AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
15万円以下の5弦ベース
ベースの基本といえば4弦ベース。というのは、今は昔。より低音を重視した音楽の流行やプレイ・スタイルの多様化により、5弦ベースという楽器はかなり一般的なものとなり、初めて手にしたベースが5弦だったという人もいるだろう。そこで今回はベース・マガジン2017年9月号の特集と連動し、初心者や初めて5弦ベースを手にするというユーザーを視野に、“定価15万円以下”で発売されている5弦ベースを一堂に集め、その実力に迫った。試奏者=和楽器バンドの亜沙のコメントも参考に、ぜひ5弦ベースの世界へ飛び込んでほしい。そして気になるモデルがあれば、ぜひデジマートで購入を!
この価格帯にしてスルーネック構造を採用!
木の質感を生かしたマット・フィニッシュが高級感と上品さも感じさせる本器は、なんと、この価格帯にしてスルーネック構造を持つというモデルで、メイプルとマホガニーによる5ピースのラミネート・ネックにウォルナット・ボディという組み合わせだ。ソープバー・タイプのハムバッキング・ピックアップを2基搭載したパッシブ・モデルで、コントロールは2ボリューム、2トーン。また、12フレット以外のポジション・マークを廃したローズウッド指板が24フレット仕様になっているのもポイントだ。
亜沙’s Comment
サウンドはハムバッカーらしいフラットな感じで、ゴリゴリのバンドにも合うんじゃないかな。
SPECIFICATIONS
●ボディ:ウォルナット(ウイング) ●ネック:メイプル/マホガニー ●指板:ローズウッド ●フレット数:24 ●ピックアップ:オリジナル・ソープバー×2 ●コントロール:ボリューム×2、トーン×2 ●ペグ:オリジナル ●ブリッジ:オリジナル ●カラー:マット・ナチュラル(写真)
◎問い合わせ:サウンドハウス(0476-89-1111)
信頼のフェンダー直系サウンド
リーズナブルな価格で入手できるフェンダー直系のブランドとして、楽器入門者にも幅広く人気のスクワイヤー。本器は、アルダー・ボディに、Cシェイプ・メイプル・ネック、9.5インチ・ラジアスのローズウッド指板というジャズ・ベースの王道的スペックを持ち、フェンダー譲りのジャズ・ベース・ピックアップを2基搭載することで、パッシブならではのオケ馴染みのいいサウンドを放つ。ペグはヘッドの片側5連タイプのデザインとなっているが、1~4弦にテンション・バーが対応する。
亜沙’s Comment
ローB弦はちゃんと4弦ジャズベの延長という感じがして、入門用5弦ベースには最適。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アルダー ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:20 ●ピックアップ:スタンダード・シングルコイル・ジャズ・ベース×2 ●コントロール:ボリューム×2、マスター・トーン ●ペグ:オリジナル・ダイキャスト・ミニ ●ブリッジ:オリジナル5ストリング・スタンダード・ビンテージ・スタイル・ウィズ・シングル・グルーブ・サドル ●カラー:ブラック(写真)、ブラウン・サンバースト
◎問い合わせ:フェンダーミュージック(0120-1946-60)
名匠によるデザインを現代的に復刻
名匠、マイケル・トバイアスがそのキャリアをスタートさせたブランドとして知られるトバイアスと、エピフォンのコラボレーションにより生まれたモデル。トバイアスならではの非対称ネックや24フレットも楽に演奏できる深めのカッタウェイといったデザイン面のほか、トバイアス製のスプリット・ハムバッカーを2基搭載し、ボリューム、バランサー、マスターEQに加えてベース・エンハンス・コントロールを備えたコントロールに注目。重低音を生かした幅広いサウンドメイクが可能となっている。
亜沙’s Comment
見た目はトバイアスの特徴的な感じですが、このモデルは重量がめちゃくちゃ軽いのも好印象。
SPECIFICATIONS
●ボディ:ラジアータ ●ネック:ハード・メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:24 ●ピックアップ:トバイアスSCRスプリット・ハムバッカー(フロント)、トバイアスSCTスプリット・ハムバッカー(リア) ●プリアンプ:オリジナル・アクティブ・トーンエクスプレッサー ●コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、マスターEQ、ベース・エンハンス ●ペグ:オリジナル・デラックス・ダイキャスト ●ブリッジ:オリジナル ●カラー:トランスルーセント・レッド(写真)、エボニー、ビンテージ・サンバースト
