“ONE DAY GUITAR SHOW”で発表された桜モデルの注目機種を総ざらい!
- 2025/01/07
Diezel / VH4-2 PEDAL
メタリカの使用で一気にその存在がメジャーとなったディーゼル・アンプ。そのディーゼル社のフラッグシップ・モデルであるVH4は、カッチリとしたクリーン・サウンド、クランチ、ハイゲイン、そしてモダン・ヘヴィネスを象徴する強烈な超ハイゲインという、4つのチャンネルを備えたスペシャルなアンプだ。そのVH4アンプのサウンドをコンパクト・ペダル・サイズで再現したVH4 PEDALは、サウンド・クオリティと、完璧に“ディーゼルの音色”が得られるということで多くのギタリストに迎え入れられた。
今回ご紹介するVH4-2 PEDALは、そのVH4 PEDALを2チャンネル仕様にブラッシュアップした最新モデル。VH4 PEDALはアンプ・ヘッドの3チャンネルのサウンドを再現していたが、要望の多かった“VH4の4チャンネルのサウンド”を盛り込むことで、さらに使い勝手が良くなった。使い勝手という意味では、アンプの手前に置いて“ディストーション・ペダル”のように使用するだけでなく、アンプのリターン端子、またはパワー・アンプ・インに接続することで、実際に“プリアンプ”としても使用することができる。これにより、VH4アンプをペダル・ボードに入れて持ち運ぶような感覚で使えるだろう。
本機のサウンドはVH4の4チャンネルで得られる歪みを加えたことで、究極のディストーションを生み出してくれる。ザクッと食いつくようなサウンドのドライブ1は小気味良く、メタリスト以外のプレイヤーにも好まれるだろう。オクターブ奏法などの音の分離感も良好で、メロディックなハード・ドライブ・サウンドに良く合う。4チャンネルのサウンドを再現したドライブ2は問答無用の“ディーゼル・サウンド”だ。ダウン・チューニングのギターをプラグインしても明瞭なハイゲイン・サウンドを生み出し、突き抜けるような超ハード・ディストーションが得られる。もちろんロー・ノイズ設計で、大音量時でもVH4-2 PEDALがハムノイズなどを生み出す心配もないだろう。さらにモダン・ヘヴィネスなサウンドメイクを狙うなら、ゲートやノイズ・ゲートをうまく利用してほしい。
VH4-2 PEDALはアンプ・ヘッドのようなレスポンスを持っているので、クランチ・セッティングでも気持ち良いサウンドが作り出せる。そこにお気に入りのブースターなどをセットすれば、さらに幅広いサウンドを引き出せるだろう。メタラーの必須アイテムに収まらず、モダン・ミュージックを奏でるギタリストやコンポーザー、レコーディング・エンジニアであれば、1台は手に入れておきたいペダル。とにかく格好いいハイゲイン・サウンドは、ほとんどすべて本機でカバーできる。あとはギターと周辺機材のマッチングで、あなただけのハイゲイン・サウンドを作り出してほしい。
価格:¥51,000 (税別)
村田善行(むらた・よしゆき)
ある時は楽器店に勤務し、またある時は楽器メーカーに勤務している。その傍らデジマートや専門誌にてライター業や製品デモンストレーションを行なう職業不明のファズマニア。国産〜海外製、ビンテージ〜ニュー・モデルを問わず、ギター、エフェクト、アンプに関する圧倒的な知識と経験に基づいた楽器・機材レビューの的確さは当代随一との評価が高い。覆面ネームにて機材の試奏レポ/製品レビュー多数。
【使用機材】
使用アンプ:Marshall / JVM210H
使用キャビネット:Marshall / 1960A
使用ギター:Crews Maniac Sound / solution R6