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- 2024/11/16
Gibson USA / Firebird Studio 2017 T
ギブソンUSAからリリースされているファイヤーバード・スタジオ 2017 Tにはたくさん驚かされる点があります。ロックなルックス、扱いやすい操作性、骨太なサウンド、そして手が届きやすい価格と、3拍子も4拍子も揃ったギターです。今週はGibson USA Firebird Studio 2017 Tの魅力を、動画と記事でお楽しみください!
使用アンプ:マッチレスSpitfire '15(ヘッド)+マーシャル1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソンInstrument Cable
ファイヤーバードは、ギブソン・ギターのラインナップの中でも一際個性的なモデルです。1963年に発表されたオリジナル・モデルは、ミニ・ハムバッカーを搭載した独特なトーンと、当時十分にインパクトがあったであろうリバース・ボディ(通常のギターを反転させたように見えるため、そう呼ばれます)といったシェイプなど、個性溢れる仕様で多くのロック、ブルース・ギタリストを魅了してきました。
ファイヤーバードは63年の発表後に何度も仕様変更が行なわれ、多くのバリエーションが存在しますが、今回紹介するギブソンUSAファイヤーバード・スタジオ 2017 Tは、より一般的で扱いやすいハムバッカー・ピックアップ、チューン“オー”マティック・ブリッジを搭載するなど、トラディショナルな仕様のモデルとなっています(一方のファイヤーバード・スタジオ 2017 HPは、オート・チューニング機能のG Forceやアジャスタブル・ゼロ・フレット・ナットなどの先進機能を搭載)。また、本器は2017年モデルからノン・リバース・ヘッドとなった点も、より扱いやすくなったポイントと言えるでしょう。
ここまで、ファイヤーバードの成り立ちと本器の仕様について述べてきましたが、本当の魅力はスペックには書ききれない部分にあるのです。まずは良く歪み、良く伸びる、骨太なサウンドを聴いてみてください。マホガニー・ボディとネックに、ギブソン・ピックアップの中でもパワフルな496R(ネック)、496T(ブリッジ)を組み合わせたことで生まれる、“ロックしている”としか喩えようがないサウンドが持ち味です。スリム・テーパー・ネックの弾きやすさも特筆モノですし、このルックスとリーズナブルな価格も非常に魅力的ですね。
実際に本器を弾いてみて、まずは扱いやすさ、弾きやすさに驚きました。ファイヤーバードはそう簡単には弾きこなせない、弾きごたえがあるところも含めて魅力的なギターなのですが、このギターは熱狂的なファイヤーバード・ファンでなくても楽に弾きこなせそうです。特にファイヤーバードは太めのグリップの年代や個体が多いので、このスリム・テーパー・ネックの快適さはぜひ味わってほしいと思いました。
ノン・リバース・ヘッドの操作感も良く、ミニ・グローバー・ペグとチューン“オー”マティック・ブリッジのチューニングの安定性も抜群です。サステインが長いこと、歪みに強いことも特筆点で、かなり深く歪ませても音の輪郭がはっきりしており、潰れてしまうような感じはまったくありません。
動画の途中でほぼクリーン(うすーいクランチ)でコード・ストロークをしている部分も、歯切れが良く、しかしシングルコイルのピックアップのように細くなりすぎない、非常に良いサウンドだと思います。ギター・ボーカルが持っても、ルックス、サウンド共にステージ映えしそうですね。この弾きやすさとサウンドは、自信を持ってオススメできます。そして価格は、ぜひページ下の欄でチェックしてみてください。きっと驚くと思いますよ! とにかくコストパフォーマンスは最高なので、このルックスにグッときた方は、手に入れるしかないでしょう。
リバース・ボディとリバース・ネックの組み合わせがオリジナル・ファイヤーバードのスペックですが、時代によりノン・リバース・ボディに変化したり、豪華なバイブローラ・ユニットが搭載されたり、さらに近年でも様々なスタイルのファイヤーバードが世に出ています。ここでもスペックに注目しながらそれぞれのファイヤーバードを見てみると楽しいですよ。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは5月19日(金)更新を予定。
価格:¥169,000 (税別)