイクなどをワンタッチで簡単に取り付けられ、自在に角度調整が可能なスタンド・ブランドTRIAD-ORBIT。今回のInterBEEではヒビノインターサウンド・ブースにて巨大なマイク・スタンドStarbirdを参考出品していました。その大きさだけでなく、高さ調節が半自動で行なえるようになっていて、かなりのインパクトがありました!
▲ 参考出品のマイクスタンドTRIAD-ORBIT StarBird
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