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- 2024/11/16
KORG / G1 Air
コルグがデジタル・ピアノの新機種、G1 Airを発売する。G1 Airはメイド・イン・ジャパン・クオリティを誇る同社の人気モデルLP-380の上位機種として、長年のシンセサイザー開発で培ったテクノロジーを駆使し、よりグランド・ピアノに近い演奏性にこだわった逸品だ。今回は2017年4月12日の製品発表会にて公表されたG1 Airの概要と、イメージ・キャラクターに就任した元AKB48のメンバーで、ピアニストとしても活動中の松井咲子さんのインタビュー・コメントをお届けしよう。
2017年4月12日、都内の某有名ホテルで行なわれたコルグ新製品発表会には、多くの楽器店関係者、報道関係者が詰めかけた。立ち見客が出るほどの盛況ぶりに、G1 Airの注目度の高さがうかがえる。
まず、同社のピアノ・消音システム・マネージャー関晋一氏からG1 Airの概要が紹介される。最大のセールスポイントは、[ジャーマン・ピアノ][オーストリアン・ピアノ][ジャパニーズ・ピアノ]と名づけられた世界最高峰の3つのグランド・ピアノ音色が1台で楽しめる点だ。[ジャーマン・ピアノ]は圧倒的な音の迫力と力強さ、華やかな高音を特徴とするドイツ製の名器を、[オーストリアン・ピアノ]は柔らかい音質で繊細な演奏表現にも応えるオーストリア製ピアノ、そして[ジャパニーズ・ピアノ]は明るく親しみやすい音でクラシックからジャズ/ポップスまで幅広いジャンルに対応する日本製ピアノをイメージしている。世界中のピアニスト/音楽家から絶大な支持を集めるコンサート・グランドの音が、コルグの最先端技術によりナチュラルに再現されているところがスゴイ。それぞれの音色には響きの異なる3タイプが用意されているので、ユーザーはどんな演奏シーン/曲目にもしっくりくるピアノをG1 Air 1台で得ることができるだろう。
そして、それらの良質な音色を大迫力かつ立体的に奏でることを可能にしたのが、合計80Wの高出力アンプを備えた2ウェイ・4スピーカー・システムだ。鍵盤部にはコルグ最高峰のリアル・ウェイテッド・ハンマー・アクション3(RH3)鍵盤を搭載し、まるでグランド・ピアノを演奏しているかのような自然な弾き心地とサウンドを実現している。
また、デジタル・ピアノ・ユーザーにとって音質と同等かそれ以上にポイントとなるのが“取り回しの良さ”だと思うが、その点もG1 Airは抜かりない。88鍵盤でありながら幅134.6cm、奥行きわずか38.4cmというコンパクトな設計で、場所を選ばずに手軽に設置することができる。開発段階では、良質な大音量をこのサイズで実現することが課題だったようで、試行錯誤を重ねたそうだ。デザインは、伝統的なピアノのフォルムをイメージさせる曲線を脚部から床にかけて取り入れ、スタイリッシュかつモダンでエレガントな風格をまとっている。凛とした佇まいはインテリアとしても一級だ。
その他、ユニークなところではBluetoothオーディオ接続機能がある(同社デジタル・ピアノでは初搭載)。スマートフォンやタブレットと無線で接続し、YouTubeといった動画サイトの音をG1 Airで再生しながら演奏することができるので、バンドやオーケストラをバックに練習するなど、楽しみ方の幅が一層広がるだろう。
内蔵音色としては、先に紹介した3つのピアノ以外にもエレクトリック・ピアノ、ハープシコード、クラビ、オルガン、ビブラフォン、クワイヤー、ストリングスなど、計29音色+3ベースを搭載している。レイヤーやスプリット、録音/再生といった機能も充実。端子類はヘッドフォン、LINE OUT、USB、MIDI IN/OUTを装備。本体カラーは格調高いマットなブラック、木目調仕上げのブラウン、高級感のあるホワイトの3色展開となっている。発売は2017年5月中旬、価格はオープンプライスで、実売価格は10万円前後となる予定だ。デジタル・ピアノにもいろいろな価格帯&タイプはあるが、この価格で充分と言える性能を備えているG1 Airは、選択肢のひとつに加えられるべき1台だろう。
製品発表会の後半は、G1 Airの実力を体感できるデモ演奏が披露された。まずはコルグのデモンストレーター鶴田美音さんが、3つのピアノ音色のキャラクターを短いフレーズ演奏で紹介する。それぞれの質感の違いは客席からもはっきりと聴き取れた。そしていよいよG1 Airのイメージ・キャラクターに就任した松井咲子さんが登場する。松井さんは国民的アイドルグループAKB48のメンバーとして活
1曲目はショパン「ノクターン第2番」。[ジャーマン・ピアノ]の華やかでキラキラした音色を絶妙なタッチで強弱コントロールする松井さんの表現力に思わずうなってしまう。2曲目の「小犬のワルツ」は[オーストリアン・ピアノ]をセレクト。落ちついた印象の音色で奏でられるコロコロと転がるような高速フレーズが、とても耳心地良い。[ジャパニーズ・ピアノ]では『TEPPEN』で好評を博したaiko「ボーイフレンド」とSMAP「世界に一つだけの花」の2曲を披露。高音から低音までバランスのとれた明るいサウンドに、生き生きとした演奏がよく似合う。パフォーマンスを終えた松井さんは、「まるでグランド・ピアノを弾いているような感覚で、とても気持ち良く演奏できました!」と笑顔でコメントを寄せた。会場全体があたたかい空気に包まれ、G1 Air発表会は幕を閉じた。
「G1 Airは見たとおり、とてもスタイリッシュでおしゃれ。自分のお部屋に置いておきたいくらいにお気に入りです。しかも、耳馴染み良く安心感のある[ジャパニーズ・ピアノ]、普段の生活ではなかなか触れる機会のない高級な[ジャーマン・ピアノ][オーストリアン・ピアノ]が1台で味わえるなんて、すごく贅沢だなと思います。弱い音はきれいに響きますし、強い音はしっかり自分に返ってくるので、思いどおりの表現ができて弾き応えがあります。なかでも一番驚いたのはトリルのしやすさですね。私はこれまで、デジタル・ピアノでは音が抜けてしまったり音の粒がきれいにそろわなかったりして、アコースティック・ピアノと同じ感覚で弾けないのではないかという印象を持っていたのですが、G1 Airではまったく違和感なく、ためらうことなくトリルに挑めたので嬉しかったです。
また、ピアノ以外にも多彩な音色が内蔵されているので、曲によって音を変えるのも楽しいですし、そうやって弾いているともっともっといろいろなジャンルに挑戦してみたくなります。弾くことにちょっと疲れたら、Bluetoothオーディオで好きな曲を流して気分転換するのもいいですよね。G1 Airは音楽を楽しむ幅をぐっと広げてくれる気がします。
グランド・ピアノと同じ感覚で弾くことができて、サイズはとってもコンパクト。気軽に楽しめるピアノなので、初心者から上級者まで、お子さんから年配の方まで、すべての方にオススメしたいですね。」
価格:オープン