◎問い合わせ:ギブソンジャパン(service.japan@gibson.com)
メタル・ベーシスト御用達の剛健モデル
コンコルド・ヘッドやシャーク・フィン・インレイなど、メタル好きにはたまらないルックスが特徴的なジャクソン。キルテッド・メイプル/ポプラのボディ、ジャンボ・フレットを備えたコンパウンド・ラジアスのローズウッド指板、35インチ・スケールのメイプル・ネックという材構成で、ネックには剛性を高めるためにグラファイトが挿入されている。ピックアップは高出力のオリジナル・ハムバッカーで、3バンド・イコライザーを装備。重量感のあるオリジナル・ブリッジも良好なサステインに寄与する。
亜沙’s Comment
35インチ・スケールで、弦間もしっかりあるので、“男!”って感じのモデルですね。
SPECIFICATIONS
●ボディ:キルテッド・メイプル(トップ)、ポプラ(バック) ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:24 ●ピックアップ:オリジナル・カバード・ハイ・アウトプット・ハムバッキング×2 ●プリアンプ:オリジナル・アクティブ3バンドEQ ●コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ミドル、ベース ●ペグ:オリジナル ●ブリッジ:オリジナル・ハイ・マス ●カラー:チェリー・バースト(写真)、トランスペアレント・ブラック・バースト、トランスペアレント・レッド・バースト
◎問い合わせ:神田商会(03-3254-3611)
細部のパーツにもこだわりを見せる重低音器
過激なボディ・シェイプのモデルで知られるディーンだが、本器はフレイム・メイプル/バスウッドによる丸みのあるボディが比較的ナチュラルかつ高級な印象を与えるモデルだ。ネックはメイプルとウォルナットのラミネートでスルーネック構造となり、24フレット仕様の指板はエボニーだ。ピックアップにはEMG 40HZを2基採用し、ディーン・オリジナルの3バンドEQを備えている。また、弦同士の振動の影響を受けにくい各弦独立タイプのブリッジや、サステイン豊かなブラス製のナットもポイントだ。
亜沙’s Comment
ゴリっとした質感が特徴ですね。音にガッツがあって、アンサンブルのなかで生きてくる。
SPECIFICATIONS
●ボディ:フレイム・メイプル(トップ)、バスウッド(バック) ●ネック:メイプル/ウォルナット ●指板:エボニー ●フレット数:24 ●ピックアップ:EMG 40HZ×2 ●プリアンプ:オリジナル3DアクティブEQ ●コントロール:ボリューム、バランサー、トレブル、ミドル、ベース ●ペグ:グローバー ●ブリッジ:モノリシック・ブリッジ ●カラー:タイガー・アイ(写真)、トランス・ブラック
◎問い合わせ:黒澤楽器店(03-5911-0611)
カラーも豊富なアクティブ仕様のJBタイプ
ディバイザーのフィリピン・ファクトリーにて生産されるグローバル・シリーズにラインナップ。上位機種となるWOODLINEモデルを踏襲したディンキー・シェイプのボディはハードウッド、ネックと指板はメイプルというオーソドックスなJBタイプだが、オリジナルのプリアンプを搭載したアクティブ仕様のモデルとなる。透明タイプのピックガードを装備し、写真のオリンピック・ホワイトのほか、3トーン・サンバースト、キャンディアップル・レッド、ブラック、ナチュラルと、カラー・バリエーションも豊富だ。
亜沙’s Comment
シングル・ピックアップらしい軽やかさがあって、すごくフラットに鳴ってくれる感じがします。
SPECIFICATIONS
●ボディ:ハードウッド ●ネック:メイプル ●指板:メイプル ●フレット数:21 ●ピックアップ:オリジナルJタイプ×2 ●プリアンプ:オリジナル ●コントロール:ボリューム×2、トレブル、ベース ●ペグ:オリジナル ●ブリッジ:オリジナルJBタイプ ●カラー:オリンピック・ホワイト(写真)、3トーン・サンバースト、キャンディアップル・レッド、ブラック、ナチュラル
◎問い合わせ:ディバイザー(0263-86-8808)
ダブル・ハムバッカーのパワフルなサウンド
ワーウィックのエントリー・ライン “ROCKBASS”シリーズの、低音弦側のホーンが長く伸びたルックスが特徴のコルベット・モデル。ピックアップには上位機種同様にMEC製のハムバッカーを2基搭載しており、各ボリューム・コントロールによって、各ピックアップのコイルのパラレル/シリーズ接続を切り替えることができる。ヘッドに対してスラントして取り付けられたペグや、ブリッジとテイルピースが分割されたオリジナル・ブリッジ、高さ調整が可能なナットなど、細部にもワーウィックらしさが宿る。
亜沙’s Comment
重量があって、その分しっかり鳴るような気がします。ズシンときて、グッと圧が出てくる感じ。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アッシュ ●ネック:メイプル、エカンガ ●指板:ローズウッド ●スケール:34インチ ●フレット数:24 ●ピックアップ:MEC MMスタイル×2 ●コントロール:ボリューム×2(兼シリーズ/パラレル切り替えスイッチ)、トーン ●ペグ:オリジナル ●ブリッジ:オリジナル2ピース ●カラー:ホワイト
◎問い合わせ:コルグお客様相談窓口(0570-666-569)
新発想のセミ・ホロウ&フレットレス仕様
“今までに見たことのない心踊る新しいベース”を生み出すIbanez Bass Work Shopシリーズの本器は、チェンバー加工を施したマホガニーにスプルースを貼り合わせたセミ・ホロウ・モデルで、さらにはフレットレス仕様となる。オリジナルのピエゾ・システムを搭載し、ブリッジ裏のトリム・コントロールにより各弦の出力バランスを個別に調整可能。ジャトバ/ブビンガの5ピース・ネックはディープ・ジョイントされているが、ヒール部分が大胆にカットされ、ハイ・ポジションでの演奏性にも配慮されている。
亜沙’s Comment
ウッド・ベースっぽいニュアンスがしっかりと出ているうえに、ピエゾのクセがなくナチュラルな感じ。
SPECIFICATIONS
●ボディ:スプルース(トップ)、マホガニー(バック) ●ネック:ジャトバ/ブビンガ ●指板:ローズウッド ●ピックアップ:オリジナル・エアロ・シルク・ピエゾ ●プリアンプ:オリジナル・アクティブ・トーン・コントロール ●コントロール:ボリューム、トーン、各弦出力バランス ●ペグ:オリジナル ●ブリッジ:オリジナル ●カラー:ナチュラル・ブラウンド・バースト・フラット
◎問い合わせ:星野楽器販売(0561-89-6900)
国産名器の伝統を継ぐリニューアル・モデル
今年、誕生40周年を迎えたBBシリーズ。本器は、現行ラインナップのなかで唯一のアクティブ切り替え可能なモデルとなる。メイプルをアルダーで挟んだ3プライ構造のボディとメイプル&マホガニーの5ピース・ネックは、独自のマイター・ボルティング方式によりジョイントされ、弦振動のロス防止と強度を確保。コントロールはマスター・ボリューム、バランサーに3バンドEQという構成で、アクティブ/パッシブの切り替えスイッチも搭載する。パッシブ時にはトレブル・ノブがパッシブ・トーンとなる。
亜沙’s Comment
PJなので、1粒で2度おいしいベース。どんなジャンルでも使いやすいと思います。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アルダー/メイプル/アルダー ●ネック:メイプル/マホガニー(5ピース) ●指板:ローズウッド ●フレット数:21 ●ピックアップ:YGD V7 P(フロント)、YGD V7 J(リア) ●コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ミドル、ベース、アクティブ/パッシブ切り替えスイッチ ●ペグ:オリジナル軽量ビンテージ ●ブリッジ:オリジナル・ビンテージ・プラス ●カラー:マット・トランスルーセント・ブラック(写真)、ダーク・コーヒー・サンバースト
◎問い合わせ:ヤマハミュージックジャパンお客様コミュニケーションセンターギタードラムご相談窓口(0570-056-808)
16パターンのサウンド・バリエーションを持つ万能器
国産老舗ブランドから登場したのは、オーソドックスなJBスタイルのボディ・シェイプを持ちつつ、2基搭載されたハムバッキング・ピックアップの、合計4つのピックアップ・コイルをそれぞれオン/オフして使用することが可能な独自のP.C.S.回路を搭載することで、全16パターンのサウンド・バリエーションを実現したモデル。コントロールはボリューム、バランサー、3バンドEQで、ミドル・フリケンシーの調節も可能だ。ミニ・スイッチは、プリアンプのオン/オフとP.C.S.で選択したコイル・タップ用。
亜沙’s Comment
ストレスなく弾ける楽器だし、音作りの幅はとんでもなく広いですよ。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アルダー ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:21 ●ピックアップ:オリジナルBTJA5-N(フロント)、同BTJA5-B(フロント) ●プリアンプ:オリジナルTRUST Ⅲ + ●コントロール:ボリューム、バランサー、ベース&トレブル(スタック・ポット)、ミドル&ミドル・フリケンシー(スタック・ポット)、プリアンプ・オン/オフ・スイッチ、コイル・タップ・スイッチ、P.C.S.スイッチ ●ペグ:ゴトーGB528 ●ブリッジ:ゴトー404BO-5 ●カラー:3トーン・サンバースト
◎問い合わせ:フェルナンデス(03-3950-8141)
オールマイティに使えるパワフル・サウンド
レオ・フェンダーが最後に在籍していたG&L。本器は、レオの設計思想はそのままにコスト・パフォーマンスを高めたTributeシリーズにラインナップする。オリジナルの高出力ハムバッキング・ピックアップを2基備え、トレブル、ベースのほか、ピックアップのシリーズ/パラレル切り替えやパッシブ/アクティブ/トレブル・ブーストの3段階でのプリアンプ切り替えで、多彩な音作りを行なうことができる。材構成はスワンプ・アッシュ・ボディ、ハードロック・メイプル・ネック、ローズウッド指板。
亜沙’s Comment
見た目はトラディショナルなんですが、サウンドはすごくパワーがありますね。
SPECIFICATIONS
●ボディ:スワンプ・アッシュ ●ネック:ハードロック・メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:21 ●ピックアップ:レオ・フェンダー・デザインド・オリジナルMFD ハムバッキング×2 ●プリアンプ:トライ・トーン・システム ●コントロール:ボリューム、トレブル、ベース、ピックアップ・セレクター・スイッチ、シリーズ/パラレル・スイッチ、プリアンプ・モード・スイッチ ●ペグ:オリジナル・トラディショナル・オープン・バック ●ブリッジ:レオ・フェンダー・デザインド・オリジナル・サドル・ロック ●カラー:タバコ・サンバースト(写真)、ブルーバースト
◎問い合わせ:山野楽器海外営業部(03-3862-8151)
サウンド・バリエーション豊かなジャズ・ベース
エレキ・ベースのパイオニアによる、ミドル・クラスの5弦ベース。ビンテージ・ノイズレス・ジャズ・ベース・ピックアップの伝統的なトーンと、パッシブに切り替え可能な3バンドEQのパワフルでモダンなトーンが融合し、さまざまな音楽スタイルにフィットするサウンドを生み出すことができる。12インチ・ラジアスのローズウッド指板にはミディアム・ジャンボのフレットを採用し、モダンCシェイプのメイプル・ネックは弾き心地も良好だ。サステインとチューニングの安定性にも優れたハイマス・ブリッジも好印象。
亜沙’s Comment
まさしく“フェンダーの音”。カラッとした部分があって、コシとハリのある音という感じです。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アルダー ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:20 ●ピックアップ:デュアルコイル・セラミック・ノイズレス・ジャズ・ベース・ウィズ・ニッケル・プレイテッド・ポール・ピース ●プリアンプ:オリジナル ●コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ベース、ミドル、アクティブ/パッシブ切り替えスイッチ ●ペグ:オリジナル・スタンダード・オープンギア ●ブリッジ:オリジナル・ハイマス・ウィズ・クローム・プレイテッド・ジンク・サドル ●カラー:オリンピック・ホワイト・カラー ※3カラー・サンバーストのメイプル指板モデル(¥136,000)もラインナップ
◎問い合わせ:フェンダーミュージック(0120-1946-60)
高級感あふれるシングル・カッタウェイ・モデル
エレキ・ベースのほか、アコースティック・ギターやウクレレもリリースしているロッソ。本器は、6mm厚のキルテッド・メイプル(トップ)、ライト・アッシュ(バック)のボディと、34インチのメイプル・ネックを大胆な6点止めボルトオンでジョイントしたシングル・カッタウェイ・モデルだ。独自のヒールレス仕様により、シングル・カットながらハイ・ポジションでの演奏性もなめらか。オリジナルのピックアップは木製のカバーで覆われており、全体的に高級感漂うルックスに仕上げられている。3バンドEQを搭載。
亜沙’s Comment
ラグジュアリーなベースが好きな人はこれで決まりでしょう。サウンドもすごくバランスがいい。
SPECIFICATIONS
●ボディ:キルテッド・メイプル(トップ)、ライト・アッシュ(バック) ●ネック:ハード・メイプル ●指板:メイプル ●フレット数:24 ●ピックアップ:オリジナル・ウッド・カバード×2 ●プリアンプ:オリジナル ●コントロール:マスター・ボリューム、バランサー、トレブル、ミドル、ベース ●ペグ:グローバー ●ブリッジ:オリジナル ●カラー:ナチュラル(ハーフ・マット)
◎問い合わせ:ネクストトーン・ギタートレーディングス(072-773-7080)
新たな歴史を作るギブソンの5弦モデル
これまでのギブソン・ベースのイメージを覆すボディ・デザインが話題のニュー・モデル。スワンプ・アッシュ・ボディ、24フレットを備えたローズウッド指板、34インチのメイプル・ネックといったスペックはギブソン・ベースとしては意外だが、角度のつけられたヘッド、セットネック・ジョイント、ハムバッキング・ピックアップの搭載はギブソンの伝統を受け継いでいる。各ボリューム・コントロールは各ピックアップのコイル・タップ・スイッチを兼ね、バビッツ製の重厚なブリッジの搭載も現代的だ。
亜沙’s Comment
コシのあるブリブリとしたサウンドでドライブ感があるので、ピックでガンガン弾きたくなる。
SPECIFICATIONS
●ボディ:スワンプ・アッシュ ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:24 ●ピックアップ:オリジナルEBリズム(フロント)、オリジナルEBリード(リア) ●プリアンプ:オリジナル ●コントロール:ボリューム×2(兼コイル・タップ・スイッチ、マスター・トーン ●ペグ:グローバー ●ブリッジ:バビッツ・フル・コンタクト ●カラー:ナチュラル(写真)、ビンテージ・サンバースト
◎問い合わせ:ギブソンジャパン(service.japan@gibson.com)
◎参考企画:週刊ギブソン第156回「ギブソン・ベースの新たなレジェンドが始まる! EB Bass 2017」
見た目も美麗な、ヌケと低音感を両立した国産器
ボディは伝統のSBモデルのデザインを踏襲し、ボルトオン・ジョイントを採用したRSBシリーズ。24フレット仕様のメイプル指板を持ち、1弦側のカッタウェイが深くなっているため、最高フレットまでスムーズに活用できる。ヌケの良いオリジナル・シングルコイル・ピックアップと、トレブル/ベースの2バンド・アクティブ回路を搭載し、力強い低音を生む。キルテッド・メイプルのボディ・トップも美しく、写真のシースルー・ピンクのほか、シースルー・ブルーとチェリー・サンバーストも用意されている。
亜沙’s Comment
丁寧に作られていて、ある意味、繊細な部分もある“日本的”なベース。
SPECIFICATIONS
●ボディ:キルテッド・メイプル(トップ)、アッシュ(バック) ●ネック:メイプル ●指板:メイプル ●フレット数:24 ●ピックアップ:オリジナルAJJ-5×2 ●プリアンプ:オリジナル ●コントロール:ボリューム、バランサー、トレブル、ベース ●ペグ:ゴトーGB528S ●ブリッジ:ゴトーJ510SJ-5 ●カラー:シースルー・ピンク(写真)、チェリー・サンバースト、シースルー・ブルー
◎問い合わせ:荒井貿易(052-711-3311)
スティングレイ5のサウンドを継承
良質な5弦ベースとしてプロの愛用者も多いアーニーボール・ミュージックマン製スティングレイ5を継承するべく、ミュージックマン・デザインのハムバッカー・ピックアップ、3バンド・プリアンプを備える。1ピックアップ・モデルながら、レバー・スイッチにより、コイルのシリーズ接続/シリーズ接続+フィルター/コイルのパラレル接続という3種類の基本サウンドを選択可能だ。ボディはアッシュ、ネックはメイプルで、指板はブラック・カラーがローズウッド、ナチュラル・カラーがメイプルとなる。
亜沙’s Comment
このパンチ感と、ドンシャリにしたときの悪そうな感じ(笑)はスティングレイならではですね。
SPECIFICATIONS
●ボディ:アッシュ ●ネック:メイプル ●指板:ローズウッド ●フレット数:22 ●ピックアップ:ミュージックマン・デザインド・アルニコ・ハムバッカー ●プリアンプ:ミュージックマン・デザインド・オリジナル3バンド ●コントロール:ボリューム、トレブル、ミドル、ベース、ピックアップ・セレクター・スイッチ ●ペグ:オリジナル・オープン ●ブリッジ:SBMM デザイン ●カラー:ブラック ※ナチュラル・カラーのメイプル指板モデルもラインナップ
◎問い合わせ:神田商会(03-3254-3611)
さまざまなバリエーションがあるなかで
自分が求める方向性のものをチョイスしてほしい
今回、15万円以下の5弦ベースということでしたが、やっぱりいろいろと個性がありましたね。楽器って、基本的には値段が高くなればなるほど、クオリティは高くなっていくものだと思うんです。例えば5万円のベースと30万円のベースが同じっていうことはないですからね。ただ、値段が安いなかにも、いろんなバリエーションがあるし、自分にとってどの方向性のものが合うのかなっていうことを考えて選んでいただけたらって思いますね。それに、意外に見た目のバリエーションも豊富だったので、特に10万円以下のモデルなんかは、“この見た目が好き”っていう理由で買ってもいいのかなって気はします。やっぱり、自分がカッコいいと思っているベースじゃないと、弾いていてテンションも上がらないし、練習する気にならないと思うんですよ。
今回のラインナップでは、フェンダーはやっぱりいいなと思いましたね。僕は普段、トラディショナルな楽器を使うタイプではないんですが、やっぱりずっと生き残ってるだけあるぞと思いました。もうひとつ印象に残ったのはアイバニーズですね。これは“5弦ベース”という要素だけではない、別ジャンルの楽器な気もしますが(笑)、ベースとしてすごくいい楽器だなと思いました。
僕ももともとは4弦ベーシストだったんですけど、昔やっていたバンドでドロップDやドロップCなどのロー・チューニングが必要になったときに5弦ベーシストになったんです。ドロップ・チューニングだと運指が変わってしまうし、“この曲はドロップD、この曲はレギュラー”ってチューニングを変えたりベースを持ち替えたりするのも煩わしくて。最近の音楽では、Eより低い音が求められることも多いですけど、それにレギュラー・チューニングでも対応できるというのが5弦ベースのメリットですよね。あと、ドロップ・チューニングの4弦で出す音と5弦のローBで出す音だと、鳴っている音は同じでも音圧が違ったりもする。それは4弦開放のEと5弦5フレットのEでも同じなんですけど。アンサンブルで鳴らしてるときの押し出し感が5弦のほうが強い。そういう良さもあるので、ぜひこの機会に5弦ベースの魅力に取りつかれていただきたいですね(笑)。
本記事は、リットーミュージック刊『ベース・マガジン 2017年9月号』の特集記事を転載したものです。誌面には、亜沙(和楽器バンド)のコメント全文を掲載していますので、ぜひ本誌をご一読ください! また、表紙巻頭では、『NO MORE MUSIC』をリリースしたハマ・オカモト(OKAMOTO'S)を大特集。そのほかにも、2ビートや4ビートといった“ビート”という観点から奏法ノウハウを提示する『リズムまる見え! ◯◯ビート特捜部』などを収録した、注目の1冊となっています。ぜひチェックしてみてください!
亜沙
あさ●12月18日、東京生まれ、埼玉育ち。高校時代にベースを手にし、バンド活動を始める。さまざまなバンドで活動したのちにボーカロイドに興味を持ち、2012年7月に投稿した「吉原ラメント」が大きな評判を呼ぶ(今年7月には5周年企画として小林幸子をフィーチャリングした動画も公開された)。2013年3月に結成された和楽器バンドにベーシストとして加入。2014年4月に『ボカロ三昧』でメジャー・デビューし、以後、ワールドワイドな活動を展開する。亜沙はバンド活動と並行してソロ活動も展開しており、現在までに4枚のソロ・アルバムを発表している。ソロ最新作は今年2月にリリースした『麗人オートマタ』。9月23日(土)@東京カルチャーカルチャー、9月24日(日)@仙台cafe Mozart atelier、10月1日(日)@京都紫明館にて、アコースティック・ライブ・ツアー“悠久哀歌”を開催する。和楽器バンドは、9月6日に1stシングル「雨のち感情論」を全4形態にてリリース予定だ